3如果 第八章②

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彼は唖然とし、私の頭に触れた。

陸「一番嫌がってた事だろ?」

小辰「このままじゃお前が辛いだろ……?」

そう言って彼のベルトに手をかけた。

小辰「俺……。」

陸「バカだな。」

彼は怒りを抑えるように、私の額を小突いた。

陸「俺はお前を抱きたいんだ。」

小辰「……」

陸「お前を抱きたい。」

怒りを抑えながら、穏やかなトーンで言った。

陸「お前が嫌だったら、最後までしなくてもいい。」

小辰「……ひどすぎるから。」

陸「ん?」

小辰「俺の体……ひどすぎるから。お前と全然違うし……見せられない……。」

僅かな沈黙の後、いきなり目の前の景色が変わり、激しく口づけられた。

彼の表情は、笑っているようにも怒っているようにも見えた。だが凶暴さを秘めた目をしていた。

次の瞬間、シャツのボタンが弾け飛んだ。声を上げる間もなく下着ごとずり下ろされ、燃えるように熱い体が覆い被さってきた。

力ずくで両脚を割られ、自分の腹に付きそうなほどに折り曲げられた。そして彼は浮いた腰の下にクッションを滑り込ませた。

私はパニックになり、同じ言葉を繰り返した。

小辰「待て!」

取り乱す私に構う事なく、胸から腹に熱く口づけ、そのまま私の秘められた部分へと舌を這わせた。私は必死にもがいたが、止められなかった。

前も後ろも彼の舌に攻め立てられた。

彼の体が上下に揺れ始め、私は必死に体を捻り、懇願しながら彼の髪を掴んだ。

膨れ上がった下半身が痛いほど苦しく、喉元から卑猥な声が溢れ出た。

小辰「やめてくれ……。」

そう懇願し続けた。

絶頂に達する寸前で解放された。そして痺れ始めていた脚を下ろされた。ほっと息をついたその一瞬のうちに体を横向きにされ、下になった脚の上に乗られた。更にもう片方の脚は彼の肩にまで持ち上げられた。

その体勢の辛さに堪えられず、泣いてしまった。

痛みではなく疼く感じがしたが、脚に力が入らなかった。

ひんやりとした感覚の後、彼の指先が侵入して来たのがわかった。全身が強張り、息を乱しながらシーツを掴んだ。

陸「怖がらなくていい。優しくするから。」

真剣な声だったが、その言葉によけい不安が大きくなった。






第九章に続く
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