本屋大賞と直木賞をW受賞した恩田陸が新作小説でナショナリズム批判! 「東京オリンピックが決まって、すごく嫌な気持ちに」
恩田陸『失われた地図』(KADOKAWA)
恩田陸が小説を通して批判する「ナショナリズム」と「戦争」
『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)が直木賞と本屋大賞をダブル受賞するという史上初の快挙を成し遂げ、恩田陸に注目が集まっている。
そんな彼女が早くも直木賞受賞後第一作となる小説『失われた地図』(KADOKAWA)を出版した。ミステリー、青春小説、SFなど、幅広い作風でおなじみの恩田陸だが、今回の作品は、国際ピアノコンクールを舞台にした青春群像劇の『蜜蜂と遠雷』とは一転、ナショナリズムが跋扈する現在の日本を風刺する小説だ。
この物語は、特殊な能力をもった遼平と鮎観という元夫婦の男女を中心に、異界との裂け目から這い出してくる「グンカ」なる化け物と戦うさまを描く。
物語序盤では、この「グンカ」なる化け物は、茶色がかった軍服に赤い星のついた帽子をかぶっているなど、太平洋戦争中の日本兵の幽霊なのではないかと思わせるような描写があるぐらいで、その姿は謎に包まれているが、ストーリーが先に進んでいくにつれ、「グンカ」は世の中に戦争の機運が高まってくると、地獄から現実の世界に這い出してくるのだということが明示される。
〈「『グンカ』の奴らは、戦争したい、戦争起きればいいのにって思う連中が増えるとその気配を察して、『裂け目』破ってわらわら湧いてくんのよ。人間てのは、じりじりコツコツ暮らすのが嫌な連中が一定数いるわけ。何か起きないか、一発逆転できないか、これまでの世界がチャラにならないかってきょろきょろしてる連中ね。そういうヤツって、しばらくおとなしくしてると飽きてきちゃって、じわじわ数が増えてくんのよね」〉
『失われた地図』は、一話完結型の短編6話で構成されており、主人公たちは1話につき1つの街、錦糸町、川崎、上野、大阪、呉、六本木と、計6つの元軍都の街を転戦していく。
この作品はもともと、妖怪をテーマにした定期刊行ムック「怪」(KADOKAWA)に連載されていたもので、連載開始号となる「怪」vol.33の発売された2011年7月の時点では、そこまで「戦争」の機運にアンチテーゼを訴えるような内容になる予定ではなかったという。むしろ、変わりゆく町並みを小説のなかに記録しようという、ノスタルジックな思いが執筆にあたってのモチベーションになっていた。ウェブサイト「ほんのひきだし」のインタビューで彼女はこのように語っている。
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