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津田大介「ニュースの選別を外部委託し『表現の自由』に配慮」

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米国で始まった新たなフェイクニュース対策の効果は? (※写真はイメージ)

米国で始まった新たなフェイクニュース対策の効果は? (※写真はイメージ)

 今後、コンソーシアムはCUNYジャーナリズム大学院に拠点を置き、独立したプロジェクトとして世界中のジャーナリズムやメディア組織と連携しながら活動する。

 これだけの規模と資金源、広がりを持つものができると、具体的にどのような活動をして、フェイクニュースに対抗していくのかが気になる。コンソーシアム設立で中心的な役割を果たしたのは、フェイスブックのニュースパートナーシップのトップであるキャンベル・ブラウン氏だ。開設にあたり「人々がネット上で目にする情報を分別するために必要なツールの提供を目指している」という声明を発表した。

 フェイスブックにとって自らのサービスで流れるフェイクニュースやヘイトスピーチといった質の低い情報は、企業の価値を下げる面倒な存在だ。

 だからといってそれをフェイスブックが主体となって選別すると、表現の自由や検閲といった別の問題が生じてしまう。それを避けるために、フェイスブックは世界中のニュース専門家たちを集めてノウハウを共有するコンソーシアムを作ったとも言える。「ニュースの選別」という機能を専門家にアウトソーシングすることで、流れる情報の質を守りつつ、表現の自由にも配慮する──それが今後の情報プラットフォーム業者のトレンドになっていくのだろう。

週刊朝日 2017年4月21日号


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