聞き手・平山亜理ハバナ支局長
2017年5月5日05時10分
2014年8月17日午後2時。ホワイトハウスの中庭に、秘密の任務を帯びた1人の宗教者が到着した。
ローマ・カトリック教会で、キューバの首都ハバナのトップである大司教を務めていたハイメ・オルテガ枢機卿だ。半世紀以上対立してきたキューバと米国の関係改善に向けて、仲介役のフランシスコ法王から伝言役を任じられていた。枢機卿とは、法王を補佐する最高顧問である。
出迎えたのは、オバマ大統領の側近たち。デニス・マクドノー首席補佐官、ラテンアメリカ担当のリカルド・スニガ顧問、ベン・ローズ大統領副補佐官だ。
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朝日新聞国際報道部