ゲーム機は、ディスプレーを常時点灯した状態で動画データを表示するため、バッテリーの消耗が早い。バッテリーが空になるのは仕方がないとして、一息入れている間に短時間で充電が完了すれば理想的だ。Switch本体のリチウムポリマー2次電池は4310mAhと大容量だが、フル充電は3時間ほどで済む。ここでもロームのBM92T36が活躍している。
ただし、大容量の急速充電はバッテリーに対する負荷が大きい。本体部分のバッテリーの厚みは5.83mmで、ノートパソコンやタブレットで使用されているものより厚みがある。これは安全対策として、セパレーターなどバッテリー主要構造物の厚みを十分に確保したためかもしれない。
任天堂は長らくVR(仮想現実)やAR(拡張現実感)の研究をしてきたことで知られ、関連特許も出願している。Switchはカメラを内蔵せず、VR/AR関連の機能は特に搭載していない。
Switch本体を収めるドックの内部は、テレビと接続するHDMI関連の機構があるだけでほぼ空になっており、将来の機能拡張に向けたスペースを十分に残している。ここにVR/AR専用の処理ユニットを搭載したり、ハードディスクやSSD(半導体ディスク装置)などの大容量記憶装置を増設することも可能だろう。