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(株)FP総合研究所 |
| お役立ち情報：確定拠出年金 |
| 大部分の人にとって個人型確定拠出年金に節税効果はなく、 |
| 逆に税負担の増加（増税）となる |
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個人型確定拠出年金（ｉＤｅＣｏ）は節税商品なのか |
| ◆トップページ |
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| ◆業務内容 |
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確定拠出年金は、現役時代に一定の掛金を積み立てて運用し、退職後に |
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生活資金として受け取る制度で、国民年金や厚生年金を補完する制度です。 |
| ◆プロセス |
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この制度は米国で、401k、またはＤＣと呼ばれ、わが国では「ｉＤｅＣｏ」 |
| ◆お約束 |
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またはＤＣと呼ばれていますが、以下では略してＤＣと呼びたいと思います。 |
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このＤＣには、企業型と個人型があり、企業型では、その掛金を勤務先 |
| ◆料金表 |
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企業が負担して、個人がその運用方法を決めるのに対して、個人型では、 |
| ◆会社概要 |
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掛金を負担するのも、運用方法を決めるのも個人となります。 |
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| ◆お問合せ |
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日本の個人型ＤＣの加入対象が、2017年1月から広げられることになり、 |
| ◆お役立ち |
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一般サラリーマンや自営業者だけではなく、公務員や主婦にも認められる |
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ことになりました。そこで、2016年9月現在、この話題が新聞や雑誌で盛ん |
| ◆制度改正 |
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に取り上げられ、また取扱金融機関の広告・宣伝も活発に行われています。 |
| ◆リンク集 |
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これらの記事や広告では、個人型ＤＣには節税効果が高く、有利な商品 |
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だという説明が行われていますが、本当なのでしょうか。 |
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ＤＣの節税メリットは３つ |
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確かに、個人型のＤＣの場合、掛金を負担する段階で、小規模企業共済 |
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等掛金控除を利用できますので、積立時点で掛金が非課税になります。 |
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しかし、この掛金が永久に非課税となるわけではなく、年金として受け |
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取る時点で、受取額が課税対象となります。つまり、正確には、課税時期 |
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が数十年間繰り延べられるというだけのことです。その間に、複利の効果 |
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を利用しながら資産を増やすことができれば、その分だけメリットが得ら |
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れます。 |
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２番目に、運用期間中に運用益が生じた場合でも、その段階で課税され |
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ず、年金受取段階まで課税時期が繰り延べられます。この間、上手な運用 |
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ができれば、複利の効果をより大きくして資産を増やすことができます。 |
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ただし、利益が出なかった場合にはメリットはありません。 |
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さらに、３番目に、年金を受け取る段階でまとめて課税されるものの、 |
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その際に公的年金等控除を利用できますので、年金受取額全額が課税対象 |
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になるというわけではなく、一部非課税とすることができます。 |
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このように、(1) 積み立て時点で課税されず、(2) 運用益についても |
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運用期間中は課税されず、(3) 年金受け取り時に公的年金等控除を利用 |
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できるという、以上３つのメリットがあります。 |
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しかし、この商品が節税商品であるということならば、全ての税負担を |
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考慮した上で、メリットがデメリットを上回っていなければなりません。 |
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ＤＣの税務上のデメリットは２つ |
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税務上のデメリット（税金の負担を増やす点）としては、(1') 運用期間 |
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中に特別法人税 1.173% が課税されること、(2') 年金の受け取り時点まで |
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課税の繰り延べをしてきた結果、年金受け取り時に多額の課税所得が生じ、 |
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所得税・住民税のみならず、健康保険税などの社会保険料負担が重くなる |
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こと、以上２点が挙げられます。 |
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１番目のデメリットについて、もう少し詳しく説明をしますと、企業型 |
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ＤＣ、個人型ＤＣを問わず、運用期間中に、運用残高に対して 特別法人税 |
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1.173%（特別法人税について課される法人住民税を含めた税率）が毎年課税 |
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されることになっています。 |
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ただ、現在のような低金利下でこの特別法人税の課税をすると、ほとんど |
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の人の元本が毎年減り続けてしまうでしょうから、2017年3月末まで課税が |
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凍結されています。2001年の制度発足以来、デフレ経済から抜け出せなかっ |
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たことから、2、3年ずつ凍結の延長を繰り返し繰り返し行なってきました。 |
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このＤＣにおける特別法人税は、国民年金や厚生年金の支給額を毎年0.9% |
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ずつ目減りさせるマクロ経済スライドと、ほとんど うりふたつなシステム |
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で、デフレの間は発動されないものの、物価が上昇し始めると加入者の負担 |
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が求められます。 |
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この特別法人税の廃止を求める声もある中で、2、3年ずつの小刻みな延長 |
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を繰り返してきたということは、いずれは課税をしたいという 行政当局の |
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強い意志が感じられます。現在、財政収支の改善のために、個人の負担する |
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様々な税金について、減税どころか増税を強化する方向にあるのですから、 |
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物価や金利が上昇し始めれば、課税が始まるでしょう。 日本の年金制度の |
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中核で、全員加入となっている国民年金や厚生年金でさえも、毎年0.9%ずつ |
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目減りさせ続けることになっているわけですから、それを補う役割で新たに |
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作られた任意加入の年金制度であるＤＣを、国民年金や厚生年金以上に有利 |
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な制度とするはずがないとも考えられます。 |
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現在の期限である 2017年3月の時点では、もう一回くらい延長されるかも |
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しれませんが、特別法人税が廃止されることは 今後も期待しがたく、早晩 |
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課税が始まり、その後は重い税負担が続きます。 |
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この特別法人税 1.173% は、運用益に対して課税されるのではなく、積立 |
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残高全体に対して課税されます。この結果、年 5% で運用した人にとっては、 |
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運用益に対して 23.5% の税率となり、年 3% で運用した人にとっては 39.1 |
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% の税率、年 2% で運用した人にとっては 58.7% の税率、年 1% で運用した |
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人にとっては、なんと 117.3% の税率となります。 |
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通常の金融課税の税率が20%（当面は 20.315%）であることと比較すると、 |
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負担の重さがわかります。特別法人税の課税開始時期が、たとえ数年遅れた |
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としても、最初の数年は残高が積みあがっていないので、その間に得られる |
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メリットは少なく、残高が積みあがってから数十年間にわたって、しっかり |
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と税金を払わされることになります。 |
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２番目のデメリットについて、もう少し説明をしますと、通常の金融商品 |
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で運用した場合には、その運用益から 20%（当面は 20.315%）の源泉税を納 |
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めるだけで、運用益を所得として申告する必要がありません。 |
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ところが、ＤＣで運用した場合には、運用益を含む毎年の年金受取額を |
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所得として申告する必要があります。しかも、年金受け取り時点まで、課税 |
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を繰り延べてきたことから、多額の課税所得が生じます。 |
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この課税所得に対して、所得税と住民税を納めることはもちろんですが、 |
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さらに、健康保険税（健康保険料とも呼ばれる）、介護保険料といった社会 |
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保険料も余分に払う必要があります。 |
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ＤＣの節税メリットよりもデメリットの方が大きい |
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以上の３つのメリットと２つのデメリットで、どちらが大きいのかという |
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比較は、通常の人が実際に受け取っている給与、退職金などを前提とした |
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シミュレーションを行なわなければ、正しい答えを出すことができません。 |
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様々なケースについて シミュレーションをしてみるとわかるのですが、 |
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大部分の給与所得者（サラリーマン、公務員、パート収入のある主婦など） |
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にとって、個人型ＤＣを利用して運用した場合よりも、利用せずに運用した |
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場合の方が、手取り金額が多くなります。つまり、個人型ＤＣは、実は節税 |
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商品として設計されていなかったということがわかります。 |
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この種のシミュレーションは、ＦＰ（ファイナンシャル・プランナー）の |
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資格を持っている人であればできます。 ＦＰは、一般の人が就職してから |
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亡くなるまでの収支の計算をする訓練を受けています。この方法を使って、 |
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標準的な所得で標準的な家族構成の人が、ＤＣを利用して一般的な方法で |
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運用した場合の資産の増え方と、ＤＣを使わない通常の方法で運用した場合 |
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の資産の増え方のシミュレーションをして、両者の優劣を比較をすることが |
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できます。さらに、標準的とは言っても、所得水準を変化させたり、家族構 |
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成を変化させたり、資産運用方法を変化させながら、様々なケースについて |
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シミュレーションをして、両者を比較することもできるはずです。 |
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ところが、現時点では、皆が口を揃えて「個人型ＤＣは節税効果がある」 |
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と言い、節税効果が実はないということを正しく指摘する人が、ネット上で |
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探してみても全く見つかりません。町中の人々が、王様の衣装を褒めるばか |
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りで、「王様は裸」だと誰も指摘しないのです。 |
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このような状況の下では、自分でシミュレーションができない人にも理解 |
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しやすいような、わかりやすい解説の方法を考え出す必要がありそうです。 |
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そこで、誰でも両者の優劣が比較できるように、ひとつずつのメリットと |
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デメリットとを比較する方法を考案してみました。 |
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メリットとデメリットの大きさの比較 |
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まず、ＤＣの掛金が所得控除を受けられるという(1)のメリットと、毎年 |
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払うことになる特別法人税という(1')のデメリットを比較してみましょう。 |
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年収が、概ね200万円から600万円といった水準の給与所得者の場合には、 |
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所得税の税率が 5%、住民税の税率が 10%、合計 15% となり、年収が概ね |
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600万円から800万円といった水準の給与所得者の場合には、所得税の限界 |
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税率が 10%、住民税の税率が 10%、合計 20% となります。（正確な年収の |
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区分は、それぞれの人の家族構成などによって多少異なります。） |
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このうち、税率が合計 20%の人が、年間 50万円のＤＣ積立をした場合に |
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は、年10万円の節税となります。ＤＣの積立をしない場合には、税引後の |
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40万円しか受け取れないのに対して、50万円の運用ができます。 つまり、 |
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運用開始時点で 1.25倍の運用ができるという点が(1)のメリットです。 |
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一方、ＤＣの運用開始後は、毎年 1.173% の特別法人税を払う必要がある |
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というのが (1')のデメリットです。 何も運用しない場合には、積立資産 |
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は毎年1.173% 減りますので、当初 100% あった資産は翌年 98.827% になり |
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ます。0.98827 の19乗は 0.799 ですので、19年後には 79.9% になります。 |
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メリットの倍率 1.25 と、デメリットの倍率 0.799 を掛け合わせると |
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0.999 になりますので、これは、積立後19年で (1')のデメリットが (1)の |
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メリットを上回ることを意味します。 ＤＣの積立金は、60歳以降からしか |
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受け取ることができず、運用期間は長期になります。 例えば、25歳から始 |
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めて、60歳までの35年間積み立てた後、60歳から80歳まで20年間にわたって |
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年金形式で受け取るといったように、通算で 50年以上などという長期間の |
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運用です。19年よりも長くなればなるほど、デメリットの方が大きなものと |
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なります。つまり、通常 (1')のデメリットは (1)のメリットよりも はるか |
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に大きいのです。 |
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(1') ＞＞ (1) |
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次に、年金を受け取る段階で、公的年金控除を受けられるという (3)の |
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メリットと、積立時点や運用期間中に課税の繰り延べを受けてきた分だけ、 |
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退職後に多額の課税所得が生じて、所得税・住民税・健康保険税などの |
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負担が増すという (2')のデメリットを比較してみましょう。 |
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通常の給与所得者は厚生年金に加入していますので、退職後には老齢基礎 |
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年金と老齢厚生年金を受け取ります。 ＤＣは、それらの年金の上乗せ部分 |
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ということになりますので、公的年金控除を受けられるといってもそれほど |
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大きな節税効果はありません。たとえば、年100万円のＤＣを受け取る際に |
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非課税となるのは、通常 10万円とか 20万円程度で、残りの 80万円前後は |
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課税対象となりますので、年金の手取りは 20%程度少ないものとなります。 |
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一方、ＤＣ積立をせずに、その分を給与として受け取って運用をする場合 |
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には、退職後に年金として受け取る段階で、運用益に対して約20%の税金を |
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払うことになります。 これは、元本に対して、通常10%程度の税率を意味し |
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ますので、ＤＣの場合の半分程度の負担で済むわけです。 なお、この所得 |
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は確定申告をする必要がないことから、健康保険税などの負担が増えること |
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はありません。 |
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つまり、(2')のデメリットは、(3)のメリットよりもはるかに大きなもの |
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になります。 退職後にＤＣ積立分を年金形式で受け取らずに、退職一時金 |
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形式で受け取ることもできますが、その場合には、(3)のメリットが得られ |
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なくなり、年金形式の場合とほぼ同じ 20%前後の負担を、通常 伴うことに |
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なりますので、(2')のデメリットの大きさに ほとんど変化はありません。 |
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（退職金制度がない企業に勤務している場合や、40代前半で転職したものの |
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20代から始めた比較的少額のＤＣは 転職後も継続するなどといった 特殊な |
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ケースでは、デメリットが軽減される可能性があります。） |
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(2') ＞＞ (3) |
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残るは (2)のメリットです。運用期間中に生じた利息・配当などに対する |
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課税が年金受取時点まで繰り延べられますが、そのメリットの大きさは運用 |
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方法によって変わります。また、運用方法を変更した際に、利益が生じてい |
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れば払わなければならないはずの譲渡益課税も、年金受取時点まで繰り延べ |
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られますが、そのメリットの大きさは、どの程度の規模で、またどの程度の |
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頻度で運用方法を見直すかによって変わります。 特に、後者の譲渡益課税 |
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部分は、それぞれの人の見直し規模・頻度次第で 大きく異なりますので、 |
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で、評価することが難しいものとなります。（運用方法の見直しを途中で |
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全く行なわない場合には、年金受取時点まで譲渡益課税はゼロとなります |
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ので、ＤＣ運用と通常運用との差異はありません。） |
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ただ、一般的には、退職後の生活資金となるＤＣの運用方法を、大幅に |
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かつ頻繁に行なう人は稀です。 |
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通常の方法で運用して、あまり運用方法の見直しをしない場合であれば、 |
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ＤＣを利用しない場合でも、運用期間中に運用益に対して多額の税金を払う |
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ことにはなりませんので、(1)(2)のメリット合計が、(1')のデメリット以下 |
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となります。 |
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(1') ＞ (1)＋(2) |
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大がかりな見直しを、ある程度繰り返して行なう場合には、上の不等式が |
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逆転する可能性がありますが、それでも、(2')のデメリットを含めて考える |
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と、通常は、デメリット合計の方が、メリット合計を上回ります。 |
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(1')＋(2') ＞ (1)＋(2)＋(3) |
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これらの比較の結果、運用方法の大がかりな見直しを頻繁に行なうという |
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特殊なケースを除けば、デメリット合計が メリット合計を 常に上回るとい |
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うことが、おわかり頂けたことと思います。 |
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ここまで、年収600万円から800万円といった水準の、税率20%の給与所得 |
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者について考えてきましたが、年収600万円以下の場合には、税率が下がり |
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ますので、さらにＤＣの節税メリット(1)が小さくなります。 |
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一方で、800万円以上の給与を現役時代に受け取って、高めの税率の所得 |
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税を払っていた人の場合には、ＤＣを利用した場合に、メリットの方がデメ |
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リットを上回って、手取り額が増える可能性が高くなります。（この境目と |
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なる給与所得額は家族構成などによって多少変動します。） |
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しかし、このような高額所得者は 給与所得者の中で 多くはありません。 |
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国税庁の平成26年の民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均収入 |
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が 415万円、年代別で最も高い50歳から54歳の男性でさえ 656万円だそうで |
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すので、この水準をかなり上回る 800万円以上の給与を 長期間にわたって |
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受け取る人はごく一部の人に過ぎません。それ以外の大部分の給与所得者に |
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とっては、デメリットの方がメリットを上回るのです。 |
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結びに |
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いかがでしょうか。ご理解頂けましたでしょうか？ |
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説明が長くなってしまいましたが、それも仕方がないと思います。現状、 |
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「王様は裸だ」とはっきりと言う人が誰もいない状況の中で、正論を述べ |
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ようとしているのです。 多くの人が節税効果が大きいと述べ、デメリット |
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を指摘する人でも 多少の節税効果はあると述べています。そうした中で、 |
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本当のところはその逆で、大部分の人にとって、ＤＣは税負担を軽減する |
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どころか税負担を増加させるのだという正しい情報を 皆さんにお伝えする |
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必要があると考えたのです。 |
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確かに、この問題は 多面的に考えなければ正解に行きつけない 結構 複雑 |
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な問題かもしれません。それでも、上記のように分解して考えると、わかり |
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やすくなることと思います。 |
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一目見ればわかるようなことでさえも正論が通りにくいのですから、もう |
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少し複雑な問題については、説明の仕方に工夫が必要になります。そうしな |
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ければ、ガリレオと同じ運命をたどってしまいます。 |
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ともかく、個人型ＤＣの節税効果について、ほとんどの人が誤解している |
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という状況は 重大な事態です。 退職後の資金作りのために、税金面で優遇 |
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された有利な商品だと思って加入した個人型ＤＣが 実は むしろ不利な商品 |
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だったということに後で気がつくということでは、長い期間 積み立てをした |
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人たちが あまりにも気の毒です。 |
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金融商品取引法（2007年施行）では、金融商品の広告をする際にメリット |
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だけを書くことが禁止され、デメリットを明確に顧客に伝えることになった |
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はずなのですが、ＤＣについては、残念ながらこれが守られていません。 |
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金融機関などでＤＣの説明をしている人たちでさえ、個人型ＤＣには節税 |
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効果があると思っているのですが、それは、メリットだけをしっかりと数え |
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て、デメリットのうちのいくつかを忘れたり、あえて無視したりしている |
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ことによるものです。 このような人たちから説明を受ける一般の人々は、 |
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当然、節税効果があるものと信じます。 |
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個人型ＤＣの節税メリットについての誤った解説が一刻も早く正されて、 |
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一般の人々が、正しい情報に基づいた判断ができるようになることを祈り |
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たいと思います。 |
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