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【社会】

「テロリズム」とは「テロ集団の主義主張」 明確な定義、政府拒む

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 犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の審議をした二十八日の衆院法務委員会で、政府が閣議決定した「テロリズム」の定義に関して、「テロリズム」という言葉を使って説明していることが、取り上げられた。質問した民進党の緒方林太郎氏は「何を言っているのか分からない」と問いただした。

 政府は先月末、定義について「特定の主義主張にもとづき、国家に受け入れを強要し、社会に恐怖を与える目的で行われる人の殺傷行為」とする答弁書を閣議決定。この中の「特定の主義主張」の意味について再質問を受けると「テロリズムにかかる集団が行う殺傷行為のよりどころとなる主義主張」と説明する答弁書を決定した。いずれも緒方氏が質問主意書を提出。

 この日の審議で緒方氏が定義について質問すると、岸信夫外務副大臣は「答弁書の通りだ。正確に答えることは困難」と答弁した。法務省の井野俊郎政務官は、法案にある「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」という規定について「あくまで例示で、定義を明確にする必要はない」と述べた。 (大杉はるか)

 

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