日銀 大規模な金融緩和策の維持を決定

日銀 大規模な金融緩和策の維持を決定
k10010963021_201704271304_201704271305.mp4
日銀は、27日まで開いた金融政策決定会合で、2%の物価上昇率の実現に向けて、マイナス金利政策を含む今の大規模な金融緩和策を維持することを決めました。
日銀は、27日までの2日間、金融政策決定会合を開き、国内外の景気や物価の現状などについて議論しました。

その結果、2%の物価上昇率の実現に向けて、短期金利と長期金利に誘導目標を設ける、今の大規模な金融緩和策を維持することを賛成多数で決めました。

このうち短期金利は、マイナス金利政策を維持し、日銀が金融機関から預かる当座預金の一部に適用する金利をマイナス0.1%で据え置きます。

一方、長期金利は、償還までの期間が10年の国債の利回りが0%程度で推移するよう、国債を年間およそ80兆円のペースで買い入れます。

全国の消費者物価は、ことしに入ってプラスに転じましたが、2月の物価上昇率は去年の同じ月に比べて0.2%のプラスと、日銀が目標とする2%にはほど遠いのが実情です。

また、金融市場では、北朝鮮やシリアなどの国際情勢の悪化、いわゆる地政学的リスクが意識され、不透明感が高まっています。

このため、日銀としては大規模な金融緩和策を維持して、日本経済を下支えする狙いがあるものと見られます。