辺野古で護岸工事への抗議集会
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐり、名護市辺野古沖の埋め立てに向けた護岸工事が始まったことに抗議する集会が、埋め立て予定地に隣接するアメリカ軍基地の前で開かれ、移設計画に反対する決議が採択されました。
アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設に向けて、沖縄防衛局は、今月25日、埋め立て区域の外側を囲う護岸を造る工事に着手しました。
移設計画に反対する市民グループなどは、埋め立て区域に隣接するアメリカ軍基地のゲート前で工事に抗議する集会を開き、主催者の発表で3000人余りが参加しました。
沖縄では、ウォーキングをしていた20歳の会社員の女性が殺害され、アメリカ軍の軍属の男が殺人などの罪で起訴された事件の発生から28日で1年となり、集会では全員で黙とうをして、女性の死を悼みました。
名護市の稲嶺市長は「政府は権力を総動員して阻止行動を押さえ込もうとしているが、地元の市長として信念を貫いていく。新しい基地は造らせない」と述べました。
集会では移設計画に反対するとともに、4月28日が、戦後日本が主権を回復する一方で、沖縄がアメリカ統治下に置かれたサンフランシスコ平和条約の発効から65年となることに合わせて、「『屈辱の日』を忘れない」とする決議が採択されました。
アメリカ軍普天間基地の移設予定地の近くに住む地元・名護市の60歳の男性は「政府のやり方はめちゃくちゃだ。沖縄の人を何だと思っているのか。基地の移設を止めるため、これからも座り込みを続けます」と話していました。