スマートフォンなどの情報機器を育児に取り入れることの是非が議論を呼んでいる。公共交通機関などでスマホを手にする子どもたちの姿は珍しくなくなってきたが、成長に悪影響を与えるのではないかと不安を訴える保護者も多い。子供たちにとって生まれたときから身近な存在であるスマホ。専門家らは未就学児の利用に関するセルフチェックリストを発表するなど、子どもへの悪影響を抑えた“付き合い方”を提案している。
東京都八王子市の女性会社員(36)は、電車や飛行機などでの長時間の移動の際、小学1年の長女(6)にスマホを見せることが多い。時間は長くて30分ほど。長く使いすぎていると感じたときには「これで最後」と声をかける。
長女がスマホを利用し始めたのは2、3歳のころ。絵本を読むことや、ほかの遊びも大好きだ。女性は「スマホばかりやるのは良くないと思うし、心配。ただ、親がコントロールして使う分には時間を守る勉強にもなり、そんなに悪いものでもないと思う」と話す。
IT大手ヤフーなどが参加する「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(子どもネット研、座長・坂元章お茶の水女子大教授)が平成28年に行った未就学児の保護者を対象とした調査では、1歳の41.8%、3歳の60.3%、6歳の74.2%にスマホなど情報通信機器の利用経験があった。
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