編集委員・国分高史
2017年5月4日02時05分
■解説
安倍晋三首相が憲法改正に向けギアを一段上げた。9条2項改正という首相のかねての持論を抑えて優先させたのは、改正そのものの実現だ。
戦力の不保持、交戦権の否認はそのままに、自衛隊の存在を9条に加える。党の改正草案からは後退だが、国民投票での承認を得るべくぎりぎりの線を狙った案である。
首相は政権復帰直後の2013年春、96条改正を打ち上げた。だが、厳格な改憲手続きを緩めることを狙った改正論に批判が続出。以来、首相は具体的な項目に触れるのを避けてきた。
その一線を越え、これまで議論…
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