「坊主丸儲け?! お坊さんは、儲かるのか?!」
個人的には、先日のお坊さんの残業代請求事件には、びっくりしました。。。
じゃ、お経を読んでしたら、
「そろそろ、定時退社の時間なので、お経を短縮させていただきます・・・」
とか言われたら・・・とか。
そもそも、ありがたい説法とかお話の説得力がなくなりそう・・・とか。
考えてしまいました。。。
おれら、坊主も雇われサラリーマンなんだよ!
つらいんだよ!
という心の叫びが聞こえてくるような?!
じゃ、「坊主丸儲け」ではないのでしょうか?!
だって、「坊主・お寺=無税」でしょ?!
税金がとられないというイメージですよね?! 確かに、お寺(宗教法人)は、非課税の特典を受けています。
ただし、課税されている事業もあります。
「坊主丸儲け:宗教法人の非課税とは?!」
通常、法人(株式会社等)は、所得を得て利益が発生した場合、法人税や法人地方税を納める義務があります。 ただし、法人格によっては、非課税になるケースもあります。
その代表例が「お寺・神社」(法人格:宗教法人)です。
この「宗教法人」として認証をうけた法人の(公益)事業に関しては、原則的に「非課税」という扱いになります。
また、同じように「非課税」となる団体としては、他には「公益財団法人」「公益社団法人」「NPO法人」「町内会・PTAなどの任意団体」などがあります。
余談ですが、「暴力団」の運営費についても「町内会・PTAなどの任意団体」と同じ扱いを受け「非課税」とされています。。。
先般、北九州市の「工藤会」の代表者が、この非課税扱いを受けている「運営費」を個人的に流用した(個人の所得だ!)ということで、脱税(所得税法違反)容疑で逮捕されていましたね。
「坊主丸儲け:非課税の事業は公益事業と呼ばれます。」 株式会社の設立手続きと異なり、「宗教法人」「公益財団法人」「公益社団法人」「NPO法人」の設立に関しては、役所の許認可・認証・審査・監督等が厳しく、設立・運営するのは、なかなか大変のようです。。。
「坊主丸儲け:宗教法人でも課税される事業とは?!」
宗教法人等であっても、下記の34事業を営んだ場合は、法人税等の課税対象となります。
・課税される収益事業(34事業)
- 物品販売業 2. 不動産販売業 3. 金銭貸付業 4. 物品貸付業 5. 不動産貸付業 その他の飲食店業
11. 印刷業 12. 出版業 13. 写真業 14. 席貸業 15. 旅館業
- 料理店業 17. 周旋業 18. 代理業 19. 仲立業 20. 問屋業
- 鉱業 22. 土石採取業 23. 浴場業 24. 理容業 25. 美容業
- 興行業 27. 遊技所業 28. 遊覧所業 29. 医療保健業 30. 技芸教授業
- 駐車場業 32. 信用保証業 33. 無体財産の提供業 34. 労働者派遣業
例えば、お寺が所有している駐車場で駐車料金を取っていると「31. 駐車場業」に該当して課税対象となります。
また、宗教活動とは無関係のグッズ・お土産・お寺で以外でも買うことができる線香・ろうそくといった物の販売には課税されます。 「坊主丸儲け:非課税事業と課税事業を分ける?!」
宗教法人は、公益事業(非課税)と収益事業(課税)を分けて決算を行う必要があります。
「坊主丸儲け」と言われているのは公益事業(非課税)に限定されますね。
別々に、経理・決算する必要があるため、複雑・煩雑な事務処理を要求されます。
結構、大変そうですね。。。
「まとめ」
・坊主丸儲けと思われているが「非課税」となるのは「公益事業」だけ
・収益事業を行った場合は、課税される
・決算・経理は別々にする必要があるので、大変
・坊主丸儲けなのかは不明