巷のB級ニュース“小”ネタを毎日配信!

5

不老長寿は幸せなの? 800歳まで生きた姫の伝説が残るお寺に質問をぶつけてみた

2017年4月13日 11時30分 ライター情報:古屋江美子
人魚の肉を食べて不老長寿となり、800歳まで生きたといわれる「八百比丘尼」(はっぴゃくびくに/やおびくに)という伝説の姫がいる。『妖怪ウォッチ』や『陰陽師』のゲームにも登場するので、ファンなら知っているかもしれない。
空印寺に伝わる八百比丘尼坐像



八百比丘尼の伝説の地へ


そんな八百比丘尼の伝説の地のひとつ、福井県小浜市にある曹洞宗の寺「空印寺(くういんじ)」に行ってきた。なんと、この寺の境内には八百比丘尼が入定(にゅうじょう)したといわれる洞窟があるのだ。入定とは、生きたまま身を隠して静かに死を待つことである。
八百比丘尼入定洞

昔、このあたりは海だったそうで、洞窟は波の浸食でつくられた海蝕銅(かいしょくどう)だという。奥行きは数メートルほどで、なかには「八百比丘尼」と彫られた石碑があった。洞窟のなかは、昼間でも懐中電灯があったほうが安全なほど暗い。
洞窟は観覧自由だが、雨天時は水がたまって危険なので立ち入り禁止



空印寺の八尾比丘尼伝説とは


八百比丘尼の出生地や没地といわれる場所は全国各地にあり、伝説の内容も少しずつちがう。今回は空印寺の住職である岸本祐孝さんに、空印寺に伝わる話を教えてもらった。まずは簡単に紹介しよう。

西暦645年、若狭の勢村(現在の小浜市勢)の長者の家に、美しい姫が生まれた。姫が16歳のとき、父が竜宮のおみやげにもらってきた「人魚の肉」を食べてしまった。すると、そこからまったく歳をとらなくなってしまった。
竜宮で人魚が調理されている絵。空印寺に伝わる掛け軸のコピー(一部)より

120歳のときに、髪をそって尼の姿「比丘尼(びくに)」となり、諸国巡遊の旅に出た。最後は、生まれ故郷の若狭にもどり、空印寺の脇にそびえる後瀬山(のちせやま)の山のなかに庵を建てて暮らしていた。

一般的には、ちょうど800歳になったころ、洞窟に八百比丘尼がみずから入定したといわれているが、空印寺に伝わる話はすこしちがう。空印寺第5代の住職の夢枕に八百比丘尼の霊がたち、「魂のよりどころがなく苦しんでいる。助けてください」と懇願。当時の住職が、冒頭の洞窟に名前を彫った石を安置したところ、静まったと伝えられているそうだ。八百比丘尼は後瀬山のどこかで最期を迎えたことになっている。
関連キーワード

ライター情報: 古屋江美子

フリーライター。旅とグルメを中心にウェブや雑誌で執筆中。地元山梨びいき。
好物=昼寝、ビール、読書(どれもビーチかプールサイドなら尚良し)

コメント 5

  • 匿名さん 通報

    101歳のお爺さんにある若者が質問した。「長生きっていいですよね?」老人は答えた。「長く生きるということは、沢山の死に出会う事。昔話が出来る家族も友人も居なくなってしまったよ。」

    7
  • 匿名さん 通報

    終わらないって苦しいと思う。

    5
  • 匿名さん 通報

    不老不死。まっぴらゴメンだ。

    4
  • 匿名さん 通報

    高橋留美子の漫画で読んだ

    1
  • 匿名さん 通報

    不老不死はともかく人魚の肉ってどんな味なんだろうか。食レポの記録がないのが残念だw

    1
コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品