インド 南アジア各国共有の人工衛星打ち上げに成功

インドは、南アジア各国で共有する人工衛星を搭載したロケットを打ち上げて、衛星を軌道に乗せることに成功し、南アジア各国が自前の衛星として災害時の情報収集などのために利用することになります。
インド政府は5日、南部アンドラプラデシュ州のスリハリコタにある宇宙センターから、2230キロの人工衛星を搭載したロケットを打ち上げ、衛星を軌道に乗せることに成功しました。

この衛星は、3年前のSAARC=南アジア地域協力連合の首脳会議でインドのモディ首相が提案したもので、加盟する国々が共有する通信と観測の衛星として、インドが開発しました。

南アジアでは地震や津波などの自然災害がたびたび起きていることから、加盟各国が、災害の時の情報収集や通信手段として衛星を利用できるほか、天然資源の調査や遠隔地医療などにも自前の衛星として使うことができるようになります。

通信衛星の打ち上げや衛星データの利用などで中国の支援を受けているパキスタンは、この衛星事業には参加しませんでした。

衛星の打ち上げビジネスに力を入れているインドは、打ち上げ技術のレベルの高さを改めて示すとともに、南アジア地域でのリーダーシップをアピールしたことになります。