いつか大切になるはず(という願いであり黒歴史として消し去りませんように)な今の私の気持ち
タイトルはこの記事を読んだ自分の感想です。
今はまだ緊急手術から1週間も経ってない。頭がポーッとするのは仕方が無いことだろう。
左半身に麻痺や後遺症が出るかもしれないと言われていたが、次の日から動かすことが出来、3日後くらいには多少会話もできるようになっていた。私の記憶も、既に定かではない。
母は早く帰りたいというようなことばかり言っている。私が居ないとあの子達は生きていけないのよ、私が居るからあの家の均衡は保たれているのよ。まだハッキリとしない頭でずっと喋り続けていた母は、自分の存在意義を自分自身に言い聞かせるようにそう言い続けていた。
喋り方も変だし、言ってることもよく分からない。この状態が続いたら、と思うと恐怖だった。
今日で6日目か。今日の母は、昨日に比べて喋り方も大分元に戻ってきているように感じた。視界が狭くなり、見えない部分が出てくる、と医者から言われていたが、母に確認すると「そんなことない。ちゃんと見えている。」と昨日一昨日辺りには言っていた。が、今日「左の方が、見えてないんだって〜」と、言っていた。「でも、元々あんまり見えてなかったと思うんだよね。携帯とか見てても見えない角度とかあったし。」
「出歩き禁止って言われてるの(笑)どうしても自分の部屋まで帰れなくって。方向音痴が発揮されちゃって。お医者さんにも笑われちゃった(笑)」
以前の母は方向音痴などでは無かった。私自身は極度の方向音痴で、母や弟に「なんで一回通ったのにわかんねーんだよ(笑)」と、いつもどやされていたのだ。そんな私が、広い病院内で母の病室までたどり着けるようになったのに、ずっといる母が自分の部屋までたどり着けないなんてことあるはずが無い。
「元々見えてなかったし。」「あたし、方向音痴だからな〜。」全て、自分に言い聞かせているように感じる。それは元々である。私はもう正常であり、何も悪い所はない。早くここから解放してくれ。家に帰らせてくれ。と。
母が帰ってくれば、無理をするだろう。全て今まで通りにやりたがるだろう。いや、今まで以上に頑張りたがるだろう。娘が辛いと言っている。息子には私がまだ必要だ。会社は私がいなければ回らない。。ああ、母よ。母よ。涙が出る。
今は私が家事全般をこなし、弟のお弁当や迎え、それに加えおばあちゃんと一緒に母の御見舞に毎日行っているが、今は気が張ってるせいなのもあるのか、これをこなす事自体を辛いとは思わない。多分、私も母と同じような思考のところがあるから、やるべき事があり、それをこなしていると安心するのだ。私の存在している意味がそこにあるように感じるからだ。
だが、それと同時に、母に「大丈夫だよ。全部できるよ。特に今は困ってる事は無いし、むしろやることが出来て丁度いいくらい。」なんて事は言えない。それは、母の存在意義を消してしまう行為のような気がしてしまうからだ。
私自身が、そう言われた時に、「私がやらなければいけない理由はない。私でなくてもいい。つまり、私の存在価値とは…?!」みたいな思考に陥る。こんな思考だからどんどん落ちるのだと分かるが、分かっていてもなかなか思考を変えることは難しい。
私も私で、心が弱い部分が沢山あり、その事で母に助けられていた部分はとても大きい。今日、ちょっと色々あって心がぶっ壊れた。久々に大爆発した気がする。大爆発の余韻を今現在 感じないことも無いが、今は大分落ち着いている。勿論大爆発の予定は本日のスケジュールに入っていなかったので、私は混乱した。大爆発した私をいつも助けてくれた母は居ない。元々お見舞いに行く予定だったので、少し落ち着いてからお見舞いに向かった。
母を今心配させるべきでは無いことは、充分承知していた。が、また感情が大洪水して溢れてきてしまった。あーあ。全部言っちゃった。。
今日の母は大分調子が良さそうだった。私を抱きしめて、「そうかそうか〜。〇〇はお母さんの1番の宝物だよ。1番にしてあげる!」と言った。まだ脳がポーッとしてるような、フワフワした母だったが、抱きしめてくれただけで安心した。
父親に私を理解してもらおうなんて思ってはいない。だが、私を理解しようと思っている、もしくは理解しているつもりなのも伝わってくるし、それが非難のみではないことも分かっている。だが、私の言いたいことが伝わっていないな、伝わることがないなとは思う。男と女の違いでもあるし、歩んできた人生の違いでもある。そもそも違う人間同士が完全に分かり合うことなど不可能に近いだろう。そして私の中で、血の繋がりが無いから、という感情が無いとも言い切れない。血の繋がりなんて大した意味は無いと思う反面、血の繋がりこそが切っても切れない唯一の繋がりであるとも思っている私がいる。
「お前、全然普通じゃねーか!ふざけんなよ余計なこと言うなよ!」
おや?何を言ってるのだ?と思った。急に電話がなったと思ったら、こんなことを言われて、何のことかさっぱりわからなかった。
父親が帰ってきて、話をしよう。と言った。
両親は、まぁハッキリ言って仲が悪い。病院でも喧嘩してきたらしい。帰ると言って聞かない母、帰るなら色んな書類が必要だからマイナンバーの在り処を教えろ、あんたには教えたくない、でもやっぱり完治してないのだからもう少し休め、いや帰る、家のことは何もしなくていい、あたしが帰って全部やるから余計なことをするな、あんたにあたしの気持ちなんか分からないだろ、あんたもここにずっと寝ててみろ!
はぁ〜〜〜。やれやれ。アホが2人。
父親の「余計なこと言うなよ!」は、私が母の前で泣いたことによって、母が「娘が辛い思いをしてる。だから私は帰らなければならない。帰りたい!」という発言に至った事を指しているようだ。
正直、私は少しでも早く母に帰ってきて欲しい。しかし、母が帰ってくれば家事も仕事も全部全部こなしたがり、無理をすることも目に見えている。それを「私がやるから休んでて」と言うことは私の中で「母を否定する」事のように感じてしまうので、きっと手伝いながらも母のやりたいようにさせてあげたいと思ってしまうだろう。だとしたら、確実に母は帰ってこない方がいい。病院でちゃんと休んでてもらいたい。
俺じゃダメだからお前達からお母さんに入院するよう伝えてくれ、なんて言われても、私は母を目の前にしたら言えない自信がある。母を否定すること、母が否定されたと感じ、嫌われるのではないか、と怖い。母は私の弟に酷く依存しているように思え、母は弟の為に早く帰りたい、という気持ちが1番強いのだと思うのだが、弟は「バカ言ってんじゃねえ。完治するまで入院してろ。」的なことを言っていた。ぐう。正論。
頑固な母親だ、きっと誰の言葉にも耳を傾けないだろう。私の言葉も、どれほど伝わり、どんな風に伝わるのか分からない。怖いなぁ怖い。自分の気持ちを全て伝えることはとてつもなく怖い。ああ怖。きっと何を言っても母は「お家に帰りたい。帰りたい。」と、子供のように言い続けるだろう。早く、元に戻ってくれないかな。元に戻ることなんてあるのかな。元に戻ったところで、本音駄々漏れで子供の様な喋り方から、冷めた声色で本音を隠すようにして喋る母に戻るだけなので、根本の考え方や思考が変わる訳では無い。むしろ、今の母の言葉が、本当の母の言葉なのだ。
母の件に関してという訳ではなく、元々精神的に参りそうだった私が立ち直り始めた所で、母が倒れた、と言うだけなのだが、母が倒れた事によって、より一層参ってしまったという事だ。違うな。大爆発した原因は、そこでは無かったからこの文は正しくない。いや、母が居ない、という事も大爆発の原因のひとつであることは間違いないな。だがもうこの文を直す気は無い。
心地いい時間だけに包まれていたい。笑顔で写っている写真の1ページに閉じこもりたい。
あーあ。とりあえず時間止まんねえかな〜