政府の経済財政諮問会議は25日、競争・再編促進を軸とする大学改革を議論した。少子化のなかで増える大学を整理するとともに、私立大学向けの助成金も成果に応じて配り歳出を抑制する。教育改革を6月にまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)の目玉に据えて官邸主導で進める。ただ文教族議員からは反発も予想されるほか財源の課題も残る。
安倍晋三首相は諮問会議で「教育の質の向上は成長と分配の好循環のうえで重要だ」と述べた。民間議員は国公立・私立の枠を超えて再編を促すことを提言し、文科省も検討する意向を示した。国立大学法人が複数の大学を傘下に持てるようにする。小さい大学ほど定員割れになりやすいため、規模の拡大を促す。
民間議員はこれまで教職員数や学生数に応じて配分した私学助成を教育の成果に応じて配ることも求めた。具体的な仕組みは今後検討するが、成果の乏しい大学の淘汰を促す。私大への補助金は2017年度当初予算で約3150億円。限られた予算を教育に力を入れる大学に振り向け、財政健全化を進める。
民間議員は所得にかかわらず多くの人が高等教育を受けやすくすることも求めた。第2子以降の高等教育の負担を減免して、希望する人が子どもを多く産めるようにする。東京一極集中を抑えるために、東京の大学・学部の新増設を原則として抑制することも求めた。
ただこうした改革には与党の反発も強まりそうだ。自民党の文教族議員は「私学助成を成果主義で配分すればやっていけなくなる大学が出てくる。地方私大の切り捨ては許せない」と反発する。
教育費の負担軽減に向けた財源も焦点だ。自民党からは「教育国債」の発行を求める意見も出るが、財務省や内閣府は負担を先送りするとして反対の立場だ。