こんにちは、Shin(@Speedque01)です。ぼくは、自分と同年代ぐらいの方が本を出すとすぐに買って読むクセがあります。
そのうちの一冊がこちら、妄想ライターとして有名なさえりさんが書かれた「今日は、自分を甘やかす」です。
美しい外見に加え、その文章力や取材力で一世を風靡しているさえりさん。年齢が近いこともあり、とても気になる存在でした。そんな彼女がついに単著を出されるということで、さっそく購入して読んでみました。
さえりさんってどんな人?
本の紹介に入る前に、さえりさんの簡単な紹介をさせてください。
山口県生まれ。フリーライター。大学卒業後、出版社に入社。
その後はWeb編集者として勤務し、2016年4月に独立。Twitterは月に1500万以上の閲覧数があり、フォロワーは合計で13万人を超える。「妄想ツイート」をはじめとして多くの女性の共感を呼んでいる。
難しいことをやわらかくすること、人の心の動きを描きだすことと、何気ない日常にストーリーを生み出すことが得意。好きなものは、雨とやわらかい言葉とあたたかな紅茶。2017年5月PHP研究所より『今年の春は、とびきり素敵な春にするってさっき決めた』が刊行。
出典:Amazon紹介ページ
もともとは出版社に勤めていたさえりさん。その後LIGに転職をし、さまざまなヒット記事を制作。その一方、Twitterでは「妄想ツイート」と称されるつぶやきを多数生み出し、男女問わず多くのファンを有する方です。
彼とのデートの後、ちょっと寂しいなと思いながらバイバイって言い合って別れ、1人で歩き始めたところでふわっと手を繋がれて。「え?」って見たら彼が戻ってきていて「さみしかったから戻ってきちゃったー」ってえへへって笑い「もうちょい一緒いたい」とか言ってくるかわいい彼がいないから元気ない
— さえりさん (@N908Sa) 2017年3月19日
年下の男の子の手をふいにつないだら、彼が小さく「ぼくのこと弄ばないでくださいよ」って言うから、頬を包んでこっち向かせて「弄んでないよ?」「弄ばれてます」「弄んでないってば」「弄ばれ「だってちゃんと好きだもん」「…えっ?」「好きだよ?」って笑ってキスする春のうららの隅田川どこ
— さえりさん (@N908Sa) 2016年4月15日
ぼくは幸いなことに結婚しているのでダメージは少ないですが、もしこれをシングル時代に見かけていたらだいぶクるものがある気がします。
さえりさんを徹底解説している記事を発見したので、下記に貼り付けておきます。
このような危ない熱狂的なファンが存在するほど、さえりさんは人気が高いです。外見の美しさ、文章力の高さ、企画力など、人気が出るのもさもありなんという感じ。
さて、では「今日は、自分を甘やかす」の紹介に移りましょう。
プロローグ:十分がんばっているあなたへ
今は文章を書くことで生きているわたしですが、これまでいろいろなことにぶつかってきました。それは特に映画になるような波乱万丈なことではありません。誰もが生きていればぶつかるような壁たち。
人生の岐路でなにを選べばいいのかと焦って失敗したこともあれば、悩みすぎて「もう死にたい」と思ったこともありました。
ときにひどく精神を病み、ときに自分を奮い立たせ、奮い立たせすぎてまた落ち込み、また過剰にやる気を出し……と、どうもバランスがとれなかったわたしですが、年を重ねるにつれ少しずつわかってきたことがあります。
緊張して、毎日「もっとがんばらないと」と気張っていたときよりも「ゆるい気持ち」で自分らしく暮らしているときのほうが、自分自身もしあわせだし、そしてそのしあわせでいられる「余裕」が、人にもしあわせを届けているのでは……? そうして自分を大事にできているときのほうが、未来にわくわくする余裕も生まれるのでは……?と。
そしてそう過ごしたことで実際、今こうやって本を出すという昔からの「夢」にもたどり着いているのです。あれだけ悩んでいたときは、方法なんてちっともわからなかったのに。
さえりさんほどのポテンシャルがあれば、苦労などせずとも楽しく生きていけそうな気がしてしまうのですが、実は過去に精神を病みかけたこともあるとのことです。今は「本を出す」という夢もかなえたさえりさんですが、そのためには「ゆるい気持ち」ですごし、余裕を持つことが大事ではないかと振り返っています。
これはもっともな話で、ギチギチにやるべきことを詰め込んで空白を作らないと、新しい発想も出ませんし、体力的にも精神的にも疲弊していきます。過去にメチャクチャ頑張って疲れきった人を追い込んでも、壊れてしまうだけなのです。
ぼくも過去に自分を追い込みすぎて壊れかけた経験があるので、よくわかるつもりです。
「おまえはコピーすらできないのか」といわれてから、ぼくはさらに自分にムチを打ちました。 (絶対に仕事ができるようになってやる。いくら時間を使ってもいい、立派なコンサルタントになってやる・・・)
ぼくは、目を血走らせながらそう決意しました。しかし、です。 できない人ができるようになるには、「なんとしてもがんばる」という単純な決意でなんとかなるようなものではありません。毎日6時に起き、出社前に仕事に関係のありそうな本を読んだり勉強をしたり、それから出社して終電過ぎまで働く、そういうライフスタイルにチェンジしてなんとか周りの人たちに追いつこうとしたぼくでしたが、ダメでした。仕事術の本を読んだり、優秀な人たちにアドバイスを貰っても、ダメでした。
ですが、これをそのまますべて鵜呑みにして「じゃあゆるーく生きればいいや」というのもまた違うとぼくは感じました。
プロローグのタイトルは「十分がんばっているあなたへ」です。これは、一生懸命いろいろなことをやり、「もう疲れたよ・・・」となっている人へのメッセージです。今までずーっとダラダラしてきた人へのメッセージではありません。
壁にぶつかっても逃げずにブチ破ろうとした経験がある人は、少し考え方や視点を変えてゆるく生きるのもいいかもしれません。そのような経験を積めていない人は、もしかしたら「ゆるく生きないこと」が正解なのかもしれませんね。
ぼくは基本的に肩の力を入れすぎなので、さえりさんのメッセージを受けて「もう少し家族と一緒にいる時間を増やしたり、『純粋に楽しむ』ということに目を向けてもいいんだな」と思いました。温泉いきたい。
才能は自分で見つけるものではない
世の中で認められるものをつくるには、自分の感性だけじゃ判断ができない。なにげなく、ごく自然にやったつもりが世の中にとっては「大発見」なこともある。一方、自分はものすごく「よい!」と思っていても、世の中から認められなければ、残念だけど「才能」とは言えない。
他人が「ステキ!」と言ってくれるものこそが、世の中で活きる「才能」なのだ。
いま自分には才能がない、なんの取り柄もない。と思っている人もいるかもしれないけれど、もしかして自分で決めつけてしまっていないだろうか。
才能の見つけ方は、「他人に自分を見せること」。
見せていないものを誰かに発見してもらうのは無理だ。「こんなのはたいしたものじゃないから」と自分で決めつけて見せなかったり、自分のことを話さなかったりすることで、多くの才能が眠ったままになっているのではないか、とわたしは思う。
「自分の才能は、他人が見つけるもの」と、自分に言い聞かせ、自分の多くの面を人に見てもらってほしい。眠れる才能が、そこにはあるかもしれないから。
自分の才能がどこにあるのか、向いていることは何なのか、ずっとずっと探し続けている人がいます。また、「自分には何の才能もないから」とすべてをあきらめてしまっている人もいます。
自分に才能があるのかどうか、決めるのは自分ではないのです。ぼくらが書いた文章、やった仕事、それらを評価してくれるのは自分以外の他者しかいません。つまり、自分自身の殻に閉じこもって「自分探し」を続けていると、いつまでたっても自分の才能を発掘することはできないのです。
環境に合わせて柔軟に自分を変化させていき、その場その場で最大限のモノを出せるようにする。そして、それが人に評価されたらラッキー。そのぐらいの考えでどんどん自分の作品を世に出していくようなスタンスがよいのだ、ということを思い出させてもらいました。
自分のためにも人を褒める
できるだけ人を褒めてみる。そうすることで結果的に自分も褒めてもらえて、素直に受け取れるなんて、しあわせのループじゃないだろうか。
「仕事がんばってるね」「よく笑ってるね」「今日の料理美味しいね」「髪切ったの似合ってるね」「ちょっと肌綺麗になった?」「いつもよりかわいいね」「ありがとうをよく言ってくれるね」……などなど。
どうしても褒めるのが苦手な人は自分が褒めてほしかった場面を思い出してみるといい。自分が褒めてほしいと思ったことは、だれかもどこかでそう思っているのかもしれないから。
「褒める」というのは、人と円滑なコミュニケーションを図る上でとてつもない威力を発揮する飛び道具です。どんなに偉い人でも、どんなお金持ちでも、褒められたらうれしいものなのです。
お世辞ではなく、心から「すごいなあ」「かっこいいなあ」と思ったらそれを言葉にすること。それができる人の周りには人が集まります。
これは仕事上でもまったく同じことが言えます。いくら優秀でも「ここはダメ」「あいつはバカ」などのネガティブフィードバックしかしない人は、最終的に結果を残すことができません。上司としてチームを率いるのであれば、「超すごいね!」「すごいね!」「いいね!」のどれかひとつが最初の一言目に来るべきなのです。
ぼくもまだまだできていないので、ちゃんと実践しないといけないな。
手紙を書く
手紙の何が素晴らしいかって、〝送る意味があまりない〟ところだと思う。手紙を送らなくたって誰も悲しまない。手紙を送らなくたって安否確認はできるし、愛は伝わるし、気遣いだって伝わる。
結局〝無駄〟なのだ。ハガキを買うのもひと手間だし、わざわざ文章を書くのも、切手を買うのもなんだかんだ時間がかかる。
その無駄なことを、自分のことを思ってしてくれた。そのこと自体が、どれだけ嬉しいことかは考えればすぐにわかると思う。
ひと手間かけるくらい、大事な人のためだったらなんてことないじゃない。それにその時間の間中、相手のことを考えているのもちょっと癒される。
一昔前まで、メインとなる情報伝達手段のひとつだった手紙。今は手紙を日常的に書く人などほとんどいません。LINEのメッセージを送ったり、少し込み入った用であればGmailを立ち上げてささっと書けばそれで事足ります。
そのようなデジタルサービスを使えば、アプリを立ち上げてキーボードをいじればそれでメッセージ送信完了。手紙を書くときのように、はがきを買い、切手を買い、ペンを用意し、手で文字を書き、書き終わったら切手を貼って郵便ポストに投函・・・のような面倒な手順は不要です。
その面倒、その無駄こそが重要なのではないか、とさえりさんは述べています。
結論が出ない意味のない会議や、手間ばかりかけて成果が出ない無駄調査は可能な限り削減するのがビジネス上の鉄則です。ぼくは基本的にそういうものは排除するように心がけながら仕事をしています。
しかし、それも行き過ぎると息がつまってしまうのかもしれません。無駄な会議や調査は良くないにせよ、チームみんなでゆっくりランチにいったり、いきづまったときにミーティングスペースで雑談したり、そういう中から斬新なアイディアが生まれることは多々あります。
そういう意味で、「無駄を愛する心」を持っておくことも必要なのかもしれませんね。
奥さんに手紙最近書いていないので、今度タイミングを見計らって書いてみよう。
肩がこっている人はぜひ。
仕事やらなんやらで自分を追い込みすぎ、肩がこってしまうことがたびたびあります。そんなときにさえりさんの温かい筆致で書いてある「今日は、自分を甘やかす」を読むと一息ついてリラックスできる感じがします。
それだけではなく、すぐに実践に移せるライフハックもいろいろあります。普段ビジネス書ばっかり読んでいる人には目新しいことが多いので、読んでみる価値はあると思いますよ。
肩がこっているあなた、ぜひ購入して読んでみてくださいね。