違法時間外労働 半数以上で確認
長時間労働が社会問題となる中、長野労働局が法令違反が疑われる200あまりの事業所を重点的に調査したところ、このうち半数以上で違法な時間外労働が確認されたことがわかりました。
長野労働局は、長時間労働を理由とする労災申請があった事業所など、法令違反が疑われる県内202の事業所を対象に去年11月、重点的な調査を行いました。
その結果、このうち、53%にあたる107の事業所で、違法な時間外労働が確認されたということです。
このうち、労災認定の基準とされ「過労死ライン」と呼ばれる月80時間を超えて時間外労働をした従業員がいる事業所は79か所で、この中には、月150時間を超えた事業所も10か所ありました。
また、「サービス残業」にあたる賃金の不払いが7か所で、長時間労働をしている従業員の健康管理を怠っていた事例が22か所で確認されたということです。
労働局は今回、法令違反が確認された事業所に対し、是正勧告を行うとともに、月80時間を超える時間外労働があった事業所などを対象に改善を指導しました。
長野労働局は「今後も事業所への指導を徹底し、長時間労働の是正を進めていく」としています。