料理旅館 奥飛騨山草庵 饗家(きょうや)
新平湯温泉は、上高地や乗鞍岳登山の玄関口となる岐阜県の平湯温泉バスターミナルから、路線バスに乗り換えて15分ぐらいのところにある温泉地です。
奥飛騨山草庵饗家はその新平湯温泉にあり、料理に強いこだわりがある全5室の隠れ家的な旅館です。
2016年の12月、天皇誕生日の3連休の初日に宿泊してきましたので、レポートしたいと思います。
松本まではあずさで、松本からは濃飛バスを利用して新平湯温泉へ
最近、プロフィールに「女一人旅ブロガー」と追記したばかりだというのに恐縮ですが、今回の旅は2人旅。一応クリスマス旅行ということで、彼氏連れてちょっとばかしいい宿に泊まってきました。
12月の上旬に「天皇誕生日からクリスマスは連休になりそうだからどこか行かない?」と言われ、それならば……と探したのが今回の宿。
彼氏が急に「おれ12月23~25連休にしたんだけどどこか温泉でも」とか言いだしたので正直困惑。昨年12月に泊まった、遠刈田温泉の大忠のような、飯がうまくて貸切風呂があるところがいいらしいんだけど、そういうとこはクリスマス絡みの連休なんてとっくに満室ですわよ。。。
— momo (@happy_dust) 2016年12月4日
そう、彼は「食事がおいしく」「貸切風呂がある」ことが泊まりたい宿の条件なんですな。。。まあ、貸切風呂は正直どっちでもいいけど、私も、食事のおいしい宿はもちろん嫌いじゃないよ。
私自身、あんまそういうちょっと高級目な宿は普段チェックしてないしなー。弱いジャンルだ。。。せめてあと1ヶ月早く言ってくれたらなー、
— momo (@happy_dust) 2016年12月4日
と言いつつ、普段あまり泊まらんような宿に泊まるチャンスでもあるので、がんばって探している。。。見つかるんだろうか。。。
見つかるんだろうか……と思っていましたが、見つかったのですよ!なかなか良さそうなお宿が。
何しろ今回宿泊する宿は、楽天トラベルの宿のトップページに「"食"に絶対妥協しない、技光るアイディア料理を堪能」と、どーんと書いてしまうぐらい料理にこだわりがある宿。そんなに自分でハードルあげちゃって大丈夫なんかいな?と思ったのですが、口コミでも料理は絶賛されているし、きっとかなりおいしいんでしょう。しかも、浴室はすべて貸切利用で、全5室の客室数に対して4つの浴室があるという素晴らしさ。これは期待できるかも。。。
宿が決まったのでとっとと行きの交通機関を予約。
今回、早めの予約だったので、新宿ー松本間のあずさを「トクだ値35」で購入することができました。
乗車券付きで4480円。
新宿ー松本間の乗車券と指定席券を普通に購入すると7100円です。
特に狙って買ったわけではなく、普通にえきねっとで予約しようとしたら選択肢に出ていたんですよね。。。なんかずいぶんお得に買えて、自分でびっくりした。
ちなみにお得な分、乗車する電車の変更はできないなどの制限はあります。
新宿駅の南口で駅弁を買い、10時発のあずさに乗車。
私が買った駅弁はこれ。好きなお弁当で、よく買います。
米沢牛炭火焼き弁当!
中はこんな感じ。
甘辛いタレで味付けした焼き肉がご飯の上にのり、副菜はシュウマイと卵焼き。
このシンプルさと「肉食べてる!」感じが好きです。
ちなみに彼氏が買ったお弁当はこちら。
なんか性格の違い出るよね。。。弁当選びって。
ちょっと貰ったけど普通においしかったです。
さて、弁当をいただいて松本バスターミナルから平湯温泉行きのバスに乗車。
連休初日ということでバスターミナルには人が溢れており、座席指定なしの路線バスなのでちゃんと座れるかちょっと心配になりましたが、普通に座れてホッとしました。
13時5分に松本を出るバスに乗り、平湯温泉バスターミナルに着くのが14時40分。
着いたら雪でした。
彼氏は東京生まれ東京育ちなので、雪を見るとテンション上がるらしいのですが、私は雪国生まれの雪国育ちなので、降雪に対して特に感慨はありません。
まあ、このぐらいの雪ならかわいいものだよね。駐車場に止めた車が一晩で埋まったりとかはなさそうだし。。。
ふと、このアンケートの結果を思い出した瞬間でした。
平湯温泉バスターミナルで、新穂高ロープウェイ行きのバスに乗り換えて10分少々「禅通寺前」バス停で下車します。
平湯温泉では雪が降っていましたが、ここでは降っていませんでした。
ぼんやり乗っていても「饗家にお越しのお客様はこちらでお降りください」と車内アナウンスがあるので大丈夫です。
下りてから気づいたのですが、GWに1人で泊まった宿「藤屋」さんのすぐ近くでした。
藤屋さんも、お湯よし食事よしでいい宿だったなあ。。。
バス停から2分ほど、平湯温泉方向に戻ったところに奥飛騨山草庵 饗家はありました。
全5室の隠れ家的な宿ということでこぢんまりとしてはいますが、古民家を改築したという趣ある建物でした。
中に入ると、全館畳敷きでスリッパがいらない宿でした。素敵♪
フロントの前は素通りし……。
火鉢のかかった、囲炉裏の席に案内していただきました。
こちらで、お茶をいただきつつ記帳を済ませます。
お茶請けも手作りのようです。おいしかった。
私たちは囲炉裏の席でしたが他にもいくつか、趣の異なる席がフロント前にあって、別のお客さんたちが記帳をしていました。
こんな感じで、フロント前にあるスペースがやたら広いのですが、こちらのスペース、チェックイン時以外まったく使わないんですよね。チェックイン後にお茶をいただけたりするラウンジ的なスペースはまた別にあるんです。
さて、記帳を終えてお茶も飲み終わったところで、お部屋に案内していただきます。
【部屋】★★★★☆ 至れり尽くせりな部屋で布団の寝心地もすばらしい
山草庵饗家の建物は、個室食事処がある「山草庵」と「母屋」に分かれています。
全5室の客室は、すべて母屋の2階にありました。
階段を上って2階へ。
2階の廊下はこんな感じ。こちらも畳敷きです。
私たちが今回泊まった部屋は「かたくり」です。
部屋のタイプはすべて異なり、シンプルな和室のお部屋もあれば、ダブルベッドのお部屋や、ロフトがあるお部屋もあるそうな。
では、いざ室内へ。
「かたくり」のお部屋は、8畳+7.5畳の和室で、2人で使うには十分すぎる広さです。
もっと狭いお部屋でも良かったのですが、ここしか空いていなかったんですよね。。。
奥のほうの7.5畳の部屋には、最初から布団が敷かれていました。
部屋にあった案内書きによると、この布団「医療用に開発された 快圧コンフォート敷き布団」だそうで、快適な睡眠を追求したお布団らしいです。
普段ベッドで寝ているので、たまに旅館で布団に寝ると違和感あったりしますが、そう言えばこちらの布団はそんなことはまったく気にならず、大変寝心地がよかったです。
テレビと湯沸かしポット。
クローゼットの中には浴衣と羽織、それにお風呂に行くとき用の竹カゴもありました。
そして、すばらしいことにこちらの宿、夕食後に部屋に戻ると、新しいタオルと浴衣が置かれていました。
逆に言うと、布団が既に敷かれているので夕食時にスタッフが部屋に入ってくることはないのかなーと思っていましたが、スタッフ入室ありますので、あまり部屋の中をぐちゃぐちゃにしたまま夕食に行ってしまうと、後からちょっと恥ずかしいということですねw
冷蔵庫の中は空で、グラスが冷えていました。
好きな飲み物を持ち込んでください、とのこと。(ただし食事処への持ち込みはNGです)
洗面所。
アメニティ類は浴室にガッツリ揃っているので、室内には最小限ですが、ドライヤーはありました。
机の上に、木の小引き出しがあったので、何が入っているんだろうと思い、開けてみたらば。
煎餅などのお茶請けがいろいろ詰まっていました!素敵。
せっかくなので、さっきフロントでお茶をいただいたばかりですが部屋でもお茶を淹れて一服し、それからお風呂に向かいます!
【風呂】★★★★☆ すべての浴室を貸切利用でき、お湯も最高
饗家旅館さんには、客室のある母屋に2つ、食事処のある別館山草庵に2つの浴室があります。
すべて貸切利用となり、「1回○分以内」などの利用時間の定めも特にありません。
ただし母屋にある浴室は一晩中利用できますが、山草庵の浴室は、防犯・安全上の理由で夜10時から朝6時30分までは利用不可。
利用できない時間がちょっと長めな気がして残念ですが、まあ仕方ないですな。
泉質は共通のようでした。源泉分析表はこちらです。
源泉使用状況は「すべてかけ流しだが資源保護または季節により加水・加温あり」とのことで、ややふわっとした言い回しですね。まあ、循環はしていないよということでしょうか。
浴槽の温度は自分で調節することはできないかわりに、熱めの浴槽、温めの浴槽を設けてあるとのことです。
フロントの前にこんな風な、大きな木製の鍵がかかっており、利用したい浴室の鍵を持って向かうことになります。
このときは、すべての浴室が利用可能な状態ですね。
浴室の扉は、内側からこの鍵を使って施錠することができます。
それではまず、母屋の浴室から行ってみたいと思います。
1階の廊下を奥に向かって歩きます。
着きました!
まずは「一番こぢんまりしていて落ち着きある浴室」と称されていた「宝の湯」から入ってみたいと思います。
母屋の宝の湯へ
宝の湯の脱衣所はこんな感じ。
洗面台が1つと脱衣カゴが並んでいます。
洗面台の周りにはアメニティ類がもろもろ揃っていました。
化粧水、乳液、綿棒、使い捨ての櫛、カミソリ、シャワーキャップ、ヘアゴム。十分ですね。
内湯へ。
浴槽は、2人入ればいっぱいな広さ。たしかにこぢんまりとしています。
洗い場は1つなので譲り合って使うことに。
シャンプー、コンディショナー、ボディシャンプー、クレンジング、フェイスウォッシュなどこちらもアメニティは十分。
内湯のお湯はやや熱め。42度ぐらいでしょうか。
露天に出てみます。
こちらも、2人入ればいっぱいな大きさではありますが、浴槽のお湯は内湯よりもやや温めに調節されており、長湯できる温度です。
湯口からは源泉が止まることなく流れ続けています。
浴槽が小さめだからだと思いますが、お湯が流れ込んでくる勢いは、それほど強くありません。
いいお湯だなあ。。。
露天風呂ではありますが、周辺は囲いに完全に覆われているので景観はなく、頭の上もすだれのような屋根で覆われており、 空も見えません。
とは言え、泉質はほんのりと硫黄の香りが感じられるすばらしいものですし、外の空気を感じながら入る温泉はやはり格別でした。
母屋の檜の湯へ
次に、宝の湯の隣にある、母屋の「檜の湯」をご紹介したいと思います。
実際には宝の湯の後に入ったのではなく、翌日の朝に入浴しました。
内湯は檜造りの浴槽で、宝の湯よりもやや広めです。
ご家族で利用されるなら、こちらの浴室のほうが良さそうですね。
洗い場は、こちらの浴室も1つでした。
露天へ。
「宝の湯」の露天風呂よりもやや広いです。
周辺を囲われているところは同じですが、こちらの露天風呂からは少し、空が見えました。
早朝にこちらの浴室を利用しましたので、しんと冷えた朝の空気を感じ、晴れた青空を眺めながらの入浴はまた、格別でした。
では次に、離れの「山草庵」のお風呂に行ってみたいと思います。
山草庵のお風呂へ
山草庵に行く際は、スリッパから草履やサンダルに履き替えます。
あちらに見えるのが山草庵の建物です。
入り口は、茶室とまでは行きませんが、なぜか身を屈めなければ入れない、背の低い玄関です。
玄関前には、冷たい水で冷やされた飛騨牛乳が置いてあり、自由に飲むことができます。
私は牛乳が飲めないので、こういうときちょっと残念です。
山草庵の側には、滞在中自由に使える足湯もありました。
しかし、この日は12月の下旬。。。浴衣に羽織姿で足湯を楽しむのはあまりに寒いので、スルーしてしまいました。
山草庵の中へ。
中に入ると、なぜか置いてある臼と杵。
円形の謎の扉の前を通り過ぎます。
実はこちらは食事処の扉でして、食事の時間になると開放されていました。
廊下を奥へと進んでいきますと。。。
浴室の入り口にたどり着きました!
まずは夕食の前に「岩の湯」に入ってみることにします。
山草庵の岩の湯へ
岩の湯の脱衣所には、マッサージチェアが置いてありました。
脱衣所の広さは、母屋の2つの浴室に比べてだいぶ広いです。
アメニティ類はどの浴室も、まったく同じものが揃えられていました。
岩の湯の内湯。
浴槽は御影石で出来ており、それなりに広さがありました。
お湯はややぬるめ。
母屋の内湯は換気がよく、あまり湯気がこもっていなかったのですが、山草庵の内湯はあまり換気がよくないようでした。
とは言え、山草庵の浴室の主役は、なんと言っても露天風呂です!
広く開放感もあり、眺めも良いです。
浴槽が大きいため、新しい源泉が常に勢いよく注がれており、お湯の鮮度もすばらしかったです。
フロントで鍵を借りるとき、山草庵の浴室は使用中のことが多かったんですが、これほどのすばらしいお湯で、しかも利用できる時間がやや短めなので、それは奪い合いになるよなあと思いました。
山草庵の陶の湯へ
山草庵のもう1つの浴室「陶の湯」には、翌日の朝に入りました。
こちらの脱衣所にはフットマッサージャーがありました。
内湯へ。
陶の湯の内湯は、直径180cmの信楽焼の内湯だそうです。それで「陶の湯」なんでしょうね。
こちらの浴室も、やや湯気がこもっていました。洗い場はやはり2つあり。
露天へ。
おお……これはすばらしい。。。
開放感抜群で、お湯もやはり新鮮そのもの。
塀に囲われてはいますが、塀の向こうに山が見えました。
4つの浴室、どれもすばらしかったです!
どの浴室が一番気に入ったか
私は、最後にご紹介した「陶の湯」が一番気に入りました。
あまり時間のない朝に入ったのがやや残念でしたけど、人気があってなかなか入れなかったんですよね。。。
なのでもしもフロント前に「陶の湯」の鍵があったら、なるべくゆっくり入れるタイミングで入ることをおすすめします。
湯上がりはギャラリーでアイスクリームとコーヒーをいただく
母屋と山草庵の間には、湯上がりのお休み処として利用できるギャラリーがありました。
カウンターの隅にエスプレッソマシンが置いてあり、好きにコーヒーを淹れて飲むことができます。
お茶請けに、お菓子も置いてありました。
それと、 ギャラリーの隅には小さな冷蔵庫があり、アイスクリームをいただくことができます。
このアイスも手作りのようで、素朴な味わいでおいしかったです。
しかし、コーヒーはちょっと、粉っぽくて微妙だったかも。私、家庭用のエスプレッソマシンで淹れたコーヒーってだいたい苦手なんですよね。。。
ちなみに、こちらのギャラリーでの飲食は無料ではなく、金額は決まっていませんが「こころざし料金箱」があるので、お気持ちで料金を入れることになります。
でも、風呂上がりにお金って、大抵持ち歩いてないんですよね。。。
【食事】★★★★☆ 飛騨牛は噂どおりの素晴らしさ。日本酒も豊富で素敵
さて、お待ちかねの食事です。
なにしろこちらのお宿は「飛騨牛料理指定店認定証」が、フロントにどーんと飾ってあるお店。
肉食女子ですので、期待に胸がふくらみます。
ギャラリーを通り抜け、再び山草庵へ。
こちらの扉が食事処への入り口です。食事時間帯は開放されていました。
扉の中はこんな感じで、中央に囲炉裏、奥にたくさんの日本酒が並ぶカウンターと厨房が。
奥から扉のほうを見たところ。
囲炉裏には、川魚がかかっていることもありました。
炭火でじっくり焼いているのですね。
さて、食事処はすべて個室となっており、掘りごたつ式です。
個室のテーブルの中にも小さな囲炉裏がありました。
山草庵 饗家のドリンクメニュー
まずは飲み物を注文しますよ!
日本酒、ビール、焼酎、酎ハイ、果実酒にウィスキー。基本的なものは揃っています。
こちらはソフトドリンクのメニュー。
「奥飛騨ジュース」なるものがあるのですね。
そして追加料理……「追加肉 2400円」が今から気になります。
ワインは、別途ワインリストがありました。
しかし、グラスでの注文はできないようですし、料理的にもあまり、ワインに合うものではないような気がします。
そして日本酒のメニュー。
おすすめ酒にどぶろく、そして「料理長の吟味酒」とは。。。
日本酒のメニューは他にもあります!うれしい。
すべて飛騨の地酒なのがうれしいですね~。
日本酒にテンションが上がったものの、やはり最初はビールだそうです。風呂上がりだものね。
対する私(対してはいないか。。。)の注文は、いきなり辛口の熱燗「白真弓」
いや、懐石料理ってさ、絶対絶対最初のほう、冷たいものから来るじゃないですか!
刺身とか突き出しとか、熱燗でいただいたほうがおいしいと思うんですよね。
で、温かいお皿が出始めたら冷酒にするのがいつもの私です。
山草庵饗家の夕食
夕食のお品書きです。期待!!!
まずは食前酒の柚子酒と、温かい先付けの「手造り豆腐と焼き飛騨葱」
この豆腐がめちゃめちゃおいしくて、あと3個ぐらい食べれそうでした。
冷たい先付け。
鶏ささみの真空低温調理と蕪の昆布締め。
中央の白いものはささみと蕪。
周りの緑は蕪の葉のシャーベットだそうです。
熱燗に合いましたw
椀物。
器も凝ってますね。
百合根の真丈と水菜のすまし。
上品な味つけで見た目もきれい。おいしい。
次に、なんだか不思議な見た目のものが運ばれてきました。
「飛騨サーモンの叩きと里芋。軽く燻した状態で」
つまり里芋とサーモンのスモークですね。白い湯気のようなものからは燻製臭がしました。
これが「お造り」なんですね。
山の宿らしくていいですね~。
このあたりで最初の熱燗がなくなったので、冷酒を注文しました。
何を注文したんだか覚えていなくて悲しいのですが、写真によればこのお酒のようです。なんだろこれ。。。
次にお凌ぎです。
小松菜の巻き寿司と紅鱒のフライ。
お酒にもよくあい、箸休めにちょうどよかったですね。
そしてついに……やってきましたよ飛騨牛が!!
付け合わせの野菜も地の物らしく、新鮮そのもの。
特に椎茸に大きさと厚さにびびりました。
これを、囲炉裏にセットされた炭火で焼くのですが、宿の方が焼き方を説明してくれたのですけど、我々酔っぱらっていてなんだかあまり理解しておらず。。。
よくわからないままどーんと肉を焼き網に載せていたら「ああ、そんなに一気に焼かないほうが。。。」と助言をいただきました。
素面に戻ってから考えてみれば「そりゃそうだ」ですね。。。
そんなわけで仕切り直して一切れずつ焼きます。
めちゃめちゃおいしかったです!
言葉にならない。。。
追加肉2400円を注文するかどうか大いに迷いました。
でも、お品書きを見て「まだけっこう料理が残っているね……」と冷静になり、やめました。
お肉は自家製のタレか、もしくは岩塩でいただきます。
酔っているので岩塩を削るのが面倒でした。。。
そして、広間の囲炉裏にかかっていた岩魚が運ばれてきましたよ!
こちらも、酔い塩梅で焼かれていて、日本酒ととてもよく合いました。
最後に一杯日本酒を……ということで「料理長の吟味酒」を注文し、出てきたのがこちら。
鳳凰美田なんですが、ワイン酵母で作っている日本酒なんだそうです。
飲んでみると後味がほんのりワインっぽく、味わいはフルーティでとても気に入りました。
しかし、今考えると料理長の吟味酒は飛騨のお酒ではないんですねw
冷物。白菜・じゃがいも・貝割大根蒸し。くるみ風味。
温物。栃の実餅、冬大根、舞茸、揚げ出し。
温泉卵が中に入っており、潰しながらいただきます。
これもめちゃめちゃおいしかったです!
最後にお食事。
ご飯は湯葉ときくらげの炊き込みご飯。赤だしとお漬け物。
この炊き込みご飯もかなりおいしくて、もうちょっと料理の量が少なければ、おかわりしたかったです。
最後にデザート。
懐石料理って、デザートはフルーツだけだったりとそっけなかいことも多いですが、こちらはデザートも(そしてデザートの器も)凝っていて、最後までおいしくいただきました。
大満足で食事を終えて山草庵を出ると、雪がちらついていました。
酔っぱらっているので、雪を見ても楽しいです♪
部屋に戻ると「お夜食にどうぞ」と岩魚の押し寿司が置いてありました!すごい!!!
しかし、こちらの押し寿司、悲しいことに私の口に入ることはありませんでした。。。
かなり酔っていた&前日遅くまで仕事だった&布団の寝心地がよかったので、朝までぐっすり眠ってしまい「起こしたのに起きなかったから」と、夜中に彼氏が全部食べてしまったのです!!!
ああ……書いてたらあのときの怒りが蘇ってきました!!!
こちらの宿、岩魚の生け簀があったんですよね……きっと新鮮でおいしい岩魚だったんでしょうに。。。悲しすぎる。
次回は1人で来ようと心に誓いました。
山草庵 饗家の朝食
さて、気を取り直して朝食です。
夕食と同じ食事処でいただきます。
こちらの宿、朝食でもちゃんとお品書きがあったんですよ。素敵すぎるわ。。。
漬物。フキノトウ味噌。真ん中の赤いのは紫蘇ジュースです。
お味噌汁は舞茸汁。
大きな鍋にたくさん入っており、好きなだけよそっていただきます。
地物野菜を使った野菜料理の数々。
どれも繊細な味付けで、とてもおいしかったです。
前夜にたくさんいただいたので、朝のご飯はかなり控えめに。。。
川魚の一夜干しです。
こちらは、炭火でさっと炙っていただきます。
脂がのって、いかにもおいしそうな感じに焼き上がりました。
朝から日本酒がほしくなりますね。
茶碗蒸し。
具だくさんでゴージャス、おいしかったです。
そして飛騨と言えば!!!な朴歯味噌。
山椒が混ぜ込まれており、ご飯に良く合う、大変おいしい味噌でした。
最後のほうで囲炉裏で炙られた五平餅が出てきました。
これも、3本ぐらい食べれそうなおいしさでしたね。
朝食のデザートまで凝っています。
「季節のフルーツ」ということでしたが、単にフルーツを並べただけではなく、大変おいしかったです。
夕食も朝食も大満足の内容でした!
★を半分だけ減らして4個半にしたのは、夕食のメニューで、なんというか凝りすぎていて、味としてはどうなんだろう……と思ったものがちょっとだけあったから。
すべておいしかったんですけどね!でも、素材がいいのだからもっとシンプルな調理法でもよかったんじゃあないの?と思った部分が少しだけありました。お造りのスモークとか、先付けのシャーベットですね。。。
とは言え、サービスもよく、大変満足しましたよ♪
【再訪したい度】★★★★★ 季節を変えてまたおとずれたい宿
お湯・設備・料理・サービスどれをとってもすばらしく、特にカップルの旅行には最適だろうなーと思いました。
実際、同じ日に宿泊していた5組はすべてカップルでしたね。まあ、クリスマス直前という日程も、大きく影響しているんだろうと思います。
ちなみに宿泊料金は、2食付きで1人あたり26460円でした。普段私が1人で泊まるところの倍以上だけれど、食いしん坊カップルの旅行におすすめしたい宿ですね。
ちなみに、4月現在に旅行サイトを確認してみると1人泊は不可となっていましたが、12月の時点では平日は1人泊のプランも出ていました。どちらかと言えば冬は、シーズンオフなんでしょうか。
チェックアウトの際に「次回宿泊時3000円引き券」をいただきました。
前回の宿泊から1年以内で、宿への直接電話予約のみ割引適用とのことで、利用のハードルはちょっと高めですが、できたら別の季節に行ってみたいなあと思いました。
チェックアウトを終えてバス停に向かって歩いていると、雪のついた山が見えました。
名残を惜しみつつ、バスで松本に向かいます!
松本でもお楽しみが待っているのです♪