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8月10日、宜野湾市の普天間基地周辺で「普天間の空・普天間の大地はわたしたちのもの! 風船あげよう」行動を行いました。
1996年の普天間基地返還合意から15年経ってもまだ沖縄県民・宜野湾市民のもとに戻ってこない普天間基地は、日常的に市民の頭上に爆音を轟かせ、命と生活を脅かしています(2004年8月13日には普天間基地所属の米軍ヘリが隣接する沖縄国際大学に墜落・激突しました)。「わたしたちの命を危険にさらすな!」「この空や大地はわたしたちのものだ!」「基地は県外へ!」を意思表示するために風船をあげよう、という「カマドゥ小たちの集い」(宜野湾市周辺の女性たちのグループ)の呼びかけに、私たち十区の会は、普天間基地の移設先とされる名護市民として、「名護にも普天間にも基地はいらない」ことを示す共同行動として取り組みました。普天間爆音訴訟団もこれに賛同し、沖縄平和市民連絡会のメンバーらも参加しました。
午前9時から午後3時まで、市内9カ所(公園などの公共用地5カ所、個人宅4カ所)からあげられた色とりどりの風船は、青い空と台風一過の緑に映え、「基地さえなければ宜野湾はほんとうに美しい町なのに・・・」とカマドゥのメンバーが慨嘆していたのが印象的でした。
私たち十区の会は、普天間基地を一望に見下ろす嘉数高台公園の展望台から風船をあげました。風船行動のあいだ、米軍がヘリを飛ばすことができなかったのは大きな成果でした。しかし、KC130空中給油機は、風船の間を縫うように低空でのタッチ・アンド・ゴーを繰り返し、爆音を撒き散らしていました。
沖縄県警や宜野湾市の公園管理課の職員が「危険なので(風船を)降ろしてください」と何度も来ていましたが、「危険なのは風船ではなく、米軍機です。飛行機を飛ばさないよう、米軍に言ってください。こんなに密集した住宅地の上を飛ぶのは航空法違反、国際法違反です」とみんなで反論。宜野湾市の職員は「皆さんと気持ちは一緒です。でも職務なので・・・」と声を落とし、気の毒な気がしました。
以下は、この風船行動に先だって行われた記者会見の際に、十区の会が出した声明文です。 |
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普天間の空・大地を取り戻す行動に
名護市民として参加します |
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私たち「ヘリ基地いらない二見以北十区の会」は、日米両政府が普天間飛行場代替施設=辺野古新基地の建設を計画している名護市東海岸・二見以北十区の住民で構成する住民団体です。1997年10月に結成以来14年間、地域と子どもたちの未来を奪う基地建設に地元住民として反対の活動を続けてきました。
97年12月に行われた名護市民投票で私たちは、日本政府による権力と金力を使ったあらゆる妨害・圧力をもはねのけて「基地ノー」の市民意思を内外に発信しました。そのときに私たち名護市民・地域住民を支えてくれたのが、「カマドゥ小たちの集い」の勇気ある行動でした。
彼女たちは、戦後この方、自分たちが受け続けてきた耐え難いほどの爆音・騒音や、墜落などの事件・事故の恐怖を、同じ沖縄の名護市民に味わってほしくないという一心で名護に駆けつけてくれました。「カマドゥ」の女性たちと「十区の会」の女性たちがペアになって市内各戸を訪ね、普天間基地の危険性を体験者として伝え、「反対してください」と訴えた行動は、名護市民投票を勝利に導く大きな力になったと私たちは確信しています。名護に移設して自分たちの苦しみを終わらせようというのではなく、狭い沖縄のどこに移しても同じ、という彼女たちの思いは多くの人々の心を揺り動かし、その後の沖縄の方向性をも示す先駆的なものだったと思います。
この14年間、時には絶望しそうになりながらも反対の灯をともし続けてきた地域住民・市民の願いが、ついに基地建設反対を明確に打ち出す名護市政を誕生させ、圧倒的な県民世論によって沖縄県政も「県外移設」へと舵を切り、辺野古移設=県内移設反対が全県民の意思として表明されるに至りました。
ところが日本政府は、「辺野古移設ができないなら普天間基地は固定化される」と、自分たちが「普天間基地返還」を約束しておきながら、それができないのは沖縄県民のせいだという責任転嫁、脅しをかけてきています。私たちは移設先とされた名護市民・地域住民として、これに厳しく抗議し、日米両政府が約束の期限をとっくに過ぎた普天間基地を宜野湾市民・住民に即刻返還するよう求めます。
私たち十区の会は、「普天間の空・大地はわたしたちのもの」「基地は県外へ」という「カマドゥ小たちの集い」の意思表示を支持し、次世代の子どもたちを守るための風船行動をともに行うことを表明します。 |
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2011年8月8日 |
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へリ基地いらない二見以北十区の会
(共同代表:浦島悦子/渡具知智佳子) |
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以下の写真はすべて、嘉数高台公園展望台から撮影したものです。 |
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色とりどりの風船が普天間の空を彩ります
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うまくあがるかな・・・絡まないように慎重に・・・
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風船の間を縫うようにKC130空中給油機が低空飛行し、タッチ・アンド・ゴーを繰り返します
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タッチ・アンド・ゴーの様子です |
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