【ニューヨーク=兼松雄一郎】米ツイッターが26日発表した2017年1~3月期決算は、売上高が前年同期比8%減の5億4825万ドル(約610億円)となった。減収は2013年の上場以来初めて。構造改革に伴う広告商品打ち切りの影響で売り上げが縮小した。ただ、人工知能(AI)を使い利用者別に表示内容を最適化した効果もあり、懸念材料だった利用者数の伸びは6%増と改善の兆しがあった。
ツイッターの3月末時点の月間利用者数は3億2800万人。前年同期比で6%増、前の四半期比では3%増となった。うち毎日利用する人の伸びは前年同期比で14%増となり、4四半期連続で伸びが加速している。
電話会見でジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)は「(AIの基盤技術である)深層学習などを使い、適切な投稿を表示する仕組みが機能している」と分析した。
提供サービスの絞り込みで広告収入は11%減の4億7378万ドルとなった。地域別では米国の広告売上高が17%減。開発など先行投資がかさみ最終損益は6155万ドルの赤字(前年同期は7973万ドルの赤字)だった。
売上高、損益が市場予想を上回り、利用者の伸びも回復傾向になったことで、26日の米株式市場で同社の株価は前日終値と比べ一時12%以上上がった。