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【映画評】バーニング・オーシャン

2010年にメキシコ湾沖の石油掘削施設ディープウォーター・ホライズンで起きた、アメリカ史上最大の爆発事故をモチーフにしたディザスタームービーです。重機フェチと、ディザスターフェチの両方を満足させる圧倒的な快作です。

「この映画は劇場で観た方がいいから!」というのはもう何度も言ってきたことですが、この映画もまさにそれ。ディザスタームービーの傑作って、場合によってはホラー映画より怖いんことがあるんです。なにせそれは、我々が現実に恐れる災害がテーマなのですから。その点、この映画はぼく自身も途中助からないんじゃないかと不安になるぐらい、もうめちゃくちゃ怖かった。

マーク・ウォルバーグ演じる主人公は、掘削施設の重機を担当する主任。愛する家族にしばしの別れを告げて、プラントに舞い戻ってきます。物語序盤は、プラントの重機とそれらをあやつる油まみれの屈強な男たちが見どころです。いや〜〜、油で黒光りする重機をみるとなんでこうもテンションは上がるんでしょうか。

ところが、彼が現場に戻ってみるとトラブルが起きていた。ジョン・マルコビッチ擁する依頼元の会社が、なんと必要なはずの調査していなかったのです。調査に金はかかるし、工期も遅れとんねん!と調査を渋り、そのまま原油をとるための作業を進めてしまいます。このあたり、耳が痛いというかなんというか、われわれ人類がこれまで何度も繰り返してきた「過ち」だったわけです。経費はケチっちゃいけませんね!

そこから、史上まれにみる災禍へと映画はなだれ込むわけですが。大爆発の表現も圧巻ですが、それ以上に注目してほしいのは、爆発のきっかけとなる「圧力」です。調査をおざなりにしたがために、とんでもない圧力が管にかかってしまう。当然ながら、登場人物や観客には「圧力」は見えません。けれど、振り切れる計器や関係者のパニック、パイプを伝ってくる振動といった間接的な表現で、ビンビンに伝わってくるその圧倒的なやばさ。この映画はその「くるぞくるぞくるぞ…」という「ヤバさ」を楽しむ作品だと評しても、差し支えないでしょう。

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