仏大統領選挙 「どちらも投票したくない」とデモ 一部が暴徒化

仏大統領選挙 「どちらも投票したくない」とデモ 一部が暴徒化
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フランス大統領選挙の決選投票を前に、極右政党のルペン候補だけでなく、無所属のマクロン候補にも投票したくないという人たちが各地でデモを行い、一部が暴徒化して警察と衝突しました。
フランスではメーデーの1日に労働者たちがデモ行進をするのが慣例になっていますが、ことしは大統領選挙の決選投票を今月7日に控え、極右政党・国民戦線のルペン候補だけでなく、中道で無所属のマクロン候補にも投票したくないという人たちが各地でデモに加わりました。

首都パリでは、1回目の投票で敗れた急進左派のメランション氏の呼びかけで集まった多くの若者たちが、「どちらにも反対する」と書いたプラカードなどを手に大通りを練り歩きました。デモに参加した男性は「人を平等に扱わないルペン氏も耐えられないし、エリートの象徴であるマクロン氏も自分勝手なので反対です」と話していました。デモには全土でおよそ14万人が参加したと見られ、一部が暴徒化して建物の壁を壊したり火炎瓶を投げたりして、少なくとも警察官6人がけがをしたということです。

決選投票に向けては、反EUや反移民を掲げるルペン氏に反対する声が広がる一方で、マクロン氏に対してもエリート層の象徴だとして反発する市民が少なくありません。決選投票では白票を投じたり棄権したりする人たちが増えるという調査結果もあり、有権者の動向が注目されます。