人生の中で必ず経験することの一つに「人の死」があります。

皆さんは今までに何回ほどお葬式に行きましたか?

若い方であれば特に、その数は少ないでしょう。


悲しみごとはもちろんない方が良いですが、訃報は突然やってきます。

あまり日常的ではないお葬式の作法や慣習をきちんと知る機会はあまりありません。


お葬式に行くと通常香典というものをお供えするのが日本のしきたりです。

香典にはある程度の金銭をいれます。

誰が決めたのかはさておき、結婚式ではご祝儀として、友人なら3万円、親族なら5万円くらいとだいたい一般的に相場が決まっていますよね。


さて、それでは香典にはいくら包めばいいのでしょうか。

厳粛な儀式での金銭のことはとても慎重になります。他の人よりも少なくても失礼だし、多くても気が引けます。

周りの人が一体どのくらいの金額を出しているのか、気になりますよね。


実は、香典の相場は、はっきりとした決まりはありません。


年齢によっても地域によっても、また、送る相手によっても金額は変わるのです。これは困りますね。


ただし、焦らなくても大丈夫です。これを読めばあなたの疑問は解決できます。

この記事は、年齢別・相手別による香典の相場の決定版です。加えて地域別の違いも探ってみました。

あとで恥をかかないように、大事なところをきちんと押さえておきましょう。


--この記事の目次--

1. 香典とは

2. 香典のお金の書き方・包み方

3. 香典の相場

4.香典の年齢別の相場

5. 地域別の香典の相場

6.よくある葬儀のお金のトラブル3選

7.まとめ

1. 香典とは


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ではまず初めに、香典についてお話ししたいと思います。

お葬式は突然知らされることがほとんどですから、香典は急な出費ですよね。

ただ単に、そう決まっているから、という理由で出すのと、香典はなぜあるのか、理解を深めることで出すのとは、出す側の気持ちは変わってきます。

きちんと納得した上で、遺族に対しての思いも込めて、香典をお供えするようにしましょう。

 

1-1. 香典を出す目的

まず、今に残るお葬式は、今から800年ほど前の鎌倉時代頃から形ができたと言われています。

このころの葬儀の普及に、仏教が深く関わっていることから、今の一般的なお葬式にも必ず宗教が関係しています。

香典というのは、「香」、つまり線香の代わりに供えるものです。

以前は香典は金銭ではなくお米でした。

家族を失ったものが生活に困ることがないように、地域の人たちが皆で少しずつ食べ物を持ち寄って助けることから始まりました。

助け合いの精神ですね。

食べ物をお供えしていたのから、だんだんと変化して金銭をお供えするようになったのは、明治から戦後にかけてのことだとされています。

つまり、香典は、悲しみに沈むご家族を助けるというのを目的として存在します。

みんなで少しずつ出し合って、お葬式費用を賄おうということです。

そして、それは巡り巡って、自分の不幸時にも周りが助けてくれるということになるわけですね。

 

1-2. 香典は何に使われるのか

香典は、御霊へのお供え物です。

祭壇や仏壇にお供えしてから使います。

お葬式にかかる費用の一部として使われることが一般的です。

最近では、香典をお葬式や香典返しなどには使わず、骨髄バンクや赤十字社などの福祉団体に寄付することも増えてきているそうです。

 

1-3. お葬式の費用

香典がお葬式費用として使われることはわかりますが、では、お葬式はどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

香典の相場を知る前に、ここで少し気になるお葬式の費用について探ってみましょう。

お葬式には、3つの分野に分かれます。

◯葬儀費用

葬儀にあたって必要になる費用です。

葬儀社によって内容も変わってきます。

◯寺院費用

主に葬儀を執り行ってくれた僧侶に対する謝礼(お布施)です。

お布施は金額が明確が定まっていないため、個人によって様々です。

お寺や僧侶によっても、また戒名によって異なります。

◯接待費用

弔問客やお手伝いの方に、葬儀後のお食事や香典返しをした場合などで必要な費用です。

人数によって変わります。


葬儀費用は、使われる祭壇などによっても値段が異なるため、相場を出すのは難しいとされています。

上記の3つの費用を全部合わせた葬儀費用の全国平均は、約189万円ほどになるそうです。

平均ですので、個人によって、地域によって差はあると思いますが、結構な出費ですよね。

最近では、シンプルな低額プランを出している葬儀社や、月々払いのできる葬儀社もあります。

しかし、家族を失った遺族にとっては、精神的にも経済的にも苦痛となるのは想像に難くありません。

2. 香典のお金の書き方・包み方


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香典は、お金を香典袋という専用の袋に入れてお供えします。

この香典袋の書き方をきちんとマスターしておかないと、大人として恥ずかしい思いをしますので、しっかり確認しておきましょう。

 

2-1. 書き方

◯香典袋の書き方

香典袋の書き方はとてもシンプルです。

まず、香典袋には、外袋と中袋があります。

外袋には、黒白か銀色、たまに白と黄色で編まれた水引がついています。

その水引を中心として、上側に、「御霊前」と書き、下側に自分の名前を縦書きで書くのが一般的です。

ここで一つ注意してもらいたいのが、「御霊前」という言葉です。

お葬式は宗教が密接に関わっています。

実は、宗教によっては「御霊前」が使えない場合もあります。

例えば、仏教でも、浄土真宗の場合は、「人は亡くなった後にすぐに仏になる」という教えがあるため、「御仏前」という言葉を用います。

また、神式の場合は「御玉串料」、キリスト教式の場合はプロテスタントだと「御花料」、カトリックだと「御ミサ料」を用います。

お葬式に行く前に必ず何の宗教のお葬式なのか、確認してから香典を用意するようにしましょう。

また、香典袋は、薄墨の筆ペンで書くのが通例です。

これは、「悲しみの涙で滲んでいる」という意味が込められているとも言います。

また、以前は墨を擦って書いていたため、「墨をする時間もなく、急いで参りました。」という意味もあるそうです。

中袋には、中に入れた金額と自分の住所を書きます。

金額の書き方は、「金◯◯円成」と書きます。

◯数字の書き方

数字を漢字で書く場合、難しい方の感じで書くことが慣例となっています。

なぜなら「一、二、三」などは線を入れるとすぐに改ざんされてしまうからです。

「壱、弐、参、伍、七(漆)、八、拾、仟、萬」を使います。

横書きの場合、アラビア数字で「30,000円也」と書きます。

 

2-2. 香典袋の種類

香典袋は、主に宗教によって3つの種類に分かれます。

◯仏式用の香典袋

黒白か銀色の水引がつき、白無地か、蓮の花が描かれているものです。

◯神式用の香典袋

白一色、または黒白か銀色の水引がつき、白無地の香典袋です。

◯キリスト教式の香典袋

白無地で、花柄や十字架が印刷された香典袋です。

水引は用いません。


また、水引が元から印刷されている多当タイプのものと、水引がついているものがありますが、中に入れる金額が少ないと多当タイプを用い、そうでない場合は、水引が備わっているものを使います。

 

2-3. お金の包み方

香典袋にお金を入れるとき、そこにもしきたりがあります。

中袋がある香典袋には、中袋にお金を入れますが、ない場合はそのまま香典袋に包みます。

まず、紙幣が数枚ある場合は、向きをきちんと揃えるように整えます。

続いて、お金を包む際は、諭吉さんなど、顔が印刷されている方を下にして入れます。

香典袋の外袋ですが、糊などは使わず水引を使ってとめます。

その時に、裏側が「悲しみで頭を垂れる」様を表すように、上側が下側を包むように折り重ねます。

 

2-4. 香典のお金ルール 3つ

結婚式に持って行くご祝儀は、「割れない数字になるように」「新札を持って行く」など決まりごとがありますね。

お香典のお金にもルールがあります。

◯ルール1 新札は使わない

前もって準備していたと受け取られないように、お金は新札は使いません。

もちろんあまりにもボロボロだったりシワシワだと気分が良くないので、少し折れ目のついたお札を選びます。

もし新札しかない場合は、折れ目をつけてから入れるのが良いとされています。

◯ルール2  縁起の良くない数字は使わない

語呂合わせですが、昔から4や9の数字は忌み嫌われてきました。

お葬式の時も4や9の数字になる金額や枚数は避けるようにします。

◯ルール3  必ず袱紗に包んでもって行く

香典袋は必ず袱紗と呼ばれる小さな風呂敷のようなものに包んで持っていきます。

これは、香典袋が折れ曲がったり汚れたりするのを防ぐためです。

素手で持ったり、買った時についていたプラスチックの袋に入れて持って行くのは大変失礼な行為にあたるので注意が必要です。

袱紗がない場合は、綺麗なハンカチで代用しても構いません。

3. 香典の相場

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それではいよいよ本題に入ります。

誰もが気になるけれど、なかなか周りに聞けない香典の相場についてです。

弔事での香典の相場は、結婚式のご祝儀よりも幾分低めに設定されています。

これは、保険の存在が大きいとされています。

今では、たいていの人が保険にかかり、死亡による損失を保証する制度があるため、香典の金額は低くなっています。

保険がなかった時代は、遺族の後々の生活も支えていかなければいけないため、金額も高かったようです。

 

3-1. 香典の相場は誰が決めたのか

そもそも、香典に入れる金額は誰が決めたのでしょうか。

先ほどもお伝えしたように、香典はもともと、遺族を地域ぐるみで助けるために、それぞれが自主的に持ち出した食料でした。

食料がいつの間にか金銭へと変わってきました。

「遺族を助ける」気持ちが、香典となるわけです。

また、同時に亡くなった方への、感謝の気持ちも込められています。

この気持ちが、実際にはどのくらいの金額であるかは、個人によって差がありますし、一般化してしまうのは大変難しいものでもあります。

少なすぎると気を使いますし、また、多すぎると遺族の方も気を使いますね。

香典には基準がありません。

そのため、誰が決めたわけでもなく、自然とそうなっている、のが香典の相場のようです。

 

3-2. 香典の相場は様々

香典には基準の相場がありません。

そのため、個人によっても、地域によっても、出す相手によっても金額は変わってきます。

亡くなった方との関係性でもその相場は異なります。

血縁関係が濃いと高くなり、友人も付き合いが深い方が高くなります。

 

3-3. 香典の相場は年齢で変わる

一般的に、個人で独立してお金を稼げるようになるのは20代からとされています。

そのため、香典をお供えする年齢は20代からとなっています。

ただ、仕事を始めたばかりの20代と、経験豊富な40代とでは、収入も変わってくるのが普通である、と考えられているため、年齢が高くなるほど、香典の相場は上がってきます。

自分の分に合わせた額、年代を考慮して、香典の相場を増減させる必要があります。

参考にしてみてください。

4.香典の年齢別の相場

出典元:https://www.pakutaso.com/20120214048post-1207.html  

4-1. 20代の相場

20代の香典の相場です。

20代は就職したばかりの人もいるでしょうから、年代では一番低い金額となっています。

故人との関係性がもっとも重要になります。

 

(1)親・親戚

◯両親の場合

両親や義理の両親が亡くなった場合、一般的に、20代の子供は3万〜10万円の香典とされています。

これは、育ててもらったことへのお礼と感謝です。

今までの親の労力などを鑑みると10万円では到底賄えないと思います。

ただ、自身が喪主を務める場合は、香典の必要はありません。

自分の兄弟・姉妹が喪主を務める場合は、香典を持参することが多いようです。

◯兄弟・姉妹の場合

亡くなったのが自分の兄弟・姉妹の場合、その香典の金額は3万〜5万ほどとされています。

◯祖父母の場合

祖父母が亡くなった場合、1万円の香典とされています。

◯親族の場合

血縁関係の濃い方から金額は高くなります。

親族の場合は、1万円とされていますが、遠い親戚の場合は3,000~1万円です。

 

(2) 友人

友人が亡くなった場合は、だいたい5,000円とされています。

友人の家族の場合は、3,000~5,000円のようです。

 

(3)会社関係

直接の上司や同僚、部下が亡くなった場合は、5,000円とされています。

上司、同僚や部下の家族が亡くなった場合は、3,000~5,000円のようです。

 

(4) 地域関係

隣近所など、交流が普段からあったような人が亡くなった場合、3,000~5,000円とされています。

地方によっては、町内会や区で、500~1,000円などを集める習慣があるところもあります。

 

(5) 関係が遠い人

人にもよりますが、関係が遠い人は、香典の最低金額とも言われる、3,000円が一般的です。

 

4-2. 30代の相場

続いて、30代の香典の相場です。

30代になると、働き盛りとも言われる年代ですので、香典の相場も少し上がります。

 

(1)・親戚

◯両親の場合

両親や義理の両親が亡くなった場合、30代は3万〜10万と言われています。

◯兄弟・姉妹の場合

兄弟・姉妹が亡くなった場合は、5万円の香典です。

◯祖父母の場合

祖父母が亡くなった場合は、1~3万円です。

◯親族の場合

親戚が亡くなった場合は、1万〜2万円とされています。

いとこや遠い親戚の場合は3,000~2万円です。

 

(2) 友人の場合

友人が亡くなった場合は、5,000~1万円です。

友人のご家族が亡くなった場合は、3,000~1万円です。

 

(3) 会社関係

直接の上司や同僚、部下が亡くなった場合は、5,000~1万円とされています。

上司、同僚や部下の家族が亡くなった場合は、3,000~1万円のようです。

 

(4) 地域関係

隣近所など、交流が普段からあったような人が亡くなった場合、3,000~1万円とされています。

地方によっては、町内会や区で、500~1,000円などを集める習慣があるところもあります。

 

(5)関係が遠い人

人にもよりますが、関係が遠い人は、香典の最低金額とも言われる、3,000円が一般的です。

 

4-3. 40代の相場

40代の香典の相場です。

会社での地位も上がり、収入も安定する年代となります。

香典の相場も高くなります。

 

(1)親・親戚

◯両親の場合

両親や義理の両親が亡くなった場合、40代は5~10万と言われています。

◯兄弟・姉妹の場合

兄弟・姉妹が亡くなった場合は、5万円~の香典です。

◯祖父母の場合

祖父母が亡くなった場合は、3万円~です。

◯親族の場合

親戚が亡くなった場合は、1万〜3万とされています。

いとこや遠い親戚の場合は5,000~3万円です。

 

(2) 友人

友人が亡くなった場合は、5,000~1万円です。

友人のご家族が亡くなった場合は、3,000~1万円です。

 

(3) 会社関係

直接の上司や同僚、部下が亡くなった場合は、1万円とされています。

上司、同僚や部下の家族が亡くなった場合は、5,000~1万円です。

 

(4) 地域関係

隣近所など、交流が普段からあったような人が亡くなった場合、3,000~1万円とされています。

 

(5) 関係が遠い人

人にもよりますが、関係が遠い人は、香典の最低金額とも言われる、3,000円が一般的です。

 

4-4.その他の年代の相場 

主に20代、30代、40代の香典の相場をご紹介しました。

それ以外の年代はどうなるのかも気になるところですね。

 
 

(1) 20代以下

20代以下の未成年者の場合は、その親が連名として出すこともあるようですが、ほとんどの場合、香典はお供えしません。

未成年者からの金銭は受け取らないのは普通です。

 

(2) 40代以上

40代以上になると、40代と同じくらいの相場か、それよりも少し多めに出すことが多いようです。

 

3) 連名で出す場合は

友人関係や会社関係など、連名で出すこともあります。

その場合も、一人一人が出す香典の相場は変わりません。

連名で出す場合、香典袋には、きちんと誰がいくら出したのかを明記するようにしましょう。

また、香典返しの際に必要となるため、一人一人の住所も書き添えるようにします。

5. 地域別の香典の相場


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香典の相場は、年代や故人との関係性で変わることはすでにお伝えしました。

次に、地域ごとの違いをご紹介します。

 

5-1. 地域分け

お葬式のしきたりは、日本各地、地域ごとに異なります。

概して、東京などの東日本の方が、大阪や中国地方などの西日本と比べると少し高めに設定されているようです。

これは、最低賃金や物価の違いも関係しているようです。

地域によって異なるので、それぞれの場所で確認が必要ですが、大まかな括りとして、東日本(東京周辺)、西日本(大阪や京都周辺)、北日本(北海道)、九州地方に分けられます。

地域ごとの香典の相場を探ってみました。

それに加えて、特徴的なしきたりなども記述しています。

 

5-2. 香典の相場:東日本(東京周辺)

東日本のお葬式では、通夜振る舞いとよばれるものをする風習があります。

通夜振る舞いとは、お通夜のあとで、参列してくれたお客様に、通夜料理を振る舞い、食事や飲み物を口にしながら皆で故人を偲ぶことです。

この風習は西日本ではありません。

そのため、この食事代も合わせて、少し香典の相場は高くなります。

上記でご紹介した香典の相場は、東日本を基準にしています。

ただ、群馬や長野では、「新生活運動」と呼ばれる風習があります。

新生活運動は、「冠婚葬祭の儀礼を廃止し、合理化していこう」という戦後に生まれた運動です。

お葬式の受付が分かれていて、新生活運動の参列者は、香典額を1,000~3,000円として、香典返しなどの返品を受け取らないものとします。

 

5-3. 香典の相場:西日本(大阪・京都周辺)

西日本では、通夜振る舞いはなく、お通夜の後は親族だけでお食事をします。

そのため香典の相場は少し低くなるようです。

最低金額を3,000円とし、一番近い関係の親のお葬式でも、香典の相場は5万~10万円くらいのようです。

親族は5,000~1万円、友人は5,000円ほどです。

ただ、大都市になると、東京の相場とほとんど変わりません。

京都や奈良では、香典袋の水引を黒白ではなく黄色と白のものを使うのが一般的のようです。

 

5-4. 香典の相場:北日本(北海道)

北日本の相場も、東日本と比べると少し低くなります。

親は5万円、兄弟・姉妹は3万円、親戚1万円、友人や会社関係、地域は3,000~5,000円が相場のようです。

 

5-5. 香典の相場:九州地方

福岡などの大きな都市になると、その相場は東京とあまり変わらないようです。

ただ、地方に行くと全体的に少しその相場は下がります。

また、沖縄は本土とはだいぶ違うようです。

香典の相場は1,000~3,000円ということです。

これは、親しい間柄だと49日の間に何度も訪ねて香典を包むからだそうです。

一回しかいかないときでも3,000円包めば失礼には当たらないようです。

「郷に入っては郷に従え」というように、その地域での風習やしきたりはその土地にいる人に相談するのが一番安心です。

6.よくある葬儀のお金のトラブル3選


出典元:https://www.pakutaso.com/20141126330post-4864.html  

では、香典にまつわるトラブルをいくつかご紹介します。

トラブル回避のための参考にしてください。

 

6-1.香典泥棒 !

香典にまつわるトラブルで、大きなものに香典泥棒というものがあります。

時には何百人もの参列者がいるので、香典の額も結構な大金になります。

そこを狙う、情けも容赦もない不届きな人は実際にいます。

お葬式では、皆が黒い喪服に数珠と同じような格好をしているため、泥棒が紛れこみやすい状況になっています。

また、受付は葬儀社や親族に任せることも多く、参列に来た個人の顔と名前をしっかり認識するのが難しいので、つけ込まれやすいのです。

普通の弔問客のようにして参列し、上手に受付の人を誘導して、目を離した隙に、香典を奪い去ってしまいます。

このようなことを避けるために、受付の人は必ず2名以上つけ、香典から目を離さないことが大切です。

また、香典を祭壇にお供えするときは、必ず中身を抜いてからお供えします。

 

6-2.香典の入れ忘れ !

どんなに前もって準備していても、うっかり忘れてしまうことはあります。

特にお葬式は、気持ちも落ち着かないため浮き足立ってしまい、普段しないようなミスをするものです。

香典を入れ忘れていたと後で気づいた場合はどうすれば良いでしょうか。

気づいたらすぐにその旨を連絡するのが好ましいですが、お通夜の後で気づいた際は、告別式に持っていきます。

入れたかどうか不確かな場合は、後から遺族が落ち着かれた頃を見計らって、お電話をし、確認するのが一番良い方法かと思います。

放って置くと、金額が合わずに遺族の香典返しに困ることもあります。

また、後から、「あの人は空だった」とよくない噂を立てられるなど、思わぬトラブルになりかねないため、早めに、誠心誠意対応することが好ましいです。

もし本当に入れ忘れていたことが判明した場合は、後日お参りに行って、お花か何かと共に、渡してくるのも一つの方法です。

 

6-3.金額が周りと違った!

香典は少なすぎても、失礼にあたりますし、多すぎても遺族に気を使わせてしまうことになり、線引きが非常に難しいものでもあります。

香典の相場をチェックして、常識の範囲内で出したと思っていても、あとで周りに聞いてみたら、違った!ということはあるかもしれません。

特に、知らない土地でのお葬式は、習慣もしきたりも違います。

関東出身の人が、沖縄に行って、インターネットで確認した金額を出したら、多すぎると怒られたという話を聞きました。

基本的には香典は、お悔やみの気持ち、故人へのお世話になった感謝の気持ちなので、その金額に個人差があることは当たり前のことだと思います。

ただ、もし後で判明して、少なすぎたために何かをしたい場合は、月命日や49日などの機会にお参りし、お花や供物を持参するという対応で良いと思います。

あまりないことですが、多すぎた場合は、遺族の判断に任せるしかありません。

香典返しをすることが普通ですが、その時に他の人より多めの品物が送られてくることもあると思います。

 

7.まとめ


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ここまで、香典の相場についてお話しして来ました。

香典の相場は大体、3,000~10万円と幅広い値となっており、故人との関係性により、年代により、そして、地域によって異なります。

どのくらい出せば良いものか、常識として一般的に知られている通りにしておくと、後で恥ずかしい思いをすることもありません。

ただし、香典の相場は、基準がないためとても曖昧です。

一番重要なことは、香典が、故人を偲ぶため、また残された家族を助けるために出される、ということです。

その気持ちが元にあって、自分が快く出せる金額であること、そして自分の分に適した金額であることが大事だと思います。

お葬式に参列するときは、慌てずに、きちんと香典袋に書いた金額を入れているかを前もって確認しましょう。

そして葬儀場では心穏やかに故人を見送ってください。