マイクロソフト、「TypeScript 2.3」をリリース。コメント付きJavaScriptをTypeScriptで型チェック可能に
マイクロソフトは「TypeScript 2.3」のリリースを発表しました。
TypeScript 2.3では、JavaScriptファイルにコメントを記述することでTypeScriptによる型チェックなどを行える機能が追加されました。これにより、明示的にTypeScriptのファイルを記述しなくともTypeScriptの利点をすぐに得られるようになったとマイクロソフトは説明しています。
具体的には、JavaScriptの先頭にコメントとして「@ts-check」と記入し、TypeScriptによるチェックを受け入れる旨を宣言。さらにJSDocの形式のコメントを記述することで型を宣言します。
// @ts-check
/**
* @param {string} input
*/
function foo(input) {
input.tolowercase()
// ~~~~~~~~~~~ Error! Should be toLowerCase
}
必要な情報はすべてコメント内に記述されるため、既存のJavaScriptのビルドパイプラインなどを変更することなく、また実行時に影響することもなく、JavaScriptファイルに対してTypeScriptのチェックを追加できるようになります。
またTypeScript 2.3ではLanguage Server Plubin APIも正式に発表されました。
After working closely with the Angular team, we’re happy to announce that TypeScript 2.3 officially makes a language server plugin API available. This API allows plugins to augment the regular editing experience that TypeScript already delivers. What all of this means is that you can get an enhanced editing experience for many different workloads.
Angularチームとの緊密な協力により、TypeScript 2.3で正式にLanguage Server Plugin APIが利用可能になったことを発表します。このAPIは既存のエディティングに対してTypeScriptが備えている機能を追加できます。すなわち、さまざまなワークロードに対してエディタ機能を拡張することができるのです。
すでにAngularに対応したVisual Studio Codeのプラグイン「Angular Language Service」が公開されています。
タグ : JavaScript , Microsoft , TypeScript , 開発ツール
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