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LIB - Life in Bloom

カナダ移民の雑記

カナダ:選挙の事前調査員がやってきた

昼下がり、イエメンコーヒーを飲みながら読書をしていると、玄関扉が強くノックされた。

 

原則としてエントランスホールから部外者は入れないようになっているのだけど、それでもやってくる寄付を請う人たちにウンザリしていたので、扉を開けるか少し迷った。

覗き穴から覗いて見ると、何かを手にした普通のローカル系の女性であるようだったので、怪しくないと判断し扉を開けることにした。 

「こんにちは!選挙の事前調査で来たのよ。いいかしら?」と明るく感じの良い口調で市のIDカードを見せてくれながら言うので、そのまま話に答えることにした。手に持っていたのは調査用のタブレットだった。

 

選挙権は市民にのみあり

カナダでは、選挙権は市民のみで、永住権を持っているというだけでは選挙権がない。

移民でできている国だということで、市民権を持っている人も多いけれど、二重国籍が認められない国からやってきた人だとか、移民して日が浅い人の場合は永住権しか持っていないことが多かったりもする。選挙前にその見極めに来たと言うのだ。

 

個別に訪問してくるカナダの選挙候補者たち

カナダでの選挙活動は、個別訪問が許されている。秋の選挙の時期には、毎年候補者たちが何人もやってくるのだけど、一日に何人もやってこられるとさすがに最後の方は勘弁してくれ~という気持ちになるものだ。

結構有名な候補者(現職者とか)も来るので、私の場合はヒマをしている時はその時間を楽しむこともできる。だけど、忙しく働いている人には折角の休日や一時の憩いの時間を何度もつぶされた上に、自分には関係のない話だったということであればたまったもんじゃないよねー。反対に、候補者からしても、かなり低姿勢で現れたのにいたく邪険に扱われた上に、最後になって相手には選挙権がないと知った時にゃあもう・・ということだ。

そういった煩わしさをお互いになくすため、毎年選挙シーズンの前には市から調査員がやってきて、居住者が市民なのかそうではないのかを確認にやってくる。

他に、(多分)毎年あるものとして「国勢調査」もある。

 

 無難なトピックは「天気の話」

で、自分は暇していたので、調査員の彼女と世間話をしながらアンケートに答えていく。

学校でも習ったのだけど、カナダで一番無難なトピックは「天気の話」だ。人種や宗教によって様々なタブートピックが存在するので、会話に気を付けないといけないというもの。知り合いであれば相手のバックグラウンドを考えつつ話せるのだけど、初対面であれば天候の話は確かに無難だ。

 

スモールトーク

良い天気が最近続いているので嬉しいだとか、「良い匂いがしてるけど何作ってんの?お邪魔しちゃったかしら?」とか、「良い天気だけど外行かなくていいの?」「実は昨日川沿いを歩いたらこういうことがあってさー」だなんて話をお互いに赤の他人にしてしまうのがカナダ人の人懐っこいところ。

これらは本題に入る前の『スモールトーク』と呼ばれていて、カナダ人たちはこの短いキャッチボールの時間をとても大切にする。私もそういう話ができて気分転換になったし、ここで親近感が持てると笑顔で話ができるのでお互いに気分が良い。

 

聞かれたこと

聞かれて答えたのは、

・市民権か否か

・何人住まいか

・何年ここに住んでいるか

・持ち家か借家か

・何年カナダに住んでいるのか

・教育機関には何体制をサポートするか (例:公立、私立、寄宿学校、特殊科目集中学校、その他、なし)

こんなもんだったかな。

 

調査の結果は、目の前でオンライン申請をしてくれた。これによって来年のこの時期までは選挙の人がうちへやってくることはないそうだ。(選挙権がないので)

ただし、結果が反映されるまでに時間がかかることもあるので、来週ぐらいまではまだステータスは変更されてないかもしれないと言っていた。一週間もオンライン上での反映に時間がかかるだなんて何という遅さ!とはもう驚かない。のんびりしているところはカナダの良いところでもあるので、まあいいかと思った。

笑顔で、お互いに「ありがとう」と言ってサヨナラした。良い時間だった。

 

 

おまけ:お世辞文化

ところで、話の中で彼女が「英語すごくうまいけど滞在期間は意外と短いのね」とお世辞を言ってくれた。カナダは日本と似ている部分が多々あり、お世辞を言う文化だ。なので、本人の真意とは別に、相手を気持ちよくさせるようなコンプリメント(お世辞)はお互いに言いあうものだ。

これに私は少しショックを受けた。ショックというと少し違うのだけど、身の引き締まる思いに近いかな。

英語がうまいと言われているようでは、私の英語はまだまだだなぁ・・・と。

少なくともローカル扱いではなく、外国人だという前提なのだから。

 

咄嗟の言い回しもだけど、発音の勉強をまたしようかなと思った。この土地に住んでいて良いことは、発音が悪いと一切英語が通じないということだ。発音の差異をなくしていくことがローカル化への一歩。このことは自分への戒めにも奨励にもなるので、この土地に住んでよかったと思える大きなアドバンテージだと言えるだろう。

 

 

おまけ2:歌で発音を鍛える

発音をひたすらトレーニングするみたいなのは苦手なので、今日はこれにするわ。

昨日車の中でラジオからやたら流れていて、耳から離れない。

James Arthurの『Say You Won't Let Go』という曲。

これね。↓


James Arthur - Say You Won't Let Go

とりあえず、これを聞き歌いながら床磨きでもしようかと。

俺はいつも君のそばにいたいんだ~♪ 共に年を取って髪が白くなるまで~♪ 

幸せな気分になる曲ですわ。

個人的にはドライブデートとか、お部屋デートでのんびりまったり聴きたい曲だけどね。

 

ではでは。