こんにちは!グルメ修行僧・東山です。
最近、いろいろなメディアで「サンドイッチ」の写真がアップされているのを目にします。
もしかしたら、世間は空前のサンドイッチブームを迎えているのかもしれない・・・
「ブーム」と聞いたら、その流行の波に乗らずにはいれないミーハーな小生。
しかし!
ボリューム至上主義&超肉食系な小生にとって、「サンドイッチ」はイマイチ食指が動かない食べ物・・・と思っていたのですが!
アメリカに長いこと住んでいた友人によると、本場アメリカのサンドイッチはアメリカの大食漢も満足させ尽くすほどのボリュームを誇っているのだとか。
そして、そのアメリカのサンドイッチを完全に踏襲した、“圧倒的なボリューム”を誇る超本場なサンドイッチを出すお店があるそうなのです!!
数々の肉食系店舗を多数取材してきた小生、アメリカの大食漢にも負けない食欲と胃袋を持っていると自負しております。
果たして、超圧倒的なボリュームに満足できるのでしょうか?
やってきたのは、小石川「キノーズ・マンハッタン・ニューヨーク」。
土曜日の昼2時頃とピークタイムを外して来ましたが、店内は満席!お客さんは皆恍惚とした表情でサンドイッチにかぶりついてます。
それでは、これが本場アメリカの超圧倒的ボリュームサンドイッチです!
Check It Out!!
ニューヨークルーベン 1,650円
肉!肉!肉ゥゥゥゥゥゥゥゥ!!そびえ立つ肉!!Wow!!
これは、印象としては「サンドイッチが来た!」というよりも、「薄いパンに挟まれた肉が来た!」という印象です!
それもそのはず、なんとパストラミの量、実に200g!!
200gなんて肉の量は、ハンバーグとかステーキに適用される数字です。
完全にこれは“サンドイッチ”というジャンルではなく、“肉料理”ですね!
厚さを測ったら、なんと10cm!!
しかも、パンも薄いし、レタス、トマトなどの生野菜でかさ増ししてるわけじゃないから、10cmの厚みのほとんどは肉によるもの!
重い!手に持ったときの重さがハンパない!
サンドイッチって、トランプゲームに興じる紳士淑女がゲームの最中でも、気軽かつ優雅に食べられるようにと作られたのが起源とされています。
これは明らかに両手で持って一生懸命かぶりつかなければいけません。絶対に気軽になんか食べられないです。
さぁ、それではいただきますッ!
んんんんんんんーーーーーーーー!!!!
肉!肉!!肉!!!
歯を立てると、薄いパンのサクッと軽やかな食感の後に訪れるのは、肉汁さえ滴り落ちてきそうなほどの圧倒的な肉の食感!
咀嚼してても、口の中はお肉でいっぱい!そのまま肉を丸かじりしているのかの錯覚を覚えます。
それもそのはず。サンドイッチ断面の方にだけ肉を集めてボリュームがあるように見せるようなことはせず、ぎっしり奥まで肉を敷き詰めているのです。
最後の一口まで肉ぎっしりになるように計算して作られています!なんと良心的な!
サンドイッチをしっかり味わっていると、肉のインパクトの他に、緻密な味付けによってこの美味しさが支えられていることがよく分かります。
その名脇役となっているのが、一緒にサンドされている「ザワークラウト」です。
ザワークラウトとはドイツ発祥の酸っぱいキャベツの漬物で、特徴は、酢に漬けて作るピクルスとは違い、キャベツ自体を乳酸発酵させて酸っぱくしているところ。
発酵の効果により、ただ酸っぱいだけでなく、旨味が凄く強いんです。
ザワークラウトが入ることで、肉の旨味とザワークラウトの旨味がかけ合わさり、爆発的な旨味を醸し出しています!
キノーズ・マンハッタン・ニューヨークのサンドイッチは、バターやケチャップを使用せず、最低限のマヨネーズとマスタードのみで味付けされています。
それなのに、凄くしっかりとした味がするのは素材の旨味や塩気で料理が美味しくなるように仕上げているから。
「素材の味わいを活かす」&「発酵食品の旨味を活かす」
どちらも日本人が大好きな味わいであり考え方です!
ボリューム推しの店ではなく、緻密な味の計算がなされている素晴らしい店です!
これは、他のメニューもうまいに決まっている。胃袋の限界まで頼もうと決めました。
ツナ 900円
日本人にとっては定番中の定番のツナサンドも、キノーズ・マンハッタン・ニューヨークにかかればこの通り。
「ツナ」ってメニュー名じゃなくて、「超豪快!メガツナサンド」位にしても誰も文句は言わないでしょう。
はい!今回も驚きの厚さ10cmでした。
ツナサンドがそびえ立ってる状況って、今までの人生では無かったです。
それでは、今回もかぶりつかせていただきます。
うぅぅうまぁぁぁい!!
薄いパンのサクサク感から、ツナのギュッと詰まった肉感、きゅうりのパリパリ感、アルファルファのシャクシャク感、これらが口の中で渾然一体となって・・・もうたまりません!
また、ツナの味付けが素晴らしい!小生、マヨネーズがあまり好きでないのですが、このツナはマヨネーズを極力減らしてあり、ツナの密度を高めることで、ツナの旨味・塩気でサンドイッチの味付けの核としているのです。
なので、こんなにツナがたっぷり入っているのでコッテリ重い感じはさほどなく、たっぷり加えられた野菜のおかげで、満足感があるのに胃には軽いという身体に優しい仕上がりに。
さぁ、ここでも細かい芸を発見しました。
サンドイッチを食べていて、時にコリッとした小気味良い食感があったのですが、なんと随所にくるみが散りばめられていました。
ツナ、きゅうり、アルファルファとしなやかな食感の中に時折現れる、コリッとした硬い食感。この食感のコントラストが一層味に深みをもたらしています。
ボリュームだけでも充分満足させられるのに、こういう細やかな仕事で味わいを向上させるのは飲食店の鑑ですなぁ。
4種のチーズメルト 850円
いよいよ食欲が止まりません!次はホットサンド系で攻めてみましょう。
見てくださいよ・・・このチーズがとろける様を・・・
日本人ならず、世界中の人が大好きなビジュアルではなかろうか。
うーーーーん・・・・たまらない!!
チーズ、とろけまくりです!
持ち上げてもなおとろけ落ちる圧倒的なチーズ量。
チーズも、奥までぎっしりたっぷり詰めてくれています。
4種類のチーズがとろけ合い絡み合うこのビジュアルはさながらチーズの桃源郷といった景色でございます。
さぁ、チーズが熱々なうちにいただきましょう。
・・・・最高です。
チーズ好きにとっては完全に説明不要な美味しさです。
サクサクなパンにかぶりついたら、コレでもかと口の中にとろけ出て、溢れ出てくる、圧倒的な量のチーズ。
チーズを4種類使用することで、奥深い旨味と香りが演出されています。
そして、ずっと気になっていたのが、パンの驚くほどの美味しさ。
ここまでこだわり抜いている店が、普通のパンを使用するワケがなく、オリジナルの十穀パンを使用。
カリッと焼きあがっていて、歯を立てるとサクサク軽い食感で、口溶けが恐ろしく良い。口溶けが良いから、具材ともうまく混じり合い、食材の味わいをしっかり引き立てる。
また、十穀がプチプチ口の中で弾けて、サンドイッチを食べた時に食感のバリエーションが増えて楽しい。
こんなにもサンドイッチを食べていて“食感”について考えさせられるのは初めての経験ですよ。
ハニーアップル 700円
豪快なサンドイッチ専門店はデザートサンドイッチまでもこんなに豪快!
分厚すぎるアップルコンポートに、溢れ出るカスタードクリーム。
どうやらこのサンドイッチはニューヨークのママの味らしく、ニューヨーカーにとっては定番サンドイッチのようです。
最後の最後までずっしり重い圧倒的なボリュームです!
カスタードクリームがこぼれ落ちないうちにいただきたいと思います。
うーーーむ・・・美味しすぎて思わず唸っちゃいますね・・・
サクッとしたパンに歯を立てると、「ブリュン」と口の中になだれ込んで来るアップルコンポート。アップルコンポートはプリッと弾けて、微かにシャキシャキ感が残っている絶妙な食感。またほのかに香るシナモンの香りが嬉しい。
そして、たっぷりとろけるカスタードクリームが全体をまろやかにまとめてくれて、極上のスイーツとして完成しています。
正直、アメリカのスイーツって、物ッッッ凄く甘い!と覚悟していたのですが、これは甘さ控えめ。甘いものが得意でない人でも案外ペロリといけちゃいそうなほど。
もう結果は分かりきっていましたが、パンを開いてみると、やはり奥までぎっしり具材が詰まっていました。
もし、アップルコンポートやカスタードクリームが凄く甘かったらこれだけの量はちょっとキツイのでしょうが、素材の味わいが感じられるほどに甘さ控えめなので、これだけ具材が豪快に詰まっているのにはウキウキしちゃいます!
いやぁーーー・・・完全に“サンドイッチ”という食べ物に対する概念が変わりました。
もう今までの薄いサンドイッチは食べられなくなってしまいそうです。
そして、感動したのは“ボリュームの豪快さ”という強烈なセールスポイントにあぐらをかくことなく、“味わいを向上させる細かい仕事”を随所に施して、素材の味わいを活かしたしっかりと美味しいサンドイッチを創り上げていることでした。
“素材の味わいを活かす”という点は、日本料理の真髄でもありますので、超本場のアメリカ的なサンドイッチでありながら、超日本的なアプローチであるという、意外な共通点を見い出せました。
イートインだけでなく東京23区を配達エリアとしたデリバリーもやっているので、気になる方はとりあえず電話してみてはいかがでしょうか!
サンドイッチの概念をぶち壊しちゃいましょう!
それにしても、食べ過ぎちゃってお腹がはち切れそう・・・
紹介したお店
キノーズ・マンハッタン・ニューヨーク
TEL:03-6231-5527
住所:東京都文京区小石川4-21-2
※掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。
著者プロフィール
グルメ修行僧 東山広樹
ラーメン屋の開業に向けて修行中の身でしたが、2016年8月10日に東京・蔵前に四川式汁なし担々麺専門店「タンタンタイガー」をオープンさせました。日々、担々麺道を極めんと研鑽しております。
【FBページ】https://www.facebook.com/tantantiger.tokyo/
【ブログ】Cooking Maniac