大手音楽会社 アジア各地にライブホール開設へ

大手音楽会社 アジア各地にライブホール開設へ
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大手音楽会社のソニー・ミュージックエンタテインメントとそのグループ会社は、官民ファンドの支援を受け、アジア各地に日本のアーティストなどが公演を行えるライブホールを開設する方針を固めました。
関係者によりますと、ソニー・ミュージックエンタテインメントは、国内でライブホールを運営するグループ会社のZeppホールネットワークを通じて、アジア各地にライブホールを開設する方針を固めました。

このため、「Zepp」は日本の商品やサービスなどの海外展開を支援する官民ファンドのクールジャパン機構から最大で50億円の出資を受け、資金を確保するということです。具体的には、ことし6月にシンガポールにおよそ2300人を収容できるライブホールをオープンし、平成32年には台湾やマレーシアにもホールを開設する計画です。

日本の音楽は、アニメやドラマの主題歌として放送されることなどをきっかけに、アジアでも徐々に人気が高まっていて、現地での公演に意欲を持つアーティストも多いということです。しかし、アジアの主要都市のライブホールでも音響機材などが整っていなかったり、現地での機材の調達が難しかったりすることもあって、日本から機材を持ち込んで公演を行う場合、コストが割高になることなどが課題となっているということです。

このため、Zeppホールネットワークがアジアに開設するライブホールは音響や照明設備などを国内で運営するホールと同じ仕様にする計画で、日本からの機材を持ち込まず、コストを抑えて公演が行えることがメリットだということです。

「ソニー・ミュージックエンタテインメント」などは施設の整ったライブホールの開設で、日本のアーティストなどが公演をしやすくすることでファンの増加を期待し、クールジャパン機構としても日本の音楽産業の海外展開の後押しを狙っているということです。

また、日本のアーティストだけではなく海外のアーティストにも、アジアを回るツアーを組んでもらうことで、ホールの稼働率を高め、収益を確保するということです。