Googleのもう一人の始祖Sergey Brinはツェッペリン型の巨大飛行船を開発中
Googleの協同ファウンダーSergey Brinは以前から奇抜で冒険的な技術に取り組むことが好きだが、奇抜という点では今回のがいちばんかもしれない。Bloombergの記事によると、この謎多き億万長者は黒い服装が好きで、かつてはウェアラブルコンピューターGoogle Glassを宣伝するためにそれを着けたまま飛行機から飛び降りたこともあるが、今はNASAの格納庫で秘密の飛行船を作っている。
Brinのそのプロジェクトは、情報があまりない。Bloombergの記事では、Alphabetの社長(Brin)のその航空機はツェッペリンに似ていて、個人的なプロジェクトのようだが、もしかして意欲的な新会社の始まりかもしれない。しかしBrinは飛行機が好きで、過去にはGoogleの社用機として“パーティー専用機”を作らせたことがある、とも言われている。飛行船は中でもBrinのお気に入りで、NASAの近くのAmes Research Centerを訪れてUSS Maconの古い写真を調べたこともある。Maconは米海軍が実際に使った数少ない飛行船の一つで、1935年に嵐でビッグサーの海岸に墜落した。
Googleは2015年以来Amesを実験のための研究施設として使っているが、Brinが作っている飛行船はAlphabetの正規のプロジェクトではない、とBloombergの記事は言っている。しかし、すでに金属製の構造体はできており、Amesの格納庫の一つのほぼ全空間を占めている。そして元NASAの監督官が、全体を監視している。その元監督官Alan Westonは、効率の良い長距離輸送機としては飛行船が最適、という説の持ち主だそうだ。
Brinがツェッペリンに関心を持つのも、懐古趣味からではない。そのハイブリッド飛行船Air Vehicles HAV 304 Airlander 10(上図)は、現時点で世界最大の航空機であり、発熱量が少なくてレーダーに映りにくいなど、軍用機としての適性を持つ。
それに、飛行船は確かに話題にはなるけど、空の旅に関心があるGoogle人間はBrinだけではない。彼の相棒のLarry Pageもこれまでに、いくつかの飛行車スタートアップを支援しており、その中の一つKitty Hawkは、最近の試作機の飛行をビデオで公開した。