僕はギャグアニメが好きなんですが、視聴している作品の多くは円盤が売れません。
それなりにストーリー性があるか、キャラ人気の強いコメディアニメだと、売り上げに期待がもてるんですけどね。 今回は、そういうコメディアニメは除いて、ギャグメインのアニメの多くが何故爆死してしまうのかを、自分なりに考えてみました。
お下品だから売れない?
近年に放送された作品の中で、爆死したお下品なギャグアニメといえば『競女』になるんでしょうか。安定して面白かったし、毎週楽しみにしていたんですが。
…などと思ってしまった僕も、結局は買わなかったんですよ。
その辺が不思議に思えたので、売れなかった理由を自分なりに整理していく事にします。
『競女』の円盤を所持したくない。家に置きたくない。店で買うのが恥ずかしい。
特に実家住み・既婚者・恋人持ちは、このアニメの円盤を所持していると周囲に知られたくないでしょう。
購入を検討する時にも、「円盤が発見されたら周囲の人にどんな顔をされるだろう?」と考えてしまいます。
~自宅にて、競女の円盤所持が発覚した場合~
家族・友人・恋人「あれ? これなに?」
購入者「ああ、これはね。尻乳(けつにゅー)アニメだよ」
家族・友人・恋人「け、尻乳(けつにゅー)アニメ?」
購入者「水着の女達が水上で、尻や胸を駆使して戦うんだ」
家族・友人・恋人「そ、そう…」
~はい、おしまい~
これは、大変なリスクです。
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内容に笑いつつも、実は若干引いている。
作中では、女の子達が乳とか尻とかを振りまくっています。
そんなお下品キャラ達は、萌キャラの替わりにはならないのかもしれません。
女性の視聴者が引いてしまった、という事もあるんでしょうか。そこまでいかなくても、「いい気はしない」と思う人は多そうです。
女性向け作品の円盤売れ行きは好調ですし、女性の購買層に引っかからなかったのは痛かったですね。
まぁでも、『競女』はモロに男性向作品けですから、そのへんは工夫のしようがないのかもしれません。
似たような名前の『けいおん』は女性受けしたらしいですけど、それとこれとは話が全く違いますね。
実はこの作品、玄人向け
素人さん達には、この作品の良さが分からないんだろうなぁ~。
その他
しかし売り上げが715枚だと、すごい赤字を出していそうです。…などと数日前まで心配していたのですが、作者の空詠大智先生によると、715枚よりも桁が違うくらい売れたらしいですね。
でもおそらくは、1巻の売り上げが1000~2000ぐらいで、2巻以降は徐々に落ちていく感じだろうから、やっぱり爆死レベルなんだと思います。
制作会社も「布教しろ」とか言い出すくらいショックを受けていましたし…。頑張って制作していたのが分かるだけに悲しいですねぇ…。
挙げ句の果てには、原作も打ち切られてしまいました(結構前から決まっていたそうですが)。
ただ、海外配信は好調だったみたいなので、その辺で制作費を回収出来ているといいですね。
かなり楽しめたので、空詠大智先生の次回作に期待しています。
やり過ぎているから売れない?
ギャグアニメを視聴している時、知らず知らずの内にストレスを溜めている、という事もあると思います。
例えば『ミルキィホームズ 第二幕(2期)』というアニメがあって、この作品は狂気めいたネタに走りすぎた結果、1期から売り上げを半減させてしまいました。
僕は面白いと思ったのですが、眉をしかめる人の気持ちは分からなくもないです。
矢継ぎ早に仕掛けられる濃いネタに、かなり酷い汚れ役をこなす主人公達、ひたすら繰り返されるパロディ。
爆死した原因は登場人物達のあまりの変化に、前期からのファンが離れていった事が大きいのだろうけど、新規作品だったとしても結果は変わらなかったでしょうね。
一期の燃え・萌え・笑いのバランスの取れたコメディ路線から方向転回をして、2期はカオスなギャグ一辺倒になりました。ただ、いくらギャグメインの作品とはいえ、ぶっ飛び具合や展開のスピード感を全く調整しないと、視聴者の大部分は付いてきません。
そういった「やり過ぎてしまうギャグ」は、ある特定の話などに限定すれば、他のギャグ・コメディアニメにも言える事だと思います。
まぁ、「ミルキィ2期くらいで丁度いい」と感じている、僕みたいな人間もいるにはいるんですけど。そういうのは、ニッチな需要ですよね。
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ギャグに、お金を払いたくない?
笑いたい気分の時は無料のテレビ番組などを見るから、数千円払ってまで円盤を買いたくない、という事もあるかもしれません。
テレビを付ければバラエティ番組なんて幾らでもやっていますし。笑うのにアニメにこだわる必要もない、と思っている人も多いんじゃないでしょうか。
単純に、円盤自体も高いですしね。
amazonなどで20%割引されても5000円くらいはします。不景気で、この値段はキビシイですよ。もう少し安ければ、買う人も増えるんでしょうけどねぇ…。
まぁ、円盤の値段の高さで購入を控えるというのは、ギャグアニメに限った話ではないですけど。
魅力的な登場人物が出てくる作品や、ストーリーラインがしっかりとした作品なら何度も見返したいから「まだ、お金を払ってもいい」。けれど、ギャグだけの内容なら「お金を払いたくない」という事なんでしょうか…。
なんで売れない?
ギャグアニメの感想なんかを読んでいると、「ギャグがつまらない」という理由だけで売れないんじゃないだな、と思えてきます(そういう作品も当然あるんでしょうけど)。
というか、ギャグの面白さだけで売れたアニメって、あまり聞きません。
男性向けであれ女性向けであれ、キャラ自体の人気が高いギャグアニメは売れています。感想を聞いたら、まずキャラの魅力が語られるような作品(『銀魂』や『おそ松さん』など)の事です。
また、原作ファンが多いかどうかという事も、大きなポイントでしょう。
それに、「一人では見たくないけど、コメントが流れる動画サイトでなら見たい」「実況するのは楽しかった」という人も多いようです。やっぱり、皆でツッコミを入れる面白さは、円盤の購入欲に繋がり難いようですね。
「一度見れば十分。オチを知ってしまうので、二度見るのに向いていない」という人もいます。
あと尺の都合上、ギャグマンガなどを映像化すると、テンポが悪くなってしまう事があります。30分アニメにするよりも、ショートアニメにした方が良いのかもしれません。
『日常』は、僕的には文句なしに面白かったんですが、全然売れませんでした。
それも、キャラ人気や原作の売り上げから考えると、「中々難しいな」と思えてきます。
円盤購買層の好みに合わなかったんでしょうね。
まとめ
この記事を書いていて、「『視聴していて笑える作品』と『買って手元に残しておきたい作品』は違うんだな」、「笑いの好みは人によって大きな開きがあるんだな」と、改めて実感しました。
最近は他のジャンルのアニメ作品も売れなくなってきていますが、一番苦戦しているのはギャグだけで勝負しているアニメだと思います。
円盤売り上げで爆死してしまうような作品も、ネット配信の収入などで多少は儲かるようになればいいんですけどねぇ。
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