トヨタ、ホンダ、日産……日本には、世界に名高い自動車メーカーがたくさんあります。でも実は、独自の技術やこだわりのデザインで注目を集める自動車メーカーも数多く存在しているんです!
そこで今回は、知る人ぞ知る自動車メーカーをピックアップしました。個性豊かなクルマづくりでコアなファンに愛されるインディーズ自動車ブランド。その魅力に迫ります。
【光岡自動車】こだわりのデザインで個性を光らせる
「独創的なクルマに乗る喜びを、より多くの人々に伝えたい」。そんな想いを掲げて1968年に創業した光岡自動車は、富山県に本社を置く自動車メーカーです。
その魅力は何といっても独創性の高いデザイン。完全受注生産制で、スチールのたたき出し・溶接・ボディーのつなぎなどは熟練の職人による手作業で行われます。また、「リューギ」(流儀)、「ガリュー」(我流)など、一味違うネーミングセンスも特徴のひとつ。
1994年に、ロータス・スーパーセブンを想起させる第1号車「ゼロワン」を発表。96年に運輸省の型式認定を取得し、光岡自動車は10番目の国産自動車メーカーとして認められることになりました。
光岡自動車の名前を世に知らしめたのは、2001年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「オロチ」。その圧倒的な存在感を放つデザインの反響は大きく、2006年には市販モデルを発表。以後2014年に生産終了されるまで、光岡を代表する一台になりました。
【日本エレクトライク】19年ぶりに国交省の認可が降りて誕生した自動車メーカー
神奈川県川崎市発の三輪EV(電気自動車)のベンチャー企業「日本エレクトライク」が、国土交通省の自動車型式認定を受けたのは2015年のこと。前述の光岡自動車に続き、19年ぶりの自動車メーカー誕生となりました。
中心となるクルマは、電動三輪自動車「エレクトライク」。インドの二輪メーカーからガソリン三輪自動車の車体を輸入し、電動自動車にカスタマイズする手法で生産されています。
出典:公式ホームページ http://www.electrike.co.jp/trike/index.html
昭和初期に日本を走り回った「オート三輪」の現代版ともいえる一台。しかしその進歩は目覚ましいものがあります。低重心設計をベースに左右の駆動輪を別モーターで動かすことによって、三輪のウィークポイントだった転倒への不安を大幅に改善。より安定したコーナリングが可能になりました。
もちろん電気駆動なので走行中の排出ガスやCO2はなく、家庭用のコンセントから充電が可能です。ノスタルジックだけどハイテクな三輪自動車が、また時代を席巻するかも!?
【GLM】環境都市・京都発のベンチャー自動車メーカー
次世代EVカー(電気自動車)の開発で、いま注目されているベンチャー企業のひとつが2010年に京都で誕生したGLM。かつて同地に存在した自動車メーカー・トミタ夢工場が製造した幻の国産スポーツカー「トミーカイラ ZZ」をEVスポーツカーとして復活させ、その製造・販売を手がけています。
もともと京都は、1997年に採択された「京都議定書」も手伝って、環境への意識が高い都市のひとつといわれています。さらに、世界に通用するテクノロジーを持つ企業も集まっているため、EVカーの開発に打ってつけだったのです。
2016年のパリモーターショーには、コンセプトカー「GLM G4」を発表。大きな話題を呼びました。EVカーでありながら、最高出力は540馬力。発進から時速100kmまでの到達時間は3.7秒、最高時速250km、航続距離400kmを実現するスーパーカー! 2019年の量産開始を目指しているそうです。
未来のクルマは、環境にも優しく、ドライブも楽しめるEVスポーツカーがトレンドになるかもしれません。
【タケオカ自動車工芸】環境にも人にも優しいミニカーづくり
1982年創業のタケオカ自動車工芸も、50ccのミニカーを中心に独自のクルマを生産。受注生産体制で、手づくりの小型ミニカーを1台1台つくり続けています。
もともと屋外看板の設計・制作などを行っていたものの、1980年代に車イスに乗って運転できる障害者向けガソリン式ミニカーの製造に携わったことをきっかけに、自動車事業に参入。その後、北陸電力との共同開発プロジェクトを発足させ、EVカーづくりを始めました。
主力商品のひとつ「アビー」は、創業当時からの一台。一人乗りの小さく愛らしいボディーで、根強い人気を獲得しています。
また、一人乗り電気自動車「ミリュー」にも注目。リチウムイオンバッテリーを搭載しているので、家庭のコンセントで充電が可能。最新モデルはフル充電時、時速60kmで最長70kmの走行ができるとのこと。カラーバリエーションも緑、白、赤、イエローの4色展開です。
高齢者の方から、女性まで。環境にも、お財布にも優しいタケオカ自動車工芸のミニカー。荷物も積みこめて坂もスイスイ。ちょっとした買い物などにいかがでしょう。
まとめ
最近の環境意識の高まりのなかで、続々とクルマのベンチャー企業が誕生しています。
“人とは違う1台に乗りたい!”“もっと環境にいいクルマがほしい”という人は、これらの自動車メーカーのクルマを検討してみてはいかがでしょう。