NTTドコモは4月27日、2016年度(2017年3月期)の通期決算発表に合わせて、「中期戦略2020『beyond宣言』」を公表した。
ユーザーと協業パートナー双方に新しい価値を提供すべく、規格策定作業が本格化しつつある「5G(第5世代移動体通信)」を活用した、2020年より先を見据えた新サービスの提供・開発に取り組む。
beyond宣言は大きく6つの宣言から構成されている。うち3つは、ドコモユーザーに対するもので、「期待を超えることで、お客さまの驚きや感動を与える」(吉澤和弘社長)ことを目的としている。
「マーケットリーダー宣言」は、サービス、料金プラン、ポイントプログラムの3点における改善の取り組みを継続し、有機的に連携させることで「お得と便利が見えるマーケットリーダーを目指す」(吉澤社長)という宣言。
その第1弾の取り組みは、以下の3点だ。
dポイントについては、2020年度までにパートナー(加盟企業)を300社以上、ポイント発行額を日本最大級にすることを目指すという。
「スタイル革新宣言」は、5Gの特性を駆使して「体感」「ライフスタイル」「ワークスタイル」の革新を実現するという宣言だ。全社プロジェクトとして「empower+d challenge(エンパワードチャレンジ)」を立ち上げて推進するという。
体感面では、AR・VRやスポーツの「新エンタメ体験」、自動車の自動運転を始めとする「次世代モビリティ」、民泊などの「シェアリング」の3点に重点を置き、「ワクワクする新体験を実現する」(吉澤社長)ことを目指す。
ライフスタイル面では、しゃべってコンシェルをさらに発展させた「AIエージェント」、AIを活用した金融「Fintech」、IoT機器を使って健康管理を行う「トータルヘルスケア」の3点に重点を置き、「イライラしない新しいライフスタイルの提供」を目指す。
ワークスタイル面では、「ドローンロボティクス」「ワークイノベーション」「ワークマッチング」の3点をキーワードに新しい働き方を提案していく。
「安心快適サポート宣言」は、ユーザーとのさまざまな接点においてAIを活用してサポートの品質を向上するという宣言だ。
まず、サポートの入口として、手持ちのスマートフォン・タブレットで簡単な困りごとを解決できる仕組みを導入する。その上で、スマホやタブレットで解決できない事案については、インフォメーションセンター(電話窓口)やドコモショップへの相談など、状況に応じて最適な案内をできるようにするという。
さらに、店頭のセルフ受付端末や窓口・店頭での応対でもAIを活用し連携させることで、ユーザーに対する「オムニチャネルサポート」の実現を目指す。
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