JR東日本の旗艦「四季島」登場、その特徴とは? 車両、客室、旅、そして登場の目的(写真40枚)

JR東日本はなぜ「四季島」を登場させたのか?

 JR東日本が「四季島」を導入する目的について、「観光立国の推進」が挙げられます。

 社会インフラを担う企業としての「変わらぬ使命」に「地域との連携強化」を掲げるJR東日本は、東日本エリア、そして日本が“元気”であることが「存続基盤」としており、地域を活性化していくにあたって、同社が特に強みを発揮できる「観光立国の推進」を目指すとしています。この具体的な取り組みのひとつが、「四季島」です。

 上質でハイグレードな設備、サービスを備え、JR東日本の「フラッグシップトレイン」、すなわち同社の、そして「日本の鉄道」におけるひとつのシンボルになるこの「四季島」。JR東日本は、その運行を通じて東日本エリアの魅力を掘り起こし、情報を発信することで地域の活性化に貢献していくとのこと。

「四季島」のでは途中、各地の名所などに立ち寄るほか、その土地ならではの材を、地域ごとの料理人が調理するなど、「地域の魅力」を提供することに注力。その旅で立ち寄る場所、触れる味覚が「あの『四季島』の観光地、味」となり、地域のブランド力、ステータスの向上につながることが期待されています。ちなみにJR東日本によると、車両の関連施設を含めた「四季島」の事業費は約100億円だそうです。

クルーズトレインが日本の未来を変える?

 2017年6月17日(土)には、JR西日本の豪華クルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(トワイライトエクスプレスみずかぜ)」も運行を開始する予定。こちらも地域活性化が目的のひとつです。

「ななつ星」「四季島」「瑞風」の登場で、いよいよ盛り上がる日本のクルーズトレイン。その車両やサービスとあわせ、それが少子高齢化、過疎化、人口減少社会を迎えた日本における「地域活性化」という課題にどのような影響を与えるのかにも注目です。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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