ブンセキノート

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注目のSNS「マストドン」…インスタンスごとの話題を可視化してみた

 

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mastodon(マストドン)というSNSを知ってますか?

4月の中旬あたりから急速に注目を集め出した、Twitterによく似たSNSです。
新しいもの好きなネットギークのみなさまの中には、すでに試してみたという方も少なくないかも。

マストドンの最大の特徴は「分散型」ということ。Twitterのように、全世界にただひとつの「Twitter」というサービスが存在しているのとは異なり、全世界にさまざまなテーマ別、地域別のマストドンコミュニティ(「インスタンス」といます)が存在しています。ユーザーは、その中から好きなインスタンスに参加して、コミュニケーションを楽しむことができるというわけです。

さて、僕が所属するデータセクション株式会社は、TwitterをはじめとするSNS分析を日々行っています。
そんな我々が、久々に訪れたこのSNS界の祭りに乗らないわけにはいきません。何か分析するぞ!

ここで、普段の我々の発想だと、マストドンの全インスタンスを横断的に分析して、総合的なトレンドを可視化しよう!といった方向性になりがちです。
が、ちょっと待てよ?マストドンの特徴は「分散型」。つまり、テーマごとに異なるコミュニティが個別に運営されるというところ。ということは、全マストドンの平準化して話題のトレンドを分析しても、それはマストドンの特徴を殺してしまうことになるんじゃないか?

そこで今回、マストドン分析第一弾として、インスタンスごとの話題のトレンドを可視化するページを作ってみました。
その名も「トレンドン」!(ダジャレかよ、と呆れないでください。そこそこ真剣にやってますんで!)

最新の分析結果はこちら。
トレンドン:http://mastodon.datasection.jp


期待通り、いや、期待以上に、各インスタンスの特徴が色濃く表れる結果となりました。
いくつかピックアップして見てみましょう。

mstdn.jp


現在、ぬるかるさんという個人の方が運営するインスタンスです。
人数が多いだけに、比較的ニュートラルな投稿が多いはず…と思いきや、露骨にシモ系のワードが多いような?日本のネット民の見たくない一面を見てしまった気がします。

Pawoo


イラストコミュニケーションサービス「pixiv」の提供元が運営するインスタンス。
mastdn.jpに匹敵する大規模インスタンスだけに、イラストに興味のない人も多数登録しているのでは?(かくいう僕もひとり)
と思いきや、「イラスト」「漫画」「描く」など、pixivのカルチャーを色濃く反映したワードが飛び交っています。
mstdn.jpとは全く異なるカルチャーであることがよくわかります。

労働者たちのMastodon


「社畜」「麻雀」「お○ぱい」など、すさんだサラリーマン男子を彷彿とさせるワードが飛び交っています。
ちなみに、このインスタンスでもっとも特徴的なワードが「ぱい」らしいのですが、お○ぱいの「ぱい」なのか、麻雀の「ぱい」なのか、気になるところです。

gensokyo.cloud


同人サークル上海アリス幻樂団制作の作品群「東方Project」のファンのためのインスタンス。
作品に登場するキャラクターたちの名前が飛び交っています。
Mimumedon(グランブルーファンタジーファン向けインスタンス)やim@stodon(アイドルマスターファン向けインスタンス)も、それぞれの作品にフォーカスしたコミュニケーションが行われているようです。
このように、作品ごとにファンコミュニティが作られるムーブメントが加速すると、面白いことになりそうです。

鹿トドン


奈良県民向けマストドン「奈良トドン」として立ち上がったものの、鹿ばかりが集まるという事態に陥った結果、最近「鹿トドン」に改名したインスタンス。
鹿の鳴き声や、せんべいを噛む音など、鹿視点のワードであふれています。若干トナカイも紛れ込んでいるようです。

どうでしたか?
思いの外、インタンスごとの特徴が浮き彫りになっていると思いませんか?
これだけ特徴的な「濃い」コミュニケーションが各インスタンスで行われているということは、単なるTwitterの後継サービスではない、あたらしいコミュニティスタイルを我々の生活にもたらしてくれそうな期待が持てます。

SNS分析屋の視点から、今後もマストドンに注目していきますよ!

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