9条の条文は日本人がつくっていた! NHKが“日本国憲法はGHQの押し付け”を真っ向否定する検証番組

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
nsupe_01_2017_0502.png
ウエブサイト『もっとNHKドキュメンタリー』より


 明日、憲法記念日の5月3日は、1947年に日本国憲法が施行された日である。あれからちょうど70年、4月30日放送のNHKスペシャル『憲法70年 “平和国家”はこうして生まれた』がいま、静かな話題を呼んでいる。

 その内容は、日本国憲法の中枢をなす憲法9条の制定過程を、資料をもとにして、丹念に解き明かすというもの。周知の通り、憲法9条は「戦争放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」を明記した“平和主義”の要だが、安倍首相をはじめとする改憲タカ派は、9条も含めて“日本国憲法はGHQから強要された”なる「押し付け憲法論」を振りかざし、強引に改憲を主張してきた。

 しかし、NHKがつぶさに紹介した制定過程の歴史的事実は、憲法がアメリカからの「押し付け」などではなく、当時の日本人たちによる多大なる労力と議論によって築き上げられたものであることを明白にしている。

 番組が主に取り上げたのは、敗戦の翌年、1946年7月から開催された帝国憲法改正小委員会での議論だ。戦後、46年4月に初の普通選挙を経て、GHQ草案をもとにした政府案の修正議論を担った同小委員会は、のちの首相・芦田均を委員長とし、各党議員合わせて計14名で構成された。当時は「秘密会」扱いで、その記録が公開されたのは実に1995年のことである。

 9条の冒頭は、《日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し》と始まる。だが、その「平和」の文言は、ダグラス・マッカーサーが指示したGHQ草案にはもともと存在せず、これを条文の文言に取り入れたのが同小委員会であった。

 9条の「平和」について提言したのは、法学者でもある鈴木義男(当時日本社会党)だ。鈴木は7月27日の委員会でこのように述べた。

「みなさんのご意見を伺います。ただ戦争をしない、軍備を皆棄てるということは、ちょっと泣き言のような消極的な印象を与えるから、まず平和を愛好するのだということを宣言しておいて、その次にこの条文を入れようじゃないか」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 「憲法を守ろう」排除の動きが続々
2 森本敏や橋下徹が安倍の北朝鮮扇動を批判
3 清志郎、憲法9条へのメッセージ
4 NHKが“押し付け憲法論”否定の番組 
5 上西小百合議員が鋭すぎる共謀罪批判!
6 百田尚樹「漢文授業を廃止せよ」
7 厚切りジェイソンが日本のお笑い批判!
8 マツコもキムタクタブーに踏み込めず!
9 つるの剛士が「親学」の広告塔的役割
10 作家が語る「うつ」との向き合い方
11 財務省の森友問題関係文書はやはり存在
12 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
13 今村の後任、吉野は原子力村の代弁者
14 SMAPの寂しすぎる最後は仕方ない!
15 葵つかさが「松潤とは終わった」と
16 北原みのり逮捕の原因は安倍批判?
17 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
18 オザケン父と息子の鋭すぎる権力批判
19 浅田真央引退会見のNGワード
20 小林よしのりが国会で共謀罪に反対
PR
PR
1玉川徹に自民議員が共謀罪の正体を
2森本敏や橋下徹が安倍の北朝鮮扇動を批判
3オザケン父と息子の鋭すぎる権力批判
4上西小百合議員が鋭すぎる共謀罪批判!
5「週刊女性」が「共謀罪」を大特集
6室井「安倍を倒せ」に山本太郎の答えは
7ペギー葉山が遺した安倍政権批判の言葉
8講演で稼ぐネトウヨ文化人のビジネス
9財務省の森友問題関係文書はやはり存在
10籠池氏と財務省の面談音源が明らかに
11グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
12森友国有地取引で財務省主導の証拠が
13今村更迭は、安倍首相に謝罪させたから
14安倍政権の独裁国家並み情報隠蔽やり口
15安倍政権が関東大震災・朝鮮人虐殺を
16稲田が自衛隊と米空母の訓練を秘密に
17清志郎、憲法9条へのメッセージ
19百田尚樹「漢文授業を廃止せよ」
20辞任!今村復興相の差別的本質は最初から
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」