降雨ないのに“猛烈な雨”の表示 気象庁がデータ補正

降雨ないのに“猛烈な雨”の表示 気象庁がデータ補正
気象レーダーで解析した雨の強さを示す気象庁の画面で、30日未明から朝鮮半島のすぐ東の沖合で、局地的に猛烈な雨が降っていることを示すデータが表示されました。しかし、実際には雨雲はなく、雨は降っていなかったということで、気象庁は8時間半後の午前9時半ごろまでにデータを補正しました。
気象庁によりますと、気象レーダーで解析した雨の強さや雨雲の動きを示す「高解像度降水ナウキャスト」というホームページ上の画面などで、30日午前1時前から朝鮮半島のすぐ東、山陰の北の沖合で雨が降っていることを示すデータが表示されました。

局地的には1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降っていることを示すデータもありましたが、気象衛星の画像には雨雲は写っておらず、実際には降っていなかったということで、気象庁は8時間半後の午前9時半ごろまでにデータを補正しました。

こうした、実際には降っていない雨がレーダー画面に表示される現象は「非降水エコー」と呼ばれ、気温や湿度、風などの影響でレーダーの電波が曲げられ、海面や地表面などに当たり起きるということで、山陰沖などでは過去にも起きたことがあるということです。

今回の「非降水エコー」の原因について、気象庁は、高気圧の下降気流などの影響で電波が曲がり、海上の波やしぶきなどをとらえた可能性があるとしています。