食事-イメージ

「ワキが匂うのは乱れた食生活が原因なのかな?」

「ワキガは食事を改善すれば治るの?」

「ワキガが治る食べ物があるなら知りたい!」

という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ワキガは食生活が原因という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、ワキガは残念ながら食生活だけで改善することはできません。

この記事では、食生活だけではワキガ対策にならない理由、ワキガ対策として気を付けたい食事の内容などについて、まとめてみました。

食生活だけではワキガ対策にならない3つの理由

1.ワキガ体質はアポクリン汗腺の数や大きさで決まる

ワキガ体質かどうかは、ワキにある「アポクリン汗腺」の数や大きさで決まります。

「アポクリン汗腺」の数や大きさは、食事の内容を変えても変わることはないので、どんなに食生活を改善してもワキガ体質が治るということは残念ながらありません。

ワキガの原因となる「アポクリン汗腺」の数や大きさは、優性遺伝するため、父親と母親のどちらかがワキガの場合、その子供がワキガになる確率は50%~70%という高い確率で遺伝します。

父親と母親の両方がワキガの場合に子供に遺伝する確率は約80%だそうです。

ワキガの優性遺伝については、こちらの記事で詳しく説明しています。

2.食事で完全に汗を抑えることはできない

ワキガ体質かどうかは、ワキにある「アポクリン汗腺」の数や大きさで決まるのですが、「アポクリン汗腺」からの分泌物自体は実は無臭です。

ただし、「アポクリン汗腺」からの分泌物には、たんぱく質、脂質、糖質、アンモニアなど、ニオイの元となる物質が含まれていて、その物質が汗と混ざることで、ワキガ独特のニオイが生じます。

つまり、汗さえ出なければ、ワキガのニオイは防げるということになります。

汗を抑える食べ物としては、体温を下げる作用があるトマト、きゅうり、ナスなどの夏野菜や、バナナやパイナップルなどの南国系の果物があります。

これらの野菜や果物はある程度、汗を抑える効果は期待できますが、残念ながら、完全に汗を抑えることはできません。

3.精神的な要素で汗をかく場合もある

人が汗をかくのは暑い時や運動した時だけではありません。

緊張したり、ストレスを感じたり、興奮したりなど、精神的な要素が原因で汗をかくこともよくあります。

精神的な要素が原因で汗をかくことを「精神性発汗」といいます。

「精神性発汗」は、精神的なストレスを感じたり、興奮したりすると、交感神経が活発になり、脳の発汗中枢を刺激することにより生じます。

「精神性発汗」では、ワキ、手のひら、足の裏に特に多く汗がでることが知られています。

緊張したときに、手のひらに汗をかいたという経験をしたことがあるという方は多いと思います。

その際、気づきにくいかもしれませんが、ワキからの汗の量も増えています。

また精神的にストレスを受けて自律神経が乱れると、交感神経が優位になり、ワキガの原因の「アポクリン汗腺」も刺激されて、ワキからの発汗量が多くなります

自分のワキのニオイが気になると、不安や焦りから緊張感が高まり、さらに発汗量が増えるという悪循環に陥ってしまう場合もあります。

精神的な要素が原因の「精神性発汗」は食事などではコントロールできません。

「精神性発汗」を防ぐためには、なるべくストレスを感じない環境でリラックスして過ごすことが大切です。

真面目な人ほどストレスを感じやすいと言われているので、なるべく思いつめずに、気持ちをラクに持つことを心がけるといいかもしれませんね。

ワキガ対策として食生活で気をつけることは?

食事だけでワキガを完全に防ぐことはできないということをお伝えしましたが、食生活がワキガ臭に全く影響を与えないわけではありません。

食生活を改善することによって、ワキガ臭をある程度抑えることは可能です。

ワキガ臭を抑えるために、控えめにしたほうがよい食べ物、逆に積極的に食べたほうがよい食べ物をご紹介します。

控えめにしたい食べ物は肉類や香辛料など

肉類や乳製品などの動物性タンパク質を多く摂ると、タンパク質が分解されるとニオイの元になるため、体臭が強くなると言われています。

ニラやニンニクなどの臭いの強い食べ物、カレーなどに含まれている香辛料などの刺激物も「アポクリン汗腺」を刺激して、ワキガ臭を強くする傾向があります。

また、タバコに含まれるニコチンも「アポクリン汗腺」を刺激すると言われています。

なるべく、肉類、香辛料、タバコを控えめにして、「アポクリン汗腺」を刺激しないようにすることを心がけましょう。

積極的にとりたい食べ物は食物繊維、抗酸化食品、海藻など

わきが多汗症治療に長年携わってきた五味クリニックの五味院長によると、ワキガ臭などの体臭を抑えるためには、腸内環境を整える食物繊維、乳酸菌、オリゴ糖などを積極的にとるとよいそうです。

ひじき、高野豆腐、切り干し大根などは効率よく食物繊維を摂取できるので、おすすめです。

また、カテキン、セサミ、ポリフェノールなどの抗酸化食品や、梅干し、海藻類などのアルカリ食品にもワキガ臭を抑える作用があるそうです。

五味院長のおすすめは、メカブ、モズクだとか。

気になる方はぜひ動画で、五味院長からのアドバイスを聞いてみてください。

 まとめ

今回は 、食生活だけではワキガ対策にならない理由、ワキガ対策として気を付けたい食事の内容などについて、ご紹介しました。

【この記事のまとめ】

  • ワキガは食生活だけで改善することはできない
  • ワキガ体質はアポクリン汗腺の数や大きさで決まる
  • 「アポクリン汗腺」からの分泌物には、ニオイの元となる物質が含まれていて、汗と混ざることで、ワキガ独特のニオイが生じる
  • ストレスや緊張などの精神的な要素で汗をかく場合もある
  • ワキガ臭を抑えるために、控えたいのは肉類、香辛料、タバコなど
  • 積極的にとりたい食べ物は食物繊維、抗酸化食品、海藻など

食生活だけでは完全に防ぐことができないワキガ臭ですが、消臭剤や消臭クリームなどを利用して、匂いを消すことは十分可能です。

自分でワキガ臭が気になってしまうと、毎日の生活を積極的に楽しめなくなってしまいますよね。

現在はワキガ対策用の消臭剤や服にかけるスプレーなど、良い製品がたくさん販売されているので、気になる方は上手に利用して、匂いを気にすることなく、積極的に毎日を楽しみましょう!