フローとストックの種類とは?
前回の記事では、フローとストックという前提となるお金のルールについて説明した。ここまで読み進めたあなたは、お金のルールの90%くらいは理解したと思っていい。後は細かいルールが数多く存在するが、大まかなルールはこれだけだ。
(前回の記事はこちら⇩)
では、フローとストックの種類を見ていこう。
2種類のフロー
フローには2種類ある。ストック以外からのフローとストックからのフローのことだ。それぞれ説明していこう
ストック以外からのフロー
ストック以外からのフローとは、自分自身のストックとは関係なく、お金が入っていったり、出ていったりすることである。自身の給料により入ってくるお金や家賃により出て行くお金はストック以外からのフローとなる。
ストックからのフロー
ストックからのフローとは、自分自身のストックによりお金が入っていったり、出ていったりすることである。自身の株式投資により入ってくる配当金や値上がり益やマイホーム購入により出て行く毎月のローン返済はストックからのフローとなる。
3種類のストック
ストックには3種類ある。勘のいい方ならもう見当がついているかもしれない。そう、 +のフローをもたらすストック、-のフローをもたらすストック、何のフローももたらさないストックである。
+のフローをもたらすストック
+のフローをもたらすストックとは、持っているとお金が入ってくるストックのことである。例えば、解約返戻金のある保険商品がそうだ。60歳まで保険料を支払い続ければ、総支払額よりも多い金額を解約返戻金として受け取ることができる。
-のフローをもたらすストック
-のフローをもたらすストックとは、持っているとお金が出て行くストックのことである。こんなストック誰が持つんだ、バカじゃないのか?と思われている方がいるかもしれない。
しかし、このストックの存在を知らない人は以外と持っていることがある。例えば、ローン返済のあるマイホームがそうだ。60歳までローン返済として毎月一定額を支払わなければいけなくなる。しかも、購入したマイホームの資産価値は減価償却という考え方によって、歳月を経るごとに目減りしていく。
何のフローももたらさないストック
何のフローももたらさないストックとは、持っていてもお金を入れても出て行かせもしないストックのことである。例えば、タンス預金。持っていてもタンスの中に入っているお金は変わらない。
また、銀行にお金を預ける預金も、金利が0.01%ほどである現在では何のフローももたらさないストックに分類される。100万円を銀行に預けても利息として返ってくるお金は100円しかない。
最も良いフローとストックに組み合わせは?
以上がフローとストックの種類である。この中から最も良いフローとストックの組み合わせを考えることが重要である。
お金がない時に-のフローをもたらすストックを購入することは、お金のやりくりができなくなるリスクが高くなる。また、何のフローももたらさないストックを+のフローをもたらすストックに変えられるのに変えない、というのは損をしていることになる。
人の状況によって異なるが、自分が今フローやストックをどう組み合わせているのかを知ることは、とても重要である。なぜなら、お金に苦労しているが原因が分からないという状態に陥ったり、知らない間に損をしている可能性が高くなるからだ。
そして、重要なのは+のフローをもたらすストックを購入し、ストックからのフローを増やすことである。なぜなら、+のフローをもたらすストックを持つ前に、-のフローをもたらすストックを購入してしまった場合、+のフローをもたらすストックを購入するのに時間がかかったり、あるいは、一生できなくなってしまうこともあるからだ。そうなると、将来的にお金に苦労する可能性が高くなる。
これまでお金のルールについて書いてきた。しかし、お金のルールは分かったが、実際にお金はどのような仕組みで回っているのか?を知らなければ、お金のルールを上手に活用することはできない。次回からはお金が世の中を回っている仕組みについて書いていく。