スパイ容疑で中国が拘束の米女性 釈放され帰国

スパイ容疑で中国が拘束の米女性 釈放され帰国
中国で2年以上にわたってスパイの疑いで当局に拘束されていたアメリカ人の女性が国外退去処分となって釈放され、アメリカに帰国しました。女性の夫は声明で「中国ではスパイなどの容疑で、日本人をはじめ罪のない人たちが大勢拘束されている」として中国を非難しました。
このアメリカ人女性はサンディ・ファン・ギリスさんで、おととし3月、米中両国の貿易促進のため中国を訪問した際、中国の国家安全当局にスパイ容疑で拘束されました。
夫のジェフ・ギリスさんによりますと、サンディさんは今週、中国南部の南寧で行われた非公開の裁判で有罪判決を受けたあと国外退去処分となって釈放され、28日、帰国してロサンゼルスに到着したということです。

夫のジェフさんは声明を発表し、サンディさんについて、スパイではないとして改めて容疑を否定するとともに、当局から自白を強要され拷問を受けたと主張しました。
そのうえで「スパイなどの容疑で日本人5人をはじめ今も罪のない人たちが大勢拘束されている」として中国を非難しました。

中国政府は2014年11月に反スパイ法を施行し外国人の活動への監視を強めていて、一部メディアによりますと、去年秋にも上海で中国系アメリカ人がスパイの疑いで拘束されたということです。