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 2014年8月17日午後2時。ホワイトハウスの中庭に、秘密の任務を帯びた1人の宗教者が到着した。

 ローマ・カトリック教会で、キューバの首都ハバナのトップである大司教を務めていたハイメ・オルテガ枢機卿だ。半世紀以上対立してきたキューバと米国の関係改善に向けて、仲介役のフランシスコ法王から伝言役を任じられていた。枢機卿とは、法王を補佐する最高顧問である。

 出迎えたのは、オバマ大統領の側近たち。デニス・マクドノー首席補佐官、ラテンアメリカ担当のリカルド・スニガ顧問、ベン・ローズ大統領副補佐官だ。

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