自分の書いた記事を多くの人に読んでもらいたい。有名になりたい、人気者になりたい、そう願うブロガーはたくさんいる。
願いを実現しようと、あるものは有料noteを購入し、あるものはサロンに入りノウハウを得る。お金を払わずとも、多くの先輩ブロガーがブログ論をテーマに記事を執筆している。
ブログ論、諸子百家の様相を呈する今、迷えるブロガーはどうすればよいのだろうか。
イソップ童話に、こんな話がある。
「ろばを売りに行く親子」
ろばを飼っていた父親と息子が、そのろばを売りに行くため、市場へ出かけた。2人でろばを引いて歩いていると、それを見た人が言う、「せっかくろばを連れているのに、乗りもせずに歩いているなんてもったいないことだ」。なるほどと思い、父親は息子をろばに乗せる。
しばらく行くと別の人がこれを見て、「元気な若者が楽をして親を歩かせるなんて、ひどいじゃないか」と言うので、なるほどと、今度は父親がろばにまたがり、息子が引いて歩いた。また別の者が見て、「自分だけ楽をして子供を歩かせるとは、悪い親だ。いっしょにろばに乗ればいいだろう」と言った。それはそうだと、2人でろばに乗って行く。
するとまた、「2人も乗るなんて、重くてろばがかわいそうだ。もっと楽にしてやればどうか」と言う者がいる。それではと、父親と息子は、こうすれば楽になるだろうと、ちょうど狩りの獲物を運ぶように、1本の棒にろばの両足をくくりつけて吊り上げ、2人で担いで歩く。
しかし、不自然な姿勢を嫌がったろばが暴れだした。不運にもそこは橋の上であった。暴れたろばは川に落ちて流されてしまい、結局親子は、苦労しただけで一文の利益も得られなかった。
ろばの安否が気になるが、この話からブロガーは何を学べるのだろうか。
ブロガーが本当に書くべきこと
文字数、記事タイトル、キーワードマーケティング、記事構成、直帰率、滞在時間、はてブハック、ソーシャルシグナル、などなど、ブログをグロースさせる手法は数多ある。
成功のパターンはひとつではない。成功者の語る手法はひとつの例にすぎない。
それらをなぞって、同じように書かれた記事は面白いのだろうか。本来やるべきは、自分が誰かに伝えたいと思ったこと、書きたいものを書くだけではないだろうか。
もし、書きたいものがなければ経験を積むしかない。面白い経験をすれば、きっと面白い記事を書けるはずだ。外に出て、人と会い、やったことのないはじめてに挑戦する。そして、とっておきの経験を記事にする。そうすれば、読み手の心に響く記事が書けるだろう。
もっとも、身バレが怖いのでぼくにはそんな記事書けないが。