フルルのパネルをじっと見つめるグレープ(右端)(東武動物公園提供)

写真拡大

大ヒットアニメ「けものフレンズ」とのコラボイベントを実施している東武動物公園(埼玉県)が飼育する1羽のペンギンが、今インターネット上で「かわいすぎる」などと大きな注目を集めている。

そのペンギンの名前は「グレープ」(20歳)。フンボルトペンギンのオスで、園広報担当者は「人間でいえば大分お爺ちゃんになります」と話す。そんな老ペンギンがここ最近、まるでアニメに登場するキャラクターに「恋をしている様子」に見えるというのだ。

「『フルル』のパネルをずっと見ている」

東武動物公園では2017年4月22日から「けものフレンズ」とのコラボイベントを実施している。その一環として園内には、アニメに登場するキャラクターのイラストが描かれたパネルが至るところに設置されている。

ペンギン舎の近くに置かれているのは、ペンギンを擬人化した「フルル」というキャラのパネルだ。このパネルが設置されたイベント初日の22日から、アニメのファンや来園者の間では、

「『フルル』のパネルをずっと見ているペンギンがいる」

と話題になった。実際、ツイッター上には、パネルの側に寄り添うように立ち、じっとキャラの顔を見つめ続けているペンギンの写真が連日のようにアップされている。どれも、左羽に紫のバンドをつけた同じペンギンだ。

ジッとパネルを見続けるこのペンギンの姿は、アニメファンを中心に、

「フルルに恋しちゃったのかな」
「ペンギンにも『萌え』が芽生えるのか...」
「フルルのとこにずっといるペンギンほんとかわいすぎる」

などとアニメファンを中心にネット上で話題に。さらに、東武動物公園の公式ツイッターも26日に、

「やはり、気に入ってるみたいですね。今日も朝から見てます」

とのコメント付きで、パネルを見つめるペンギンの姿をおさめた写真をアップした。さらに続く投稿では、

「彼の名前はグレープ君です(略)年齢は20歳。ペンギンの年としては、おじいちゃんです。 かなり、お気に入りですね」

として、このペンギンのプロフィールを明かした。

飼育員の間でも話題に

実際、パネル設置後のグレープの様子はどうなのだろうか。東武動物公園の広報担当者は17年4月28日のJ-CASTニュースの取材に、

「やはり皆さんが呟かれている通り、パネルに近づいてじっと見ていることが多いですね。昨日(27日)の日中も、ずっとパネルの側にいましたよ。飼育員の間でも話題になっていて、『今日もまたパネルの前にいる』『いつまでいるんだろ』などとよく話しています」

と話す。他のペンギンもパネルが気になる様子ではあるというが、「何日間もずっと見続けているのは、グレープだけですね」という。

パネルを見続けている理由については、広報担当者も「これは何だろうと不思議に思っているのか、それとも仲間だと思っているのか...」と不思議そうな様子。そこでJ-CASTニュース記者が、ネット上で「フルルというキャラに恋をしているのでは?」と話題になっていることを伝えると、

「どうなんでしょうね(笑い)。全くないとも言い切れないですし、かといって『そうです』とも断言できないですし...。個人的には、そういうことがあっても面白いかな、とは思います」

と話していた。

ちなみに、ネット上では27日頃から、グレープとパネルが網で区切られた様子の写真が拡散し、「ご飯の時間になってもパネルを見続けていて動かないため、引き離されたのではないか」との憶測が盛り上がっている。ただ、この点について広報担当者は、

「グレープはお爺ちゃんなので、閉園後はプールに落ちないように網の柵の中に入って貰っています。おそらくその写真は、閉園時間が過ぎた後にお客様が撮られたものだと思います」

としていた。