SBI証券は口座数がダントツ1位
米国株取引と言えばネット証券で行うのが一般的と言って良いでしょう。およそ20年前から個人投資家はすでにネット証券を使う方向でシフトしていました。
私の投資歴も20年近くになりますが、当初は日本株を現物で買う程度でした。その後、信用売買、中国株、インドネシア株を経て米国株に至っています。時代が下るにつれてサービスも多様化し、利便性が増しているのを実感しています。
日本国内の5大ネット証券は、口座数順に
1 | SBI証券 | 370万口座 |
2 | 楽天証券 | 204万口座 |
3 | マネックス証券 | 170万口座 |
4 | カブドットコム証券 | 105万口座 |
5 | 松井証券 | 100万口座前後 |
※2017年5月現在調べ
となっています。SBI証券が抜けており、楽天証券が続きます。松井、カブドットコムは近い数字です。松井証券は取引口座を公表しているので、推定です。
なお、米国株取引ができるのはこの中では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券のみです。カブドットコムや松井証券では今のところ米国株取引ができません。この時点で口座開設がSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社に絞られます。
今回は、370万口座を数え、業界最大の規模のSBI証券の特徴をまとめてみます。
SBI証券は証券業界最安の買付手数料
国内証券会社においてSBI証券は国内最安の手数料です。現在、日本国内ではSBI証券とマネックス証券が手数料上は2強となっています。
2016年まではマネックスが手数料上優れていたのですが、SBIが値下げをして同水準になりました。
SBI証券 | 5ドル | 約定金額の0.45%/下限5$ 上限20$ |
マネックス証券 | 5ドル | 約定金額の0.45%/下限5$ 上限20$ |
楽天証券 | 25ドル | 1,000株まで1約定25$/それ以上は1株0.02$ |
とはいえ、国内株式の買付手数料に比べるとまだまだ高いですね。
ちなみに上記は一般口座と特定口座の場合です。NISA口座の場合は、SBI証券・マネックス証券・楽天証券、いずれも海外ETFの買付手数料が無料になっています。マネックスは米国株の買付手数料も無料です。
もし投資資金が少なく、お試しで買うというような場合はNISA口座を併せて作って、そこから始めてみるのも良いでしょう。
SBI証券では外貨の買付方法が3通りある。外貨買付手数料がダントツ安い。
外貨の買い付け方法が3通りあるのがSBI証券の強みです。
- 証券口座で外貨を買う(0.25銭)
- 住信SBI銀行の外貨預金で外貨を買う(0.15銭)
- SBIFXで外貨を買う(0.5銭)
それぞれメリットデメリットがあります。
証券口座で外貨を買うメリットは手続きが単純で買いやすいことです。デメリットは1ドルあたり0.25銭の手数料がかかることです。ただし、これでも業界最安レベルの手数料です。マネックス証券、楽天証券も同じ水準です。
住信SBI銀行の外貨預金で外貨を買うメリットはいくぶん手数料が安くなる点です。1ドルあたり0.15銭です。デメリットは住信SBI銀行で口座を持っていないとできないことです。手順自体は住信SBI銀行の外貨預金のページから手続きするだけですので簡単です。
SBIFXで外貨を買うメリットは手数料が最安なことです。0.5銭ですからケタが違います。デメリットはドルならば1万ドル以上とまとまった資金での外貨購入しかできないことです。FXですので、1万通貨単位が基本になっています。
それぞれ特徴があります。ちなみに私はボーナス時期はSBIFXで買付、通常期は住信SBI銀行で買付、と使い分けています。
ドルの買い付け | 手数料 | 1万ドルあたり |
SBI証券 | 25銭 | 2500円 |
住信SBI銀行 | 15銭 | 1500円 |
SBIFX | 0.5銭 | 50円 |
1万ドルを買い付けたときの手数料一覧です。米国株取引だと売買手数料も高いですから、工夫をして外貨を買い付けておくとよいですね。
SBI証券だとロボアドバイザー(ウェルスナビ)の利用もできる
「ウェルスナビ for SBI証券」というサービスがあります。これは、SBI証券に口座を持っていると、ロボアドバイザーであるウェルスナビの口座開設申請もそのままSBI証券内のサイトからできるというサービスです。
画面の右隅にこのようなメニューバーがあり、ここから各ページに飛べるようになっています。一番下にあるのがウェルスナビです。このように、1つの統合ページから各種サービスを受けられるのが便利なところです。
ウェルスナビについては、詳しくはこちらをご覧ください。
米国株貸株サービス「カストック」が利用できる
国内株ではすでに長いこと利用できるサービスである貸株サービスです。SBI証券では米国株の貸株もできます。「カストック」というサービス名がそれです。貸株金利は0.1%から2%程度です。
実際には殆どの銘柄が0.1%なのですが、それでも私の場合で月額10ドルから50ドルぐらいの金利収入になります。年間で考えるとなかなか無視できない金額になります。
カストックについては詳しくはこちらをご覧ください
SBI証券で米国株取引をするにあたってのまとめ
私がメインで使っているのがSBI証券です。やはり、米国株・ドルの買付手数料が安いことやSBI証券だけの独自サービスがあることが最大の強みと言って良いでしょう。
カストック、ロボアドバイザー(ウェルスナビ)、未成年口座、CFDなど新しいサービスを常に取り入れてユーザーに便宜を計ってくれるところが安心・安定につながっています。
2016年までは米国株を特定口座で購入できず、手数料もマネックス証券に比べて高いという不利な点がありました。しかし、それも改良して過去の話になっています。
今、マネックスに負けているところは買付できる銘柄数です。マネックスが3000銘柄規模なのに対し、SBI証券は1000銘柄規模です。大型株だけでなく、小型株も売買したい、情報を得たいとなると、マネックスにメリットがあります。
そのため、私もメインはSBI、サブでマネックス、あるいは楽天と使い分けています。無理してどこかの口座に一本化するというのは考えていません。リスクの分散にもなると思っています。
この場合のリスクというのは、どこかで始まった新しいサービスや商品が受けられない、買いたい銘柄が無い、そういったリスクです。やはり、使い分けという発想が柔軟で良いですね。
口座は何社でも持てますから、今後も証券会社を比較し米国株取引にあたって最善の選択をしていきたいものです。今後もSBIはそのメインに位置付けられる会社だと考えます。
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こちらはSBI証券で口座開設するにあたっての、全体的な話です。今回は米国株取引の内容に特化しています。
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