VR/ARコラボツール開発のCynack、福岡のF Venturesから500万円のシード資金を調達

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VR/ARを活用したコラボレーションツールを開発するCynackが今日、福岡と東京で活動する独立系VCのF Venturesからシードラウンドとして500万円の資金調達を行ったことを明らかにした(発表は今日だが、資金調達の実施タイミングは2016年12月)。

Cynackの前身となるチームは2016年9月にIBMが福岡で主催したハッカソンで優勝していて同年11月に起業。このときはメンバー全員が高校生だったというから、きわめて若いチームだ。現在はIBMの事業化支援を受けながら「Cynack」の開発を行っているという。Cynack創業者の吉村啓氏は高校を卒業して上京し、この4月からは慶應大学に通う大学生となっている。現在Cynackは6人で開発しているが、エンジニアとデザイナーの人員強化を予定しているそう。

CynackはIBM主催イベントでのα版の展示を行う予定というから、まだプロダクトはこれから、ということのようだ。次のような特徴を持つVR/ARプロダクトを目指しているという。

・Oculus RiftやHTC ViveといったVRデバイス、Microsoft HoloLensなどMRデバイス対応
・スマホやPCでも利用可能
・オープンなSNSのような複数人でのチャット、もしくはフレンド指定によるクローズドなチャット
・文書、表計算、プレゼン資料などのドキュメント共有による共同編集機能
・チャンネル単位での独自ドメイン取得

完成度についてはCynack CEOの吉村氏は「現在α版という状況で、ローカルファイルを空間内に引っ張り出し、展開・編集することができます。引っ張り出されたファイルは瞬時にコラボレーションツールの方でも共有されるというイメージです」と話している。

VR空間を舞台にしてソーシャルなインタラクションを行うプラットフォームとしては、大御所FacebookのSpacesが先日のF8で発表になったばかりでTechCrunch Japanでもお伝えしてる。ほかに日本発の「cluster.」もあり、5月の正式ローンチを控えている。これら2つが友だちや家族との交流を念頭に置いたソーシャルVRである一方、Cynackが解決するのは「マルチ空間内での共同作業ということになります。後にVRのOS的な位置付けになればと考えてます」(吉村CEO)という。