2017年5月4日00時00分
3日午前9時ごろ、愛媛県今治市室屋町7丁目の市営住宅で、「背中を切られた人がいる」と110番通報があった。今治署員が駆けつけると、1階の無職岡本久行さん(70)方で、久行さんと母親のユキヱさん(92)が血を流して倒れていた。病院で治療を受けていたが、ユキヱさんは約8時間後に死亡し、久行さんも重傷。久行さんは「知らない女に切りつけられた」と話しており、県警は殺人事件として特別捜査本部を置いた。
現場の南西約400メートルの民家では先月26日、住人の越智サツキさん(81)の遺体が見つかり、刃物による刺し傷があった。県警は3日、この事件についても殺人事件と断定し、特別捜査本部を設置した。県警幹部は「刃物によって付けられた傷など状況に類似点がみられる」としており、県警は二つの事件の関連について捜査を始めた。
県警によると、岡本さん方は2人暮らし。発見時、久行さんが玄関前で、ユキヱさんが室内で倒れていた。室内から凶器とみられる血の付いた刃物が見つかった。久行さんは部屋に侵入してきた女に切られた後いったん外に出て、市営住宅のそばを通りかかった男性に110番通報を依頼したという。その後、室内に戻ろうとして玄関で倒れたとみられる。女は中年だったという。顔にタオルを巻いていたとの情報もある。
今治市などによると、事件のあった市営住宅は2015年に完成した鉄筋コンクリート5階建てで、30世帯が入居できる。市営住宅の入り口はオートロックではなく誰でも入れる。親子は市営住宅の建設前からこの土地にあった市営の民家に住んでいたという。
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朝日新聞社会部