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「日銀総裁人事」◆◇◆衆議院議員加藤公一ジャーナル第210号◆◇◆

発行日:3/14

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>>  2008/3/14
>>         衆議院議員加藤公一ジャーナル
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=====日銀総裁人事=====


 昨日の衆議院本会議で、日本銀行総裁などの人事案件の採決が行
われましたが、それに先立ち各党が賛否の討論を行いました。同意
人事案をめぐってはなんと60年ぶりの討論です。我が国の議会制が
大きく前進した歴史的な場面に立ち会うことができました(結局、
国会全体としては総裁人事に不同意ということになりました)。


 さて、日本銀行は、言うまでもなく我が国の中央銀行であります。
その機能は、日本銀行券(お札)の発行だけでなく、金融政策の実
施、金融システムの安定の維持、物価の安定など多岐にわたります。
日銀は、その性質上政府からの独立性と国民に対する透明性を維持
しながら適切に政策を決定することが求められているのです。

 今問題となっている日銀総裁は日本銀行のトップですが、その任
命には国会の同意が必要です。政府が総裁を誰にするかを勝手に決
めてしまうと、どうしても政府に好都合な人が選ばれ、独立性・透
明性が阻害されるおそれがあります。そこで、国会の同意を要求す
ることにより、民主的なチェックを働かせるということなのです。

 今回、私たちが総裁の人事に反対した理由は、総裁候補の武藤氏
が、金融の素人であるだけでなく、財務省そのものの人物であるた
め日銀の独立性が担保できないからです。これに対して政府与党側
は、「民主党の党利党略だ」とか、「日本経済が大打撃を受ける」
とか、「反対するなら対案を出せ」などと批判しているようです。


 しかし、「党利党略」というのは、全くのいいがかりです。民主
党は、ここにきて急に武藤氏への反対を決めたわけではなく、すで
に5年前、武藤氏が副総裁に就任するにあたっても、反対している
のです。要するにブレることなく、一貫した立場をとっているわけ
で、今ここでいきなり賛成にまわるほうが不自然というものです。

 これまで長い間、日銀総裁の椅子は、財務省の天下り先となって
きました。天下りには、官庁による天下り先の監視・規制がつきも
のであり、今回も認めてしまえば、日銀に対する財務省の干渉は強
くなっていくはずです。独立性が特に高く求められる日銀だからこ
そ、財務省からの天下りを厳重に排除しなければならないのです。

 そもそも同意人事は、国会の同意を得られる人を探してくる義務
を政府が負う仕組みです。武藤氏では国会が同意しないことが容易
に予想できた以上、政府は別の人を見つけてくるべきでした(任命
権の無い国会に人事案を示せなどスジ違い)。政府は、総裁人事案
を再提出するようですが、今度こそは良識に期待したいものです。


 60年ぶりの国会討論でもわかるように、人事案件に関する国会の
議論は確実に活性化・透明化してきています。多少の混乱はありま
すが、これも人事案件が民主化する過程の一つだと思っています。
なにはともあれ、5年間クビを切れない人事です。意味もなく焦っ
て、のちのち後悔することのないようにしなければと思います。



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編集・発行:衆議院 加藤公一議員室
koichi@katokoichi.com
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