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 音楽に合わせた体操は認知症に効果があると、三重大学の研究グループが17日に発表した。計算ドリルやゲームを使う「脳トレ」に比べ、軽度から中等度の認知症患者の日常生活における行動の維持に有効という。米国の医学誌「Journal of Alzheimer,s Disease」(電子版)に掲載された。

 三重大大学院医学系研究科の佐藤正之准教授(53)らのグループと、三重県御浜町、紀宝町、ヤマハ音楽振興会(本部・東京)の共同研究。2015年秋から半年間、両町の平均年齢80代の85人が、音楽体操(43人)と、脳トレ(42人)の2グループに分かれて週1回40分実施した。

 音楽体操のグループは、楽曲に合わせて、イスに座ったままで足を上げ下げするといった運動をした。

 結果を比べると、衣服の着脱や食事など日常生活の動作について、脳トレのグループよりも音楽体操のグループが能力を維持したことが認められたという。

 佐藤准教授は「体制づくりが進めば、他の自治体にも広がっていくだろう」と話した。(小林裕子)