このホリエモンチャンネルは元ホテルマンとして耳が痛いものであった。
同時にビジネスチャンスがたくさん眠っている業界でもあるから面白いとも言える。
堀江貴文のQ&A「ホテル業界にイノベーションを起こせ!!」〜vol.843〜 - YouTube
堀江さん曰く、「ホテルのソリューションは古い、前近代的。本当に非効率だから、変えるべきだと思いますよ」例えば、、、
- 顧客管理が出来ていない。常連さんのマネジメントも出来ていない。クラウドにもなっていない。
- ルームサービスなど何をするにしても電話しなくてはいけない。手間がかかるし電話に出ないこともある。
- 海外のホテルは事前にクレジットカード決済されているのでチェックアウトすら必要ないが、日本のホテルはチェックアウトがあることが多い。
- エントランスに入ってくる車のナンバープレートを画像認識で把握し、常連さんを手厚くお出迎えすべき。
- 一部の先進的なAirBnbのホストのように、客室をスマートロックにしてネットでキーを送れば、チェックアウトがスムーズになる。
- 顧客の動きをウォッチすべき。堀江さんが連泊する際、ホテルのジムにチェックインしていることをホテルは把握しているので、その間に滞在中の客室の清掃をすれば、合理的。
僕もホテルマンとして、問題点や改善点をいくらでも挙げることができる。
僕の提案は、ホテルは自社でエンジニアを雇用すべきである、ということだ。
まず、ITツールを使いこなすだけで多くの問題を解決し、生産性を向上させることができる、これは序の口だ。
さらに、日々の運営の生産性を向上させる方法を現場のスタッフに示してあげることができる、こちらがより重要である。
近い将来、こんなホテルがあればストレスがないだろうな、と僕が思う理想像は下記のようなホテルだ。
- 予約はオンラインだけで取る。Amazonの買い物画面のように超シンプルにする。顧客とホテルのコミュニケーションはLINEのようなメッセンジャー、チャットボットにする。コールセンターは効率が悪いから廃止する。電話での問い合わせが減るよう、料金体系、宿泊プランを超シンプルにし、予約の変更も顧客がオンラインでスムーズに行えるようにする。
- 宿泊料金の精算方法は事前のクレジットカード決済のみにする。チェックアウトが不要になる。滞在中に買い物をして部屋付けにしたものも事前に決済したカードに請求する。
- チェックインをシンプルにする。空港の自動チェックインの機器のようなものを導入して、本人確認をした上、すぐに部屋に入れるようにする。客室の鍵はスマートロックで、事前にネットでスマホに送っておく。
- 客室からコンシェルジュにルームサービスなどをリクエストする際はLINEのメッセージで気軽にできるようにする。ホテルのルールやスペックに関する簡単な質問にはチャットボットが自動で応答する。
- 最も人件費がかかり、かつ単純作業である「客室の清掃」と「調理」をロボットが行う。
できるだけシンプルに、できるだけ人間が関わらないように、できるだけ自動的に、滞在できることが重要なポイントである。
これじゃあ、人と関わる機会がなくて寂しいと思われるかもしれない。
しかし、逆なのである。
これだけのオペレーションに忙殺されているスタッフを雑務から解放してあげることで、初めて顧客を玄関でお出迎えすること、顧客と自然な笑顔で何気ない会話を楽しむ余裕が生まれるのである。
また新たなサービスやおもてなしを開発する時間を捻出することができるようになる。
日本のホテルや旅館はまだ、自慢のおもてなしを発揮することができる段階にない。
日々の雑務、わざわざ人件費をかけて人間がしなくても良い作業に忙殺されて、本当に価値のあるおもてなし、サービスにリソースを割けないからだ。
技術力をつけて僕がなんとかしたいなあ、と思っている次第である。