連続テレビ小説「べっぴんさん」総集編(後編) 2017.05.04

(長太郎)明けましておめでとう…ございます。
お正月を近江で迎えていたすみれたちですが…
(肇)叔父さん後でちょっとお時間よろしいですか?
(五十八)ああ。
後でやなくて今でええやろ。
お父さんの前では話せません。
何でや?
(肇)余計な事言いだしてややこしくなるだけやからです。
五十八お前はわしに対して「勝った」思うとるやろ?そんな子どもじみた事言わんといて下さい!お父さん考え方を変えて下さい。
何や?
(トク子)ええ加減にせえ!2人とも出ていけ!あ…ああっ…。
お母ちゃん!
(すみれ)おばあ様!お母ちゃん!ああ…!どうしたの?
(トク子)押し入れのどこかにお父ちゃんの書いた書があるのやて。
2人に見せろ言うてた。
(笑い声)わしはお前に対してかなわん思いがあってな…。
わしも兄ちゃんにはあったで。
わしとは全然違う方法で成功しはったからな。
人とまめにつながり持って…。
細々やけどな。
ハハハハ!
(長太郎)まあお互いさまやな。
一方神戸では…
(麻田)ゆがんどるやないか…。
麻田さんこんにちは。
もうすぐさくらが入学式なんです。
さくらに靴を作って下さい。
はい…。
(さくら)お靴ってどうやって作るの?革を切って針と糸で縫い合わせるんです。
(さくら)針と糸?麻田さんの靴はね幸せになる靴なのよ。
(さくら)さくらも幸せになる?もちろんよ!
(さくら)うれしい。
しかし靴作りへの限界を感じていた麻田は…
わぁ…。
私が作る最後の靴です。
完璧な靴を作る事ができなくなり自信が持てなくなりました。
すべき事をするだけやとこの靴を作りました。
すべき事…。
本物を作る。
想いをこめて作る。
どんな事があってもそれを貫き通す。
それだけです。
靴屋人生の最後を温かい思いで終える事ができました。
(麻田)前を向こうと顔を上げる事ができればそこに見えるんです。
「勇気」「愛情」「信頼」「希望」。
大丈夫。
行ってきます。
行ってらっしゃい!
キアリスは10周年を迎え事務所はあさやの元店舗に移りました

(紀夫)おはようございます。
キアリスでございます。

(小山)大急の小山です。
(紀夫)お世話になってます。

(小山)大変なご用命を頂いた!今度お生まれになる皇太子ご夫妻のお子様です!えっ!?どなたから?こう…ここ…皇太子ご夫妻のお子様や。
えっ!?
こうしてキアリスの名は全国に知れ渡る事になります
富山から買いに来たがやちゃ。
ありがとうございます。
すみれの娘さくらは高校受験を控えていました
どこでもいいのよ。
さくらが行きたい所やったら。
お母さんが行ってた学校行こうかな。
ああうれしいわぁ!いい子に育ってくれてよかったなぁ。
(紀夫)どうやった?合格してた。
あ〜よかったやないおめでとう!
(勝二)乾杯!
(一同)乾杯!
(明美)もう子育ても終わったようなものやな。
(さくら)子育てが終わったいう事は私たちもう大人いう事よね?そやで。
俺たちは大人や。
(健太郎)僕らはまだ未成年で食いぶちを稼いでいる訳でもない。
健太郎はなぁ確かに勉強はできる。
そやけどなお前らは世の中がどれだけ楽しいか知らへんやろ?しゃあないなぁ!幼なじみのよしみでお前らの世界を広げたるわ。
龍一が2人を連れていったのは大人たちが集うジャズ喫茶でした
3人?
(龍一)おう五月。
2人とも俺の1つ下や。
(五月)それやったら私の1つ年下やね。
えっ?大人っぽいですねぇ。
うれしい。
(すず)いらっしゃい。
(龍一)ママ!かいらしい子やねぇ。
そうや。
来週二郎たちのバンドが三宮の青い月に出るんやけど。
(龍一)ナイトクラブや。
ナイトクラブ?
(二郎)お前らが来るようなとこやない。

(龍一)ええぞええぞ!二郎ちゃん!
さくらは二郎が出演するナイトクラブに行く事を決心します
(健太郎)さくら…。
行こう。
子どもは早帰った方がええ。
今夜はもう十分楽しんだやろ?早帰れ。
私は子どもやない。
(龍一)二郎ちゃん二郎ちゃん。
エイスの社長が来たって!
(栄輔)よう。
(龍一)さっきの栄輔さんを見たか?かっこええやろ?ファッション関係の会社の社長さんやエイスいうな。
神戸に住んでる若いもんの間やったらもうそらすごい人気者なんやで。
なあ?二郎ちゃん。
(二郎)栄輔さん。
ああ。
わしが着とるこの服も一式やるわ。
えっ!?ええんですか?エイスの服やって宣伝してくれよ。
はい。
もちろんです。
君はなしや。
ガ〜ン!
(玉井)かわいいな〜高校生やろ?
(五月)いじめんとってやさくらの事。
さくら…?君さくらいうんか?はい。
ええ名前やな。
母親同士が女学校から仲ようて一緒に店やったりとかしてるんです。
(五月)店?
(さくら)ベビー服とか子ども用品の。
(栄輔)君名字は?坂東です。
坂東さくらです。
お会いした事ありますか?いや…。
気ぃ付けて帰りや。
(紀夫)ごめんね。
ちょっと通らせて。
おい!気ぃ付けや!さくら?まさかさくらが…。
ただいま。
(喜代)さくらお嬢様がまだお帰りやないんです。
さくら…。
(紀夫)えっ?何をしてるの!?何を考えてるんや!?俺が誘うたんや。
何か面白くなさそうな顔してる2人見てたら刺激があった方がええんちゃうか思うてなぁ。
(紀夫)冗談やない。
ごめんなさい!
(良子)ごめんね。
うちの龍アホやから…。
アホでは済まないわ。
まあでもみんな一緒におったんやし…。
龍ちゃんは男やけどさくらは女の子なのよ。
とにかく金輪際さくらを夜遊びになんか誘わないように龍ちゃんにきつく言うて。
分かってる。
(明美)そんなに心配なのは何で?自信がないからやない?自分の愛情がちゃんと伝わってる自信。
伝える事って難しいから。
今日から朝は一緒にごはん食べる事に決めたの。
お母さん…。
よかったですねぇさくらお嬢様。
ところが…
(大島)うちでは1階のエレベーターホールに毎シーズン百貨店の顔を展示している。
キアリスに夏の展示を任せたい。
期待してるよ。
はい!
すみれたちは早朝から準備に追われる事になります
(さくら)お母さんは?急な仕事が入ってしまったんや。
え?
(紀夫)すまんなぁ。
(霧笛)
そんな中さくらはドラムを演奏していた二郎と偶然再会します
何で?働いてるの?
(二郎)まだプロやないからな。
東京で勝負する。
それがわしの夢や。
明日やったな。
え?誕生日。
店来たらええよ。
(2人)おはよう。
いてたんや…。
お誕生日おめでとう。
ありがとう。
今夜はお祝いね。
(紀夫)そやな。
早う帰ってくるよ絶対に。
もういいよ。
やめて。
絶対とか言わん方がいいし約束もしない方がいいよお母さんは。
もうたくさんやわ。
ごめんね…。
・「ハッピーバースデートゥユーハッピーバースデーディアさくら」・「ハッピーバースデートゥユー」
(拍手)イエ〜イおめでとう!
(さくら)ありがとう!
(拍手)遅すぎる…。
行ってくる。
(喜代)どちらへですか?心当たりがあるの。
(すず)いらっしゃいませ。
娘を捜してて…。
(すず)娘?あの…坂東さくらといいます。
(すず)ああ…。
今日お誕生日やったさくらちゃん。
どこにいますか?何でも頭ごなしに悪いと決めつけんといてあげてや。
駅の裏にあるナイトクラブに行ったわ。
ナイトクラブ…?頭ごなしに悪いと決めつけんといてあげてや言うたばかりや…ちょ…あっう〜ん。
さくら。
何をしてるのよ!離して!さくら帰るよ。
私は帰らへんから!いい加減にしなさい!さくら。
おばさんがここまで来て言うてくれてんねんから…。
ここまでって別に心配で来た訳やないよ。
心配に決まってるでしょ!?よう言うわ!栄輔さん…?栄輔さんと知り合いなんか?知り合いよ。
栄輔さん昔潔さんの所にいたの。
皆さんお元気ですか?みんなどれだけ心配したか…!わしが見る限りここで遊んでるやつらに悪いやつなんかおりませんよ。
さくら帰るよ!嫌よ!嫌やないでしょ!忙しい忙しい言うて自分の事しか考えてないくせに!仕事なんやから…。
好きでしてる仕事やろ?自分が。
もううちには帰らへん。
帰りたくない!何勝手な事言うてるの!
(二郎)今日のところは家帰り。

そんな中…
(明美)大急の展示いい案何か浮かんだ?何かな…「女の一生」いうのはどうやろ?「女の一生」。
コウノトリが命を運んでくる。
生まれる。
少女になる。
結婚する。
母になる。
子どもを育てる。
そういうのを表現できないかなと思うて。
(君枝)いいね。
(明美良子)うん。
(足立)それぢいきましょう。
しかし…
喜代さん喜代さん!
(喜代)すみれお嬢様!こんなもんがベッドの上に…。
さくらは来てますか?いいえ。

(ゆり)喜代さんゆりです。
さくらが来てるんやけど…。
そちらにいらっしゃいましたか。
ああよかった…。
(ゆり)会いたくないって言うてるの。
話さなければ始まらないでしょう。
(ゆり)すみれが思うてるような段階はもう過ぎてしまったんやないかな?落ち着いたらちゃんと話せるようになると思うしそれまで安心して預けて。
(紀夫)何が一番ええのかちゃんと現状を受け止めてできる事はせなな親として。
何でこんなふうになってしまったんやろ…。
それを考える時間をもらったと思うしかないな。
答え…見つかるかな?見つけなな。
(すず)あなたは真面目なのね。
あの子は自分の居場所を作ろうと必死で頑張ってるああ見えて。
母親が再婚して年の離れた弟ができて疎まれてるいうのを感じて…。
そういう子は強くなって自分で幸せつかむしかないな。
痛みを知ってるから優しくなれる事もあるのよ。
親の思いはいつか伝わるよ。
ありがとうございます。
夏の展示の案です。
これのテーマは?「女の一生」です。
(良子)百貨店のお客様はやっぱり女の人ですし…。
(君枝)これやったら自分を当てはめて考えられるんやないかなと思うてます。
よく考えたなぁ。
各店舗に自信のあるものを出させて一番のものを選考する。
それでいいですか?はい!
(長谷川)「女の一生」か。
よろしいですね。
(潔)従来どおりの婦人服とこの若者向けを狙う。
これを機に大急に若者向け路線を導入してもらえるよう売り込みたい。
ゆりさんの家に行かへんか?私は行かない。
言える事がないの。
母親としてさくらにどんなふうにしたらいいのか…。
あの〜…。
(龍一)二郎ちゃん!龍ちゃん。
何やさくらもおったんかいな。
東京どないやった?結構いろんな人に会えたで。
そしたらプロになれそうか?手応えは感じた。
(龍一)すごいやないか!東京かぁ。
夢をかなえる場所や。
(潔)実は今若者たちに大はやりの紳士服メーカーがあるんです。
そこと婦人服メーカーの若者向けを同時に仕掛ける。
男女の若者に向けて2店舗増やすと…。
はい。
でその大はやりの紳士服メーカーというのは?エイスいう店です。
(大島)実は何度か彼とも会ってるんだよ。
君の推薦もあるなら…10日間の期間限定の出店の話進めてくれ。
ありがとうございます。
ご挨拶遅れて申し訳ありません。
うわさには聞いてるわ。
お前の事を気にしとったんや。
もう大丈夫です。
ご心配頂かなくても。
せやな。
(小山)婦人服はオライオンさんでいかせてもらう事になりました。
ありがとうございます。
光栄です。
ところで君に推薦してもらったエイスだがものすごい事になってるよ。
(小山)売り上げが予測の200%アップなんです。
エイスに引っ張られるようにして百貨店全体の集客数も売り上げも上がっております。
(大島)エイスには本格的に出店してもらう事になった。
そうでしたか。
いや〜君に相談してよかったよ。
そして大急百貨店夏の展示が始まりました
この展示のテーマは「女の一生」です。
いろんな生き方をする女性たちを応援したいという気持ちで作りました。
生まれてくる赤ちゃんたちにどう生きてもいい。
それが自分の選んだ道ならば応援するという母親たちからの想いもこめられています。
(拍手)さくらに会いに行ってきます。
ああ…。
やっと話せそうです。
進むべき道を見つけられるようになってほしい。
久しぶりねぇ。
何かお母さんに話しておきたい事はある?お母さんは仕事が忙しいし…。
仕事は大事よ。
そやけど…さくらはもっともっと大事。
てんびんにかけるまでもないわ。
お母さんが仕事をしている事があなたの人生においてマイナスなら辞めてもいい。
あなたのやりたい事は何?どんなふうに生きていきたいと思ってる?そんな事…考えてないよ。
それでこんな事してるならそれはただのわがままよ。
やっぱり東京行きたいわ。
さくら…。
とにかくお母さんと離れた所で暮らしたい。
もう家には帰らない!すずさん。
五月来てない?来てないのよ。
出てった。
(すず)えっ?
(二郎)こんな手紙だけ置いて…。
(すず)何かあったんやろねきっと…。
どこ行くの?
(二郎)捜すんや!
一方キアリスにはメリヤス工場から突然の知らせが届きます
「この度廃業する事になりました」。
(紀夫)そんな兆候あったのか?すんましぇん!わしは全然気が付いちょりませんでした。
明日工場に行ってきます。
おはようさん。
お父様。
わざわざ近江からありがとうございます。
先代の事もよう知っとるしな。
わしにできる事やったら…。
あの〜橋詰さんですか?坂東社長。
覚えとって下さったんですか。
もちろんです。
まだまだ現役やなぁ。
あちこち具合が悪うなりますけどそのつど部品を直してなんとか…はい。
あっ坊ちゃん。
(和弘)キアリスさん。
来月いっぱいで工場を手放す事になりました。
あの…手放すって…?売ったんです。
契約は?
(和弘)済ませてます。
ちょうど今おられます。
(和弘)すんません。
君は…。
栄輔さん。
この工場はうちの会社が買わしてもらう事になりました。
お願いがあるんです。
今までとおんなじようにキアリスにメリヤスを卸して頂けませんか?それは無理なんです。
ここを建て替えて新しい機械もようさん置いておしゃれな生地をバンバン作ろ思うてます。
私たちにとってここの工場は掛けがえのないものなんです。
力になれずすんません。
わしは1年ほど前に和弘さんと知り合いました。
(和弘)仲ようしてもらい話も聞いてもらいました。
(栄輔)その間おやじさんは体悪うして入退院繰り返してはりました。
どれだけ悩んでたか知ってますか?
(和弘)現実問題嫁もおる。
子どもらもおる。
食わしていくんは難儀な事なんです。
そういう事なんです。
ちょっと待って下さい!やっぱりあなたは…人の心が分からん人や。
数日後五十八が大急百貨店を訪ねると…
先日は失礼致しました。
大急で店出してんのかいな。
はい。
頑張ってきたんやなぁ。
君みたいに大きな目標を掲げてる訳やないけど…結果的にはすみれらもおんなじもんを目指してるんやと思う。
助けたってくれへんか?力貸したってくれへんか?このとおりや!頭を上げて下さい。
栄輔。
何で突然姿を消した?紀夫君が帰ってきたからか?そないはるか昔の話今更聞いてどうするんですか?聞いたわ工場の事。
何のわだかまりもないなら何でキアリスの力になってやれんのや。
あのころのお前はいつでもすみれちゃんの力になってやってたやないか。
こんにちは。
栄輔さん。
ほかの機械は全部新しいものに買い替えますけどあの機械は残す事にしました。
(良子)よかった…。
今までどおりの肌着が作れるのね。
(明美)あんた…見直したで。
今後のお取り引きよろしくお願いします。
失礼します。
栄輔さん!一つお聞きしてもいいですか?人の心が分からないって…あれはさくらの事ですか?そうです。
ある日すみれたちは行方不明になっていた五月が大急で働いているのを見かけます
ねえもしかして赤ちゃんがおるんやない?私が誰にも迷惑かけずに一人で育てるんや。
あなた今どこで暮らしてるの?ここの裏のソファーで。
そんな所で…。
(紀夫)そしたら頂きます。
(すみれ喜代)頂きます。
こんなごはん初めてやわ。
お布団で寝るの久しぶりでしょう?ぐっすり眠って下さい。
ありがとうございます。
あの子妊娠してるんです。
父親が誰か分かる?二郎やと思う。
そないな事…。
(すず)東京へ行ってプロになるいうのが夢でその夢の邪魔したない思うたんやろなぁ。
あの子はそういう子や。
大切な人のためなら自分を犠牲にする事ができる子。
こんばんは。
(君枝)健太郎どうしたの?
(健太郎)話があるんです。
さくらは東京に行くつもりなんです。
二郎さんを追って…。
よろしくお願いします。
東京で勝負させて下さい。
さくら!二郎君と一緒に東京に行こうとしてるなんてほんまやの?お母さん…。
お母さんだけやない。
お父さんも来た。
何で?私は二郎さんの事が好きやの!何言うてるんや!さくら!悩むならとことん悩めばいい。
悩んだ末にさくらが出した結論なら…。
でも…黙って神戸を出ようとするのは違うと思う。
五月ちゃんの事話したの?え…?ちゃんと話すべきやと思う。
二郎君にも責任がある事なんやから。
責任…。
さくら!五月がどないしたんや?おなかの中に赤ちゃんがいてるんやって…。
今はうちにいるのよ。
五月と会って話がしたいです。
分かった。
(野中)こっちはわざわざ東京から来てんだぞ!君に会いに!二郎さん!東京に行かな!プロになるのが夢やったんでしょう!そやのに何をしてるの!さくら!申し訳ありません。
今日のところはお引き取り願えませんでしょうか。
彼には後ほどきちんと連絡させますので。
(喜代)さくらお嬢様!お帰りなさい。
お元気でいらっしゃいましたか?
(さくら)うん。
五月…。
二郎君がね話がしたい言うてるの。
ちゃんと話を…。
(二郎)五月!五月ちゃん!五月!ちゃんと顔見せてくれ。
ほっといてよ!ほっとける訳ないやろ!・
(五月)二郎ちゃんの夢を邪魔する存在にだけはなりたくない。
やりたい事や好きな事があるってすごい事よ。
もう…私の事は忘れて。
失恋しちゃった…。
(紀夫)大丈夫や。
さくらは日本一の女の子や。
・はい坂…ああ代わります。
忠さんです。
(忠一郎)すみれお嬢様。
旦那様が…。
すみれたちが近江へ駆けつけると…
お父様…。
(長太郎)心臓がかなり…弱っとってな。
すみれ。
お前の人生は輝いとる。
大勢の人を笑顔にできる生き方やなんてそうそうないで。
はい。
さくら。
おじいちゃんなそんな生き方してるお前のお母さんが誇らしいんや。
さくらにも光り輝く人生を送ってほしい。
はい。
ゆり伯母ちゃんの家に行きます。
もう少し時間が欲しいの。
私も何か見つけたい。
だからお願いします!残りの夏休みキアリスでバイトさせてもろたらどうや?お母さんたちの仕事はどういうものか見てみなさい。
どうや?さくら。
うん。
このメリヤスは既に洗ってあるの。
どうして?縮むからよ。
商品にしてから縮んでしまったらシャレにならへんでしょ。
なるほど。
(明美)考えたのはすみれちゃんやで。
キアリスの商品にはさくらちゃんが赤ちゃんの頃に思いついた小さなアイデアがいっぱい詰まってる。
お母さんの愛がな。
(君枝)興味ある?絵が好きやから。
へぇ〜。
例えばこのワンピース飾りをつけるとしたらどんなふうにする?描いてみて。
(君枝)いいねぇ。
このおリボンさくらちゃんが描いたのよ。
へぇ〜。
忙しいところすんません。
栄輔さん。
五月ちゃんの事で…。
これからどうしてあげたらええのか正直悩んでるんです。
お母さん。
キアリスで雇ってあげる事はできない?さくら…。
おなかが大きくなってもうちならお客さんも親しみを持ってくれるしね。
自分の子やったら何を着せたいとか考えながらお客さんと接してね。
絶対に忘れへん。
こんなに優しくしてもろうた事…。
ありがとうございました。
こうしてキアリスで働きだした五月ですが…
不安で不安で…。
元気に産む事ができるか…。
この子には五月さんしかおらんのよ。
頑張って。
おはようございます。
その数日後…
(中西)怪しいやからが…。
コラ〜ッ!
(足立)中西君!こいつです!二郎君やないの。
どないしたん…?東京に行くのはやめた。
わしは自分を必要としてくれる場所で愛する人と生きたい。
わしと一緒に生きてくれ。
こんなにうれしい事…生まれて初めてやわ。
さくら…。
翌年五月は無事に男の子を出産します
会いたかったよ。
おめでとう。
一方近江では…
(節子)いや〜起きてはったんですか?今日は気分がええからなぁ。
ほな何かお口にしはりますか?
(静子)干し柿でもどないです?
(五十八)頂こうかな。
(静子)今持ってきます。
あっ静子さん。
そのままで…。
はい。
お義父様が亡くなられた。
突然やったって。
私自分がどれだけ愛されてるのか気付かなかった。
あの子が生まれてこれから生きていくあの子が夢を持てるような何かを作りたいって思った。
私の事を応援して下さい。
もちろんよ。
高校3年生になったさくらは東京の美術大学を目指していました
ありがとう。
(さくら)こんなん描いてみたんやけど。
(君枝)すてきやない!いいねぇさくらちゃん。
目がキラキラしてるわ。
そう?
(君枝)あっ健太郎お帰り。
ただいま。
(4人)あっ健ちゃんお帰り!
(良子)健ちゃんはやっぱり国立よね?まあ…。
(千代子)東京?
(君枝)まさか!一人息子よ?
(文)それやったらやっぱり…。
(時子)京都!京都やったらうちからも通えるし…。
いや〜さすがやなぁ!何でこんなに違うんやろ?
一方…
お忙しい中恐れ入ります。
大学生活に疑問を抱いていた龍一は…
俺冒険の旅に出たい思います。
(勝二)お前は…!俺は本気なんや!自分が何をやりたいんか知りたいんや!俺はお母ちゃんを見て育った。
お母ちゃんは自分のやりたい事をやるべき事をやる人生を見つけた。
俺はそんなお母ちゃんをかっこいいって思ってる。
型紙切ってる時のお母ちゃんが一番好きや。
俺もそんなふうに生きたいんや。
(拍手)忠さん…。
ええやないですか。
人生は一回きりや。
私も喜代さんと一緒に旅に出ようと思います。
自分を見つめ自分を見つける旅です。
私たちの中の常識を押しつけたらいけないのかもね。
(勝二)自分で責任取れよ。
はい。
東京大学に願書を出したいんです。
(琴子)東京って…!
(君枝)お義母様…。
応援してもらえませんか?こんなにはっきり自分の希望を言う健太郎を初めて見ました。
頑張りなさい!はい頑張ります!
そして…
2人とも合格よ!2人とも合格や!
(拍手)子どもたちにそれぞれお祝いにお洋服を作らない?
(君枝)健太郎にはブレザーを作るわ。
(良子)うちの龍には…ジーパン。
すみれちゃんは?刺繍がちりばめられたワンピースがええなぁ。
(良子)すてきね。
子どもたち3人を送る会の日
おめでとう。
俺は旅に出ます。
これ。
ありがとう。
お〜!かっこええなぁ。
ほんまやかっこええやないか。
これどないしたんや?お母さんが作ったんよ。
これを…?
(良子)そうよ。
くれぐれも気を付けてね。
無理やむちゃはしない事。
はい。
ぴったりや。
行ってらっしゃい。
行ってまいります。
(拍手)はいさくら。
(さくら)お母さんはすごいね。
その手で誰かを幸せにする事ができるんやもん。
さくら…。
私は…もらった人が心から喜んでくれるような想いを伝えられるような…。
そういうべっぴんを作る人になりたい。
なれるよ絶対!
(拍手)
万博を翌年に控えた昭和44年。
キアリスは創業20周年を迎えました
(潔)自分の大切なものは何か。
譲れないものは何か。
彼女たちはただただお母さんと赤ちゃんたちを思い一針一針縫い続けました。
その心が多くの人たちを幸せに導いたのです。
(拍手)
そして翌年万博が開幕し日本中が沸き立っていました
いよいよね〜。
(司会)「万博が行われる意義について討論していきます。
各界の著名人の皆様にお越し頂いております。
大手商社KADOSHO代表取締役の古門充信さん」。
「よろしくお願いします」。
(司会)「そして時代の寵児株式会社エイスの岩佐栄輔さんにお越し頂いております」。
「よろしくお願いします」。
栄輔さん!有名人やない。
(中西)今や雲の上の人ですねぇ。
ほんまやなぁ。
(紀夫)入社おめでとうございます。
この年キアリスにさくらと健太郎が入社しました
(悦子)おじぎは接客の基本です。
しっかりとたたき込みましょう。
それでは…。
(3人)いらっしゃいませ。
・「こんにちはこんにちは」・
(3人)いらっしゃいませ。

(悦子)阿部さん手の位置。
(阿部)はい。
もう一度。
(3人)いらっしゃいませ。
ご苦労さま。
ねえみんな。
月に一度商品審議会があるんやけど今度時間をあげるから3人それぞれ発表できるものを用意してきて。
(さくら健太郎)はい!はい。
ごちそうさまでした。
早いなぁ。
審議会の準備頑張ってるみたい。
(紀夫)ほう〜。
しかし商品審議会の日
遅れてすいません!いろいろ考えたんですけど…迷ってしまって形にできませんでした。
さくら仕事をなめてるの?辞めてもろうて結構です。
形にする事を求められてる場に何も持ってこないなんて…。
教えていったらいいのよ。
一つずつ。
このころ勝二は念願の喫茶店をオープンしました
(君枝)うんおいしいなぁ。
そやろ?
(勝二)いらっしゃい。
(美代)おっちゃん水頂戴。
あれヒッピーやね。
看板何も書いてへんかったで。
「名前のない喫茶店」。
それがこの店の名前です。
フフッ。
けったいな事言うてんでこのおっちゃん。
なっおかしいな!
(龍一)あんまり笑わんといたってや。
俺のおやじの事。
(お盆が落ちる音)龍!
(龍一)美代ちゃんや。
俺のフィアンセ。
よろしくお願いします。
(龍一)今日からうち帰るから。
美代ちゃんも世話になるけどよろしくな。
えっ?自分が情けない。
二度とそんな思いせえへんように頑張ればいいよ。
悩んだ時は私にも見せてよ。
意見言うわ。
(さくら)ありがとう。
昨日は大変申し訳ありませんでした。
次に機会があれば私の作ったものも見て頂けたらありがたいです。
(明美)今あるの?はい。
親子用のエプロンです。
子どもはお母さんとおそろいのエプロンとってもうれしいと思うんです。
並んでお手伝いもしたくなる。
それにかわいいなぁ。
想像するだけでも…。
子どもが大きくなって使えなくなった時に何かほかのものに変身したらすてきやない?それはあなたが考えなさい。
そこまで全部考えていいものが出来るなら商品化も夢ではないわよ。
はい。
ありがとうございました!失礼します。
(さくら)これはどうですか?キアリスらしくないのよね。
この水色やないいうか…。
あっそれやったらどんな水色ですか?もっと薄い感じか濃い感じか。
涙色かな?涙色?
(良子)そうねぇ!何か違うのよねぇ…。
何か…?子どもがワクワクしそうにないのよね…。
(明美)まあ仕事しながらよう考えるんやな。
ワンピースのデザインの事なんやけど…。
家ではお仕事の話はやめましょう。
具体的な事が一つも分からなくて困ってるのよ。
(紀夫)あれがお母さんたちのやり方やからな。
よ〜く見ておくんや。
見えてくる事があるかもしれん。
(足立)お客様をお連れしました。
栄輔さん。
お忙しいところ急にすいません。
KADOSHOはご存じですか?ええもちろん。
大手商社のKADOSHOですよね。
エイスも出資を受けている…。
今回その古門社長と手を組んで僕が万博の終盤戦を飾る大きなショーを演出する事になったんです。
ほう〜。
すごいご活躍ですねぇ。
ご協力願えませんか?詳しい事は一度KADOSHOの方でお話できたらと思います。
今回は万博のショーでご一緒できるんですよね。
詳しいお話はまだ…。
ショーには世界の子どもたちを出演させたいと思ってます。
その子どもたちの衣装をお願いしたいんです。
テーマはあるんですか?「21世紀を生きる世界の子供達」です。
21世紀か…。
KADOSHOの名前を全世界にとどろかせる絶好のチャンスだ!ハッハッハッハ!
(君枝)万博のショーのデザイン描いたよ。
うわぁ〜すてき!
(君枝)4人で一つの事するのも久しぶりやね。
(良子)型紙に起こしがいがありそう!これ描いててすっごく楽しかった。
ワクワクする〜!
すみれたちは万博のフィナーレを飾るショーの準備に追われる毎日を送っていました
(阿部)全部手直しか…。
そんなに直す必要あるかな…。
この身頃の直しなんてほんの数ミリよ。
ほんまや。
舞台に立つ子どもたちの一番大事なものは笑顔やと思うの。
ちょっと袖が気になる。
背中が少しモコモコしてる。
そんな事に気を取られてしまったら笑顔にはなれない。
その子にぴったり合った肌の一部のような衣装を用意したいの。
笑顔を引き出すのは着ていて気持ちのいい服なのよ。
そして…
次は21世紀を生きる世界の子どもたちです。
頑張れ〜行ってらっしゃい!
万博のショーは大成功を収めます
ねえさくら覚えてる?
(さくら)ん?小さい頃それこそお手玉をね柿にしたりリンゴにしたりお握りにしたりして遊んでたのよ。
子どもの想像力ってすごいなぁって思うたの。
(さくら)子どもの頃の事を考えると大事なのはワクワクと想像力を膨らます事のできる余地なのかなと思いました。
もしかしたらそれがキアリスの基本やないのかなと思いました。
リスと果物。
リスの好きな果物なのか見てくれている子にくれようとしているのか。
子どもたちが想像しただけで楽しくなるような着たくなるようなワンピースになればいいなと思うて作りました。
いいと思います。
商品化に向けて検討しましょう。
ありがとうございます!
(拍手)僕も想像した。
えっ?2人の事を…ワクワクした。
健ちゃん…。
(紀夫)おっ。
(君枝)健太郎。
さくらさんと結婚させて下さい。
すみれちゃんと親戚になるとは思わなかったわ。
私もよ。
よっぽどのご縁やね。
ず〜っと幸せでいるのよ。
はい。
さくらと健太郎の結婚から3年後
君に内示が出たんじゃ。
来月から開発宣伝部の部長じゃ。
僕が?
(足立)うん。
さくらちゃんも秋にはお母さんか。
すみれちゃんも君ちゃんもおばあちゃんになるのね。
まだ実感ないわ。
(健太郎)かわいらしいなぁ。
(さくら)そうでしょう?この子の事を考えながらデザインしたのよ。
赤ちゃんの最初のお友達。
名前付けよう。
この夏から本店をがらっと変えようと思うてます。
新商品を試験的に売り出したりお客様や世の中の反応を見る店にしたいんです。
既存のキアリスらしくない事にもチャレンジせな意味がないと思うてます。
(さくら)サミーちゃんって名付けたのよ。
これで商品を作ろう。
世界中のどんな人でもかわいいって言うてくれるそんなキャラクターを育てたいんや。
うん。
そしてキアリスの本店リニューアルオープンの日
(健太郎)子ども服だけでなく大人用品もあります。
これってキアリスかなぁ?これからのキアリスです。
これからの…。
これでいいのかなぁ?任したんやろ?口出しすべきやないのよね。
きっと…。
さくら驚くなよ。
文具メーカー松本とライセンス契約を結べそうなんや。
そんなビジネスのためにサミーちゃんをつくったんやない。
さくら?たくさんの子どもが好きになってくれたらうれしいって…そう思ってつくったのよ。
少し時間をかけて考えてみたらどう?私の父も昔よう言うてたわ。
「焦るな」って。
昔の話ですよね?今の時代には合うてないと思います。
(秋山)来年から契約したいと思ってた路面店の候補なんですけどことごとくもう決まってしもうたようで…。
エイスが全部契約結んでもうて…。
(笹井)さすが飛ぶ鳥を落とす勢いのエイスやなぁ…。
(潔)栄輔。
(栄輔)潔さん。
東京出張ですか?居ても立ってもおられんでなぁ。
膨らみ続けた風船はいつかは爆発する。
今のやり方続けたらお前は爆発するぞ。
何かの脅しですか?栄輔…。
ご忠告ありがとうございます。
きちんと心にとどめておきます。
ほんまに心に留めておくんやぞ。
はい。
(西城)こちらがそうです。
売り上げは年々落ちています。
去年は20%の低下です。
流行が本物になる事はなかったか…。
どうぞご内密に。
ああ健ちゃん。
さくらは?あっ紀夫さん。

(赤ちゃんの産声)あっ生まれた!小そうて壊れそうや…。
(龍一)名前は何て付けるか考えてんのか?藍。
あい…。
(健太郎)藍色いうのは安らぎを与えるんやって。
これからよろしくね。
藍ちゃんこんにちは。
昭和48年オイルショックが日本を襲い戦後から続いていた高度経済成長が終えんを迎えました
世の中の状況が変わってきた今急速に経営拡大してきた分だけ行き詰まってます。
会社としてこの先の在り方をいま一度考え直さないけない時が来ました。
こんな時こそ引くのではなくもっともっと供給すべく奔走すべきやと思います。
ピンチはチャンスなんです。
生き残る会社はこんな危機をものにできる会社やと思います。
今必要なものは赤ちゃんのものやと思うの。
こんな状況でも笑顔にさせてやりたい。
そんなお母さんたちの気持ちに寄り添ってあげてほしいの。
それがキアリスの基本やもの。
(健太郎)分かりました。
エイスの売り上げは右肩下がりだそうだねぇ。
古門社長お言葉ですが…。
売れなければ売れ続けなければ意味がない。
これ以上の出資は無理だ。
待って下さい。
こいつに出資する価値はあるのかそれを見極めるつもりで君を見てきた。
外から…そして中からもね。
(栄輔)玉井…。
お前に裏切られるとは思わへんかったわ。
ボロボロの時代に拾ってもろてこんな立派にしてもろてあんたには感謝してる。
そやけど一緒に泥船に乗って沈む事はできん。
(テレビ)「今夜岩佐社長は事実上のエイス倒産を発表しました」。
倒産!?「非常に無念であります。
失礼します」。
わしは結局経営者やなかったいう事や。
(紀夫)今後は?会社更生法を申請しました。
それを待って…。
そんなん意味ない。
自己破産してゼロになるんや。
そっから自由に発想して一から始めるんや。
家は?東京の家は引き払わななりません。
(潔)それやったらうちにいたらええ。
なっゆり。
もちろんよ。
そやけど…。
栄輔。
頼ってくれ。
また一緒なんて闇市の頃みたい。
(潔)あれはあれで楽しかったなぁ。
懐かしいなぁ…。
去年は健太郎君をはじめとする若手社員たちに新しい風を吹かしてもらいました。
もう少し見守りたいというのが本音ではありますが縮小せざるをえないと思ってます。
僕は…引きません。
どうにかふんばりたいんです。
どうしたら販売を拡大していけるかを…。
10年後20年後30年後を考えて決めるべきやと思います。
僕たちは君たちにバトンを渡したいと思うてる。
しっかりとしたバトンを…。
何かな…。
映画を作ったらどうやろ?映画?「キアリスガイド」を映画にするの。
ああいいねぇ!
(君枝)うんうん!
(足立)けんが今そこに使える経費は…。
自費ならええやろ。
(良子)ああ!私も出す。
私も!私も!健太郎君。
それがあなたたちへ渡すバトンよ。
(亀田)キャメラマンの…キャメダです。
あ…キャメダ…?
(明美)キャメラマンのキャメダやって。
どんな映画を作りたいんですか?今のお母さんたちや未来のお母さんたちに役立つような…。
それと私たちの思いのバトンを今の若い社員たちに引き継ぎたい思いもあります。
熱い思いは映画の大好物です。
あっそれから脚本なんですが…。
脚本は明美さんよね?えっ?
(君枝)これ全部明美さんの持ってる知識やもの。
いやいやちょっと待って。
これを作ったのは20年以上も前よ。
時代とともに移り変わってる事もたくさんあると思う。
そやからやっぱり明美さんやないと。
はい脚本も決まり〜!
(英語で)イエス。
なあ今夜ちょっといい?どうせ暇やろ?
(栄輔)これを脚本にして映画に?そしたらこっから映像化したい項目をピックアップしよか。
(明美)そやね。
数日後
ええ脚本や!ああ〜!栄輔さんに手伝うてもろうたんや。
あの栄輔さんが死んだ魚のような目をしとって思わず声をかけとった。
栄輔さんにも手伝ってもらったらどうかな?いいねぇ。
そして映画撮影の初日

(栄輔)ごめんください。
は〜い。
(君枝)栄輔さん。
(良子)久しぶりやねぇ。
栄輔さん。
娘の藍です。
だっこしてもらってもいいですか?かわいいなぁ…。
幸せになってや。
それではよ〜いスタート!
(カチンコの音)
(泣き声)ちょっと…藍〜!そんないきなり大きな声出したらあかんて!はいカット。
今度撮る「キアリスの洋服たち」なんですけど…さくらちゃんすみれさん手作りの服着とったなぁと思って…。
(亀田)キアリスの原点となる手作りの服か…。
でもさすがにもうないか。
ありますよ〜!捨てる訳ないやない!たくさんあるわぁ。
このリボンのカーディガンよう着てたなぁ。
私も昔母にたくさん作ってもらったのよ。
全部戦争で無くなってしまったんやけど…。
僕のも取ってあったのか。
当たり前やない。
これ良子ちゃんに男の子はポケットが好きって聞いてたくさんつけたのよ。
子ども服なんて売ってなかったんやから。
そうよねぇ。
それが今は当たり前になった。
私たちのやってきた事これでよかったのよねぇ。
(明美)商売商売思うてたら今のキアリスはなかったなきっと。
お前に頼みがあるんや。
オライオンはこれから若いサラリーマンが着たいと思うようなつるしのスーツを売り出そう思うてる。
栄輔。
「男のための着こなし講座」やってくれへんか?わしが?熱い思いあるやろ。
伝えたい事まだまだあるやろ。
(栄輔)エイスには100人もの社員がおったんです。
頑張ってくれたみんなを路頭に迷わせるような事をしてしもうたんです。
わしは…人様の前に立てるような人間やありません。
それやったら栄輔君はこの先一生逃げ回って生きていくの?一回きりの人生よ。
ほんまにそれでいいの?「岩佐栄輔男のための着こなし講座」スタート。
(記者)これまでどちらにいらっしゃったんですか?雲隠れした心境について詳しく教えて下さい。
このタイミングで出ていらっしゃった心境は?詳しく教えて下さい。
どのようにお考えですか?
(エイスファン)栄輔さん頑張れ!栄輔さん頑張れ〜!栄輔さん頑張れや!おしゃれとは生き方に通じます。
自分を律し自分を高める事ができる努力こそがおしゃれなのです。
(拍手)
(健太郎)やっぱりあの人には魅力がある。
人を引き付ける何かがある。
それがこれまでの成功を導いたんやろうなぁ。
成功ってお金を持つ事かな?何かをやってきたという証しを世間に見せつける事かな?それがもし成功やとしたら私は成功しなくてもいいと思う。
それやったら何を目指します?誰かの笑顔を想像しながら日々過ごす事かなぁ。
映画が出来上がりました。
上映会始めます。
(明美)「私たちも同じでした。
お母さんと赤ちゃんの幸せへの道しるべになればと想いを込めてこの映画をお届けします」。
「さあ赤ちゃんのお目覚めのようです」。
藍ちゃん映ってるよ〜。
(良子)「まずは沐浴についてです。
体にガーゼをかけてそっとお湯に入れてあげましょう」。
(君枝)「次はつめ切りです。
気が付いたらこまめに切ってあげましょう。
ほんのちょっとずつで大丈夫です」。
私たちには夢があります。
子育てで悩んでいるお母さん独りぼっちでさみしいお母さん。
そんなお母さんたちが子どもを連れてきたらホッと心が軽くなるような温まるような…そんな場所になりたいなぁ。
でもこのような景気ですので私たちが現役のうちにかなえる事は難しいでしょう。
いつかキアリスがかなえてくれたらなぁと思っています。
会社を大きくしていきたいという思いでいろいろやってまいりましたが…元に戻したいと思います。
大人用品からの撤退。
子ども服の年齢層を元に戻し困っているお母さんや赤ちゃんたちのものを作って売る。
自分がやろうとしていた事は順番が間違うてました。
失礼します。
お客さんお連れしました。
おう。
(紀夫)お〜潔君。
ええ話があるんや。
え?
(潔)東京の銀座にある3階建てのビルや。
知り合いが借りてくれへんかって。
どや?ここにキアリスのワンダーランドを作ったら?ワンダーランド?おとぎの国や。
お母さんと子どもたちのための。
ワンダーランド…私たちの夢よ。
(良子)考えるだけで心が躍るねぇ。
(明美)1階は正面に子ども服奥にベビー。
(良子)2階は雑貨売り場と…。
(君枝)相談員が常駐してるの。
3階は遊びの広場。
キアリスに来ればお買い物もできる。
子どもも遊べる。
(明美)みんなで子育てを共有できる。
(良子)ほんまのワンダーランドやわ。
しかし…
(昭一)売り上げ予測とも鑑みて行内でもさんざん検討しました。
その結果うちからの貸し付けは厳しいと。
この不景気故なかなか判断も厳しくて…。
(勝二)しゃあないなこればっかりは。
(紀夫)ええ。
そんな時大手商社KADOSHOの古門が現れ…
全額資金を提供しましょう。
(紀夫)えっ?私は昔からキアリスさんには注目してきました。
何よりも魅力的なのはキアリスさんの企業理念だ。
それがあなた方全員の信念に基づいてるという事だ。
(健太郎)けど銀行が無理やと言うてるんです。
今のキアリスという会社の身の丈には合うてないという事です。
それを古門さんの力でなんとかしよういうのはキアリスらしくないと思います。
地に足つけて自分たちらしくやっていこういうのがキアリスなんやないですか?資金提供の件ですがお断りさせて頂きたいと思います。
本当にそれでいいんですか?日本は敗北した。
その事をバネに世界に勝ちに行こうじゃないですか。
過去の悔しさをバネにしたいとは思っていません。
君は戦争を知らない若者とは違うだろう。
あの焼け野原になって何もかも無くなってしまった神戸を忘れた訳じゃないでしょう?覚えています。
でも私は…前を見て生きていきたい。
勇気を持って愛情を胸に信頼する仲間たちと希望に向かって…。
私たちはキアリスという一本の木の種を植えたんやと思います。
いつか花開く日を信じてゆっくりとした成長を見守る事も大事なんやと改めて気付いたんです。
だからいいんです。
今私たちの夢を私たちがかなえなくても。
出発点は同じでも私と君たちとは全く違う!だがそれはそれですてきな生き方だ。
そろそろやないかなぁって思うてるの。
私も。
私も。
(明美)そろそろ次の人生に進む頃やない?
(紀夫)キアリスを引退するいう意味か?そう。
僕も同じ事を考えてたんや。
紀夫さんも?大事なところは引き継がれてるんやないやろか。
キアリスは私の人生を大きく彩ってくれた。
私たちが退いたあとの人事についてですが…足立武君。
君が社長です。
えっ?頼んだぞ。
(拍手)なしか!?ちょ…待っちくれ。
(潔)栄輔。
うちの会社に来ぇへんか?
(栄輔)ほんまにうれしいです。
そやけど組織の中で働くのはやめようと思ってるんです。
ファッションについての原稿とか講演会の依頼が来てます。
こういった事を本職にできたらと思ってます。
それやったらちゃんと肩書があった方がええな。
お前は今日からファッション評論家や。
ハッハッハ…。
アニキのおかげで今がある。
いろいろあったなぁ。
こっからも楽しく生きようや。
はい。
(栄輔)前に言うてたよな?家族をつくりたないって。
その気持ちよう分かるんや。
そやけど死ぬ時に一人いうのもさみしいもんやと思わへんか?そやね。
それやったら一緒になったらどやろ?あんたと?そや。
私が…。
そや。
もし一緒になっても嫌や思うたらおらんようなってもええ。
一緒に住まへんか?それやったら家建てるわ。
え?何十年も一人で働いてきたんやで。
そら貯金もあるやろ。
取っといたらええやないか。
あの世には持っていかれへんやろ。
そらそやけど…。
何に使うか考えてたんや。
誰かと一緒に住むなら…。
ウキウキしてきた。
かいらしいなぁ…。
何や…調子狂うなぁ。
引退したすみれたちのもとをある親子が訪ねてきます
お名前は?
(小雪)小雪。
小雪ちゃんか。
かわいいなぁ。
(美幸)私昔ここで…。
これ…。
これ…!昔ショーウインドーに飾ってたワンピースやない!あの時の?美幸と申します。
美幸ちゃん…。
(美幸)この子が生まれた時入学式にはこのワンピースを着せたいって思いました。
小雪ちゃんにはこのワンピースちょっと大きいかなぁ?そうなんです。
できればあの時の皆さんに手を入れてほしくて…。
私が感じた思いをこの子にも感じさせてあげたいって…。
両親を幼い頃に亡くしてさみしい毎日でした。
このワンピースが飾られてるのを見かけて…心が躍るような気になれて…。
うれしいだけやない。
たくさんの自信をくれました。
私にとっては魔法のワンピースです。
本当にありがとうございました。
こちらこそ…ありがとう。
小雪ちゃんにぴったりに直すからね。
ありがとう!
(さくら)すごいなぁと思うたわ。
たった一枚のワンピースが誰かをあんなに喜ばせて幸せにして…。
「勇気」「愛情」「信頼」「希望」。
キアリスのクローバーに込められた思い…。
こういう事なんや。
お母さんたちがしてきた事は。
自慢のお母さんやろ?
(さくら)うん。
出来た。
そして小雪の入学式当日
ぴったりやわ…。
(良子)かぁいらしいなぁ。
(明美)よう似合うてるで。
本当にありがとうございました。
行ってらっしゃい。
行ってきま〜す!
(記者)この度は取材にご協力して頂きありがとうございます。
今回は神戸を担う企業の若者たちの特集です。
つい最近の事です。
28年前まだ商店街の靴屋の一角を間借りしていた頃のお客様が訪ねていらっしゃったんです。
「再度息を吹き込んだワンピース」。
皆さん急いで本社に来て下さいって健太郎が。
全部お直し希望の品物です。
このワンピース懐かしい!
(明美)えっそれも全部?はい全部お直し希望です。
(健太郎)どうしたらいいかというご相談やったんです。
もちろん全部直すわよ!あ〜懐かしい!会社で部署を作っちきちんと対応しましょう。
お直し部?新しいものを作り出すのも楽しかったけど自分たちが作ったものを誰かが大事に使ってくれてそれにまた手を入れて戻して誰かに引き継がれていく。
いや〜こんなにうれしい事はないわぁ。
すみれたちはキアリスのお直し部として第2の人生を歩み始めました
回想
(健太郎)いつかちゃんとワンダーランド作らなな。
(さくら)引き継いだ夢やものね。
今日買い物に行ったんや。
(一同)おお〜!
(良子)高そうなカメラ…。
ええよな?すみれ。
ええも悪いももう買うてるやないですか。
まあ…そうなんや。
はい。
(シャッター音)今のはええのが撮れたぞ。
あの〜今週の土曜日時間空けてもらえませんか?いいけど…何?そしたら本店に来て下さい。
(阿部)どうぞ!
(健太郎)ようこそ。
(一同)キアリスのリトルワンダーランドへ!リトルワンダーランド?回想キアリスに来ればお買い物もできる。
子どもも遊べる。
相談もできる。
(明美)みんなで子育てを共有できる。
(良子)楽しいねぇ!ほんまのワンダーランドやわ。
(明日香)健太郎さんが今の私たちにできる事をやろう言うてくれて。
(直子)レイアウトのデザインはさくらちゃんがしてくれたのよね。
私たちもまた次の世代に思いを伝え続けられるようなものを作り続けなね。
そうやな。
いつか必ずビッグワンダーランドを作ります。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
さくらと健太郎は独立しすみれと紀夫は2人暮らしをしていました
(紀夫)おっお〜!
(藍)おじいちゃんおばあちゃん!
(紀夫)また大きくなったなぁ。
(さくら)今回も春休みの間よろしくね。
よろしくお願いします。
藍今年から塾に通ってるのよ。
(健太郎)本人が中学受験をしたい言うので…。
頂きます。
どこか行きたい学校があるの?
(健太郎)それはこれかららしいんですけど学校でも受験をする友達が多いようで…。
まだ起きてたの?本を読んでた。
こんなにたくさん持ってきたの?おばあちゃんもね子どもの頃本が大好きやったのよ。
読みだしたら最後まで読みたくなってしまうの。
一緒よ。
そやけど明日は塾でしょう?もう寝ないと。
来月の35周年パーティーで発表する銀座店の資料です。
パーティーでは健太郎君のキアリス社長就任を華々しく飾りたい。
社長…?
そんな時海外から一通の手紙が届きます
「私の両親は終戦直後日本の神戸にいたそうです」。
エイミー?
(エイミー)サンキュー。
あの時の赤ちゃん…?大丈夫。
大丈夫ですよ〜。
やらせて下さい!
(明美)「母はよくすみれさんの話をしてくれました。
私が受け継いだベビードレスに込められた思いを。
私は母になりました。
すみれさんが作ってくれたドレスにどれだけの愛が込められていたかがようやく分かった気がします。
去年亡くなり天国にいる母の愛も分かった気がします。
あなたが作った世界に一つしかないこのドレスを娘に託します」。
天使のドレスやわ…。
べっぴんやな。
すごいなぁ写真って…。
誰かの幸せの瞬間や喜びの瞬間を切り取って一生取って置く事ができる。
会う事のできない人を感じる事ができる。
ほれ。
藍へのプレゼントや。
ありがとう!
(紀夫)うん大事にしてな。
うん!
ところがその翌朝
(紀夫)何や?これ!藍起きなさい!これ何や!どうしました?朝から大きな声出して…。
(紀夫)何でこないな事を…。
ごめんなさい。
藍がいなくなったって…。
(一同)えっ!君枝。
いなくなったって?塾に行く言うて家を出た藍がまだ塾に行ってないって…。
会社に電話があったんです。
(龍一)誘拐か?
(一同)誘拐!?
(勝二)いらん事言うな!あっ君ちゃん君ちゃん!
(君枝)すみれちゃん…。
(良子)警察には?
(一同)警察?落ち着いて下さい。
藍はもう3日間も塾に行ってないんです。
それはもう自分の意志ですよ。
お母さん何か気付かなかった?塾には行ってると思うてたわ。
夕方終わる頃にはちゃんと帰ってきてたしな。
うちで待ちましょう。
藍には手を焼いてるのよ。
あんまり感情を外に出さないし何か聞いても黙って答えないし…。
(昭一)う〜ん…。
藍が帰らないまま夜を迎えました
(警察官)これから捜索します。
お父様お母様。
藍に何にもありませんように…。
守って下さい。
(はな)すみれ。
お母様…?
(五十八)すみれ。
大丈夫や。
そのうち帰ってきよる。
あの子はすみれにそっくりやからなぁ。
あなたはしんの強い子やったのよ。
ポ〜ッとしてるように見えて夢を見たり好きな事を考えたりしているだけやったの。
(五十八)子育てっちゅうのは思いどおりにいかん。
だからこそおもろいんやて。
辛抱強く藍の話を聞いてあげて。
はい。
ゆりもよう頑張ったね。
(五十八)ゆりは強いように見えてそうやない言うてお母さん…お父さんに教えてくれたんや。
どんな事も頑張ろうとするお姉ちゃんやから。
すみれ。
ずっと見守ってるよ。
(五十八)お前らはお父さんお母さんのべっぴんや。
夢…?・
(さくら)藍!みんなほんまに心配してたのよ。
どういう事かちゃんと話して。
ごめんなさい。
「ごめんなさい」ばっかり!ほんまにそう思うならちゃんと話してよ!おばあちゃんのお母さんが病気で入院してた時にね早う元気になってほしくて刺繍をしたのよ。
そやけどうまくできなくて…。
そのころうちに来てくれていた靴屋さん。
麻田さんいう人なんやけどね…。
針と糸で縫い合わせて…。
針と糸!?靴は針と糸を使って出来てるって教えてくれたのよ。
針と糸…。
どうやってるんやろうって居ても立ってもいられなくなって…。
お父さんが大事にしていた舶来物の靴を分解してしまったのよ。
藍。
どうしてカメラをあんなふうにしてしまったのかおじいちゃんにちゃんと話して。
カメラの中はどうなっているのやろうって。
ひいおじいちゃんもひいおばあちゃんもひいひいおばあちゃんもみんな優しい顔してた。
何でそんなにみんなの幸せな顔を残せるんかって思って…。
中に何か入ってるんやないかって思って…ごめんなさい!塾も行ってみたら何で私はここにいるんやろうって…。
ただ流されてるだけで…。
行きたくなくなりました。
ごめんなさい。
そういう事やったら言うて。
お母さん怒らないよ。
藍に自分の好きな事を見つけてほしいって思うてるの。
それを一生懸命頑張ればいい。
そんな人生送ってほしい。
なあ。
(明美)何?結婚せぇへんか?え…?
(君枝)おめでとう。
おめでとう。
おめでとう。
ありがとう。
(紀夫)こんにちは。
(龍一)ああ藍ちゃん。
(君枝)おじいちゃんといろいろ撮ってきたの?うん!私たち4人の写真を撮ってもらえる?
(シャッター音)
(良子)ありがとう。
藍ちゃんにお礼がしたいわ。
そんなお礼なんて…。
(良子)例えば…写真入れ。
明美さんがよう持ち歩いてた…。
作ろう。
おばあちゃんたち4人のいっぱいの愛情込めて。
うん!そしたら君ちゃんがデザイン?そやね。
刺繍はする?
(3人)する!クローバーと…。
カメラ。
そうねぇ。
はい明美さん。
(明美)良子ちゃん。
はい。
(良子)君ちゃん。
はい。
出来たよ。
はい。
何か…何かな…。
青春やねぇ。
(4人)フフフッ…。
(紀夫)どうした?私たちが育った街ねぇ。
(紀夫)ああ。
私にとって紀夫さんは…。
たった一つの光る星やわ。
すみれは…たった一つの光る星や。
藍にプレゼントしたいものがあるの。
わぁ〜写真入れ?そうよ。
(藍)ありがとう!クローバーの4つの葉にはねそれぞれ意味があるのよ。
「勇気」「愛情」「信頼」「希望」。
それが全部そろうと幸せになれるの。
忘れんとってね大人になっても。
はい。
キアリス35周年パーティーを無事に終えたすみれたちはレリビィに集まっていました
(藍)おばあちゃん!藍どうしたの?写真入れもっといっぱい作って下さい。
学校のお友達にあげたくて…。
そう…。
全部で21人なんやけど…。
全員分作ろう。
ありがとう!
(春香)お待たせ〜はい!ありがとう。
あと何か空いてるもん…。
春香ちゃんキビキビよう働くねぇ。
そうなのよ。
お母ちゃんの娘になる子や。
えっ!?
(龍一)春香!お母ちゃんには今言うた。
あっフフッ…。
こんなおじさんでいいの?はい!
(君枝)音楽が好きなまなみちゃんには音符。
(良子)名前も入れるよね?
(君枝)そやね。
(明美)今の写真は昔の写真に比べて大きくなったねぇ。
Dialogue:0,1:26:48.92,1:26:51.62,De2017/05/04(木) 09:50〜11:20
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説「べっぴんさん」総集編(後編)[解][字]

2016年下期の連続テレビ小説「べっぴんさん」の総集編後編。第14週「新春、想(おも)いあらたに」から最終週「エバーグリーン」までの内容をダイジェストでお届け!

詳細情報
番組内容
2016年下期の連続テレビ小説「べっぴんさん」の総集編後編。第14週〜最終週のダイジェスト。靴職人の麻田(市村正親)が引退後、時が流れて昭和34年の神戸では、キアリスが創業10周年を迎えていた。仕事で忙しい毎日を送るすみれ(芳根京子)は、成長した娘のさくら(井頭愛海)の変化に気づかず、徐々に親子の溝が深まっていく…。さらに昭和59年に至るまでの昭和の時代をしなやかに生き抜くすみれの生涯が描かれる。
出演者
【出演】芳根京子,永山絢斗,生瀬勝久,菅野美穂,高良健吾,蓮佛美沙子,谷村美月,百田夏菜子,土村芳,田中要次,平岡祐太,松下優也,中島広稀,井頭愛海,古川雄輝,森永悠希,伊武雅刀,市村正親,中村玉緒
原作・脚本
【作】渡辺千穂

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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