トップ > マネー・政治・経済 > 政治・経済 > 加藤公一ジャーナル<katokoichi.com>

衆議院議員加藤公一の政治に対する熱い思いをメールマガジンで皆様にお届けいたします。必読!!

RSS


メルマガの登録・解除

登録した方には、メルマ!からオフィシャルメルマガ(無料)をお届けします。



「同意人事」◆◇◆衆議院議員加藤公一ジャーナル第204号◆◇◆

発行日:11/23

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
>>  2007/11/22
>>         衆議院議員加藤公一ジャーナル
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


=====同意人事=====

 私のサラリーマン時代の最初の配属先は人事担当でした。私が勤
務していたリクルートでは、人事担当者間の暗黙のルールとして
「良い人材を取り逃がすのはまだ許されるが、問題のある人間は絶
対に採用してはならない」というものがありました。不適切な採用
をすると、周囲とのコミュニケーションや職場の士気などにさまざ
まな悪影響があり、とりかえしがつかないからです。


 国会にも、好ましからぬ人間が採用されるのを予防する仕組みが
あります。それが、同意人事です。通常、行政関連のポストの人選
は政府だけで行っていますが、特に重要な人事に関しては、国会の
同意が必要とされているのです。これは、国会の側から行政をチェッ
クする一つのしくみであり、また、憲法に保障された、国民の公務
員選定権の現れでもあります。

 このように制度としては整備されている同意人事ですが、実際に
十分に機能していたとは言えません。というのは、昨年までの記録
でいちばん最近人事案件が否決されたのが、なんと1951年。参
院で電波監理委員会(当時)の委員1人について同意が得られなかっ
た事例なのです。それ以降、56年間にわたって政府の思い通りの
人事案件が国会を通り過ぎて行ったのです。

 しかし、ついに先週、参院本会議で政府が国会に提出していた国
会同意人事案件28人分のうち3人分が、野党の反対多数で否決さ
れました。「不同意」になったのは、労働保険審査会委員、運輸審
議会委員、公害健康被害補償不服審査会委員3ポストです。その他
の25人については同意がなされたので不同意になったのは全体の
ごく一部ですが、半世紀ぶりのことでもあり各方面に反響を呼んだ
ようです。


 今回、私たちが同意人事に反対した理由はいくつかあります。1
つめは、そのポストが官僚の天下りの指定席になっていたことです。
この点については、「官僚出身であるだけで、反対するのはおかし
い」との意見もあるようですが、今までの扱いを見ていると「官僚
出身でない」というだけの理由で事実上民間の有能な人材がそのポ
ストから締め出されていたのですから、そちらのほうがよほど問題
です。

 反対の理由その2は、労働保険審査会、公害健康被害補償不服審
査会は省庁の処分に対する事後審査・審判をおこなうものだったか
らです。省庁が行った処分に対する不服を審査する審議会に天下り
官僚が多数いたら、省庁から独立して公平・中立な判断ができるか
疑われても仕方ありません。また、各種公共交通の料金を決める運
輸審議会の委員に消費者の代表が入っていないのも、人事に納得の
いかない理由の一つです。

 もちろん、人事案件に反対するにあたり、私たちとしても国政に
混乱の生じないよう最大限の配慮をしました。28件中、どうして
も酷い3件に絞って反対するにとどめたのは、その結果でもありま
す。これから先、現在の国会の状況を正しく認識して、人事適正化
の責任を負うのは、政府与党です。来年3月には同意人事の対象と
なる日銀総裁の任期切れが控えています。党利党略に流されない人
事を期待します。


 今回の同意人事の正常化は、まさに「ねじれ」の効用です。我が
国の民主主義が勝ち取った記念すべき成果の一つだと思います。

                   衆議院議員加藤公一


○。  ○。  ○。  ○。  ○。  ○。  ○。  ○。
編集・発行:衆議院 加藤公一議員室
 このジャーナルは、加藤公一の公式ホームページでご登録いただ
いた方、加藤公一宛てにメールをくださった方、加藤公一がアドレ
ス入り名刺を頂戴した方に送信しております。ご不要の方は、お手
数ですが件名欄に 「停止」 と書いて、このメールをそのまま返信
してください。
○。  ○。  ○。  ○。  ○。  ○。  ○。  ○。

| 次の記事>> | 最新の記事

ブックマークに登録する

TwitterでつぶやくLismeトピックスに追加するdel.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録記事をEvernoteへクリップ
My Yahoo!に追加Add to Google

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

登録した方には、メルマ!からオフィシャルメルマガ(無料)をお届けします。


この記事へのコメント

コメントを書く


上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。
コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  1. 余り、評価は出来ませんでした。

     2007/11/24

このメルマガもおすすめ

  1. 大前研一通信マンスリーレポート

    最終発行日:
    2017/04/28
    読者数:
    4005人

    ビジネス情報、政治・経済、教育、社会問題までを網羅した、会員制の総合情報誌「大前研一通信」のご紹介です。英国エコノミスト誌で5人の「現代社会のグル」に選ばれた大前研一が、毎月最新情報をお届けします。

  2. 月刊アカシックレコード

    最終発行日:
    2017/04/30
    読者数:
    17036人

    02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家が、政官財界の分析にも進出し、宣伝費ゼロで読者19,000人を獲得。2009年9月から月刊化。

  3. 宮崎正弘の国際ニュース・早読み

    最終発行日:
    2017/05/03
    読者数:
    24243人

     評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

  4. 花岡信昭メールマガジン

    最終発行日:
    2011/05/10
    読者数:
    5943人

    政治ジャーナリスト・花岡信昭が独自の視点で激動の政治を分析・考察します。ときにあちこち飛びます。

  5. 自然と社会が元気になる

    最終発行日:
    2013/06/25
    読者数:
    828人

    湯河原に面白い政治家がいる。元宣教師の彼は、汚れた政治の世界に我慢ならない。腐敗した政治と社会を浄化したい。破壊された自然環境を回復するために役に立ちたい。エゴ社会をエコ社会に変えたい。そのような使命を持つツルネンが貴方に毎週新鮮なメッセージを送る。

発行者プロフィール

過去の発行記事