開かない! 動かない! ファスナーのトラブルを解決する方法まとめ【LHベストヒッツ】
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2013年1月24日公開記事を編集・修正して再掲載します。
ファスナー(ジッパー)は、最初に発明されたころから、たいして変わっていません。ですから、よく起こるトラブルも昔からあまり変わっていないのです。
ここでは、ファスナーにまつわるさまざまなトラブルを解決する方法を紹介しましょう。
ファスナーが動かなくなった
ファスナーが途中で何かに引っかかっり動かなくなることがあります。これを何とかしないとジャケットが脱げない、なんてことになったらどうしましょう。
これを解決する一番良い方法は? 鉛筆の先端でファスナーのエレメント(歯)をこすってから、もう一度動かせばうまくいくはず。これでもダメなら潤滑剤の出番です。ガラスクリーナーの『Windex』がオイルフリーなのでおすすめですが、固形石けんやリップクリームも使えます。まず、ファスナーを全部閉めてから、潤滑剤をエレメントに塗っていきます。そして、ファスナーを少しずつ動かしては潤滑剤を塗り、これをファスナーが全部開くまで続けます。ファスナーが布を噛んでしまったときには、この方法が特に有効です。
ファスナーが閉まらない(あるいは、閉めてもすぐに開いてしまう)
ファスナーでイライラさせられるのは、スライダーを引っ張っても閉まらないときでしょう。原因はいくつか考えられます。先ほど説明した鉛筆や固形石けんを使う方法でエレメントがうまく噛み合い、ちゃんと閉まることもあります。
それでうまくいかなかったら、スライダーに不具合があるのかもしれません。まず、ファスナーが布や糸を噛んでいないことを確認してください。次に、エレメントをひとつひとつチェックします。飛び出したエレメントがあったら、ペンチを使って、エレメントの並びがまっすぐになるよう整えます。
エレメントの並びがまっすぐで、異物も挟まってないのにファスナーが閉まらないようなら、スライダーそのものを見てみましょう。スライダーは使っているうちにゆるんでくることがあり、そうなるとうまくエレメントを噛み合わせることができなくなってしまいます。ペンチでスライダーを締め付け、エレメントがうまく噛み合えるようにします。
ジーンズなどの場合、解決策はもう少し複雑です。可能ならば、ファスナーのいちばん下で左右を繋ぎ止めている金属の部品(下止)を取り外し、縫い合わせて固定する必要があります。あるいは、下の方のエレメントが欠けているようなら、思い切って途中で縫い止めてしまいましょう。残念ながら、このやり方は、下止に手を加えられるズボンにしか使えません。
この方法でダメなら、あるいはファスナー全体でトラブルが生じているなら、ファスナーをそっくり取り替える必要があるかもしれません。ペンチとハサミと糸があれば自分でもできますが、たいていのリフォーム店では、ズボンのファスナーの取り替えならほんの5~10ドル(日本では1200~1800円前後が多いようです)でやってくれます。
ファスナーが止まらない
ズボンのファスナーでよくあるのが、勝手にずり落ちて開いてしまうこと。非常に気まずい思いをさせられることもありますよね。残念ながら、ファスナーをそっくり取り替えてしまう以外に、このトラブルを完全に解消するうまい方法はありません。
とはいっても、簡単な応急処置が2つあります。まずは、キーリングをファスナーの引き手に通して、ズボンのボタンに引っ掛けて固定することです。これでファスナーが勝手にずりおちることはなくなります。もっと動きやすい方がよければ、キーリングの代わりに輪ゴムを使ってみましょう。
スライダーが壊れた
スライダーがバラバラに壊れてしまったら、あるいは、エレメントをうまく噛み合わせられなくなってしまったら、スライダーを取り替える必要があります。スライダーを外すときは、ペンチを使って取り除きましょう。壊れたスライダーが外れたら、新しいスライダーをエレメントに滑り込ませるようにして取り付けます。それだけです。スライダーの交換は、たいていの場合2~3分あれば終わる作業です。
ファスナーの引き手が取れた
引き手が取れると、ファスナーを閉めるのが信じられないくらい難しくなってしまいます。でもご安心を。修理するのはとても簡単です。ペーパークリップやキーリング、あるいは電話線のコネクターだって、引き手の代わりになるんです。こういった物を引き手が付いていた穴に通せばOKです。たしかに見た目はよくありませんが、少なくとも開け閉めはできるようになります。
Thorin Klosowski(原文/訳:吉武稔夫、合原弘子/ガリレオ)
Title photo by Clare Bell.